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580年  作者: ジェノ
6/8

ケモラジオ・Aパート

今回はラジオです。

―マンション580号室―


雨霧「大丈夫ですか?

はい、じゃあ行きます」




BGM:「キカイジカケ」で「糞似非プロ殺し」




雨霧「はい。始まりました。我々打ち捨てられたCBによる読者のためのラジオ番組「BEAST DASH-580」のお時間です。

この番組では、作品の中に登場する重要キャラクターや、作者が他のサイトで使っているキャラをゲストに呼んで、様々な話を聞いてしまえ!

というものです。


司会は僕、臆病軍用犬こと雨霧と」

血徒「ドスケベ鍋猫血徒!」

死恋「変人飛竜死恋でお送りしまーす」

3匹「どうぞ宜しく!」


雨霧「っと言うわけで、最初は読者の皆さんからのお葉書を紹介して行こうと思います。

まずは、ラジオネーム・お茶っ葉さんからのお葉書。


『雨霧君、血徒ちゃん、死恋さん今晩は』」


3匹「今晩は〜」


雨霧「『前から疑問に思っていたのですが、地上は嘗て人間が使っていて、今では使われて居ないんですよね?

つまり治安もあまり良くないと思うんです。

なら何で警察や商店が立ち並んで居るんでしょうか?

それに機械や加工食品を作るためには工場が必要ですよね?

捨てたCBを思い遣る為とはいえ、人間如きが其処までするとは思えません。

それについて詳しく教えて下さい。』

という事なんですけど…

これに関しましては、とても素晴らしい質問だと思います。

それでは、まず「天空と地上」の基本知識について学んで下さい。

僕たちの街は、皆さんのイメージとは違いそんなに治安が悪いわけではありません。

確かに長月さん率いるマッド・イル・ドッグスの様な怖いCB(ヒト)達も居ますし、危険な生き物が沢山居ます。

人間側からしても、捨てたCBを養う必要性も無いかと思われるでしょう。

でも、天空に旅立った人間達は地上にある忘れ物をしてしまったんです。


それは…竜さん、答えてあげて下さい」

血徒「あーあ、何言ってんだよ雨霧。

死恋の事だからまた長ったらしい話になるぞ」(だらけ)

雨霧「大丈夫ですよ猫さん。この番組OA3時間半ですから」(長っ!




死恋「よしきた。それじゃあ説明しよう。


忘れ物…


それは、石油・石炭等や鉄鉱石・ボーキサイト等の鉱物資源と清潔な水に良い土、そして塩分の事だ。

確かに、地上は狭くなりすぎていた。

天空に新たなるスペースを確保した事は大きな進歩であると言えよう。

しかし、連中は馬鹿なことに地上でしか手に入らない物を忘れていってしまった。


石油・石炭・鉄鉱石・ボーキサイト・銅・錫・金・銀等、地中で生成される鉱物等がまずそれだ。

更に、植物を養うのに必要な土と水。更に動物が生きるのに必要不可欠な塩分。

これは流石に天空まで持って行く事は出来ない。水は以前―俺が仕事を始めて1年になるまでは水素と酸素を反応させて自動的に作っていたらしいが、それにも限界が来たらしい。

何より問題は塩分、つまり塩だ。コレが無いと生物は生きていけないからな。

以前―俺が仕事を辞めて地上に降りてくる2年前までは地上から天空まで人類が昇って行くのに使っていた鉄塔の亜種と言える装置で天空まで掬い上げていたが、機械本体は地上に有ったから人間がメンテに行くとかなりの危険を伴う。


なら武装すれば?


そう思うかも知れないが、実は武装しただけで話は収まらなかった。

確かに、樹海雷魚パンツァー・フィッシュ明王ゴキブリ(ミョーオー・ローチ)なんて連中には対処出来ていた。それは良い。

だが、菌類の胞子や昆虫類の卵が装備に付着し、一度大問題になったことがあった。

これにも後に対策を取ったが…やっぱり問題は残っていた。




『シロメアリ』という蟻が居る。

こいつらは視力を捨て、方向探知を嗅覚・触覚にのみ頼った虫共だ。

奴等の顎は薄い銅板も食い破るほど強力で、無論衣類や人間の皮膚なんざ簡単に貫く。

しかも連中の牙には凶悪な麻痺毒があり、これにより対象の生物は痛覚を失う為、噛まれた事どころか上を歩かれていることさえ気づかない。

しかもこいつ等は地面に巣を掘らず、生きた動物の肉体を巣にしやがるから質が悪い。

人類連中はこの凶悪極まりない蟻の存在を知らなかった。


地上から天空大陸に戻った技術者や兵士共。

功績を称えられ、褒められている最中に、腹に穴があいて中から無数の巨大な赤い蟻が血のように吹き出す。

そして周囲に居る人間に無差別に襲いかかる…。


そんな惨劇が過去何度も起こってから、人類はその作業を地上に捨てたCBにやらせるようになった。

その代償として、CBを養う人工知能を地上に設置してやった。

それが工場や公機になりやがったのさ」


雨霧「お茶っ葉さん、解って頂けましたか?」

血徒「多分解ってねーと思うけどなー」

雨霧「ちょ、猫さん!そんな事言っちゃ駄目ですよ!」

血徒「zzzzz…」(爆睡中

雨霧&死恋「収録中に寝る なッ!」

             いで下さいよ!」


雨霧「っと、次の質問行ってみましょう。

ラジオネームドライアドさんからのお便り。

『皆さん今晩は。

作品を呼んでいて思ったんですが、地上は天空大陸の影響で日光や月光が届かないんですよね?

しかもその環境下であらゆる植物は滅び、生存した種の殆どは光合成を捨てた…。

天空大陸上には植物があるんでしょうけど、それだけで地球上の酸素を保つのは難しいと思います。

その辺について詳しく教えてください』


という事なんですが…」


死恋「植物についても、人間は対策を怠らなかった。

科学者共は地上にも再び森を作らなければ天空大陸も滅んでしまうと考え、ある対策を施す事を決意。

まず地上へ光が届くように、地上へ向けた蛍光装置を作った。

更に天空大陸に保存してあった原始的な植物の種子を撒布。陸地だけじゃない、海中まで至る所にな。

ついでに中学理科で習ったと思うが、オキシドールと二酸化マンガンを用いた酸素発生装置を世界各地に設置。

こうして何とか何を逃れたようだ」

雨霧「ドライアドさん、解って頂けましたか?」


雨霧「まだまだ質問は届いています。

ラジオネーム・甘納豆さんからの御便り。

『地上には雨が降らないはずなのに何故動植物や菌類が育つのか教えてくれ』

という事なんですが」


死恋「天空大陸の裏側には人工の巨大雨降らし装置が取り付けられている。

これを用いて地上に水を供給しているようだ。

故に地上で雨が降る時には空は晴れ同然に明るいぞ」



血徒「くぁ〜…ネム…


〜いうわけで、〜一度CM入りま〜〜〜〜〜す」


雨霧&死恋「(ティルダ)多ッ!」

Bパートに続きます。

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