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魔導士と非魔導士

 詠治はユリアの腕を引いて市街地から離れ、図書館まで戻ってきた。図書館の明かりはまだ点いているが、もう九時を過ぎているから人もほとんどいないだろう。

 入り口のすぐ近くにあるベンチにユリアを座らせ、詠治はその前で仁王立ちになって腕を組んでいる。

「まったく、下らないことしやがって。仮に今お前が殺されたって、グレムの連中がデモをやめるとは思えないぞ」

「そんな……」

「それに、グレムの魔法反対の理由の根底にあるのは格差だ。魔導士と非魔導士では、待遇がまるで違うからな。連中は魔導士をひがんでるんだよ。ユリアの時代では魔女は処刑されたんだろうが、この時代ではどこでも歓待される。

 でも非魔導士は違う。魔法が使えない彼らは下働きに隷属するしかない。グレムの連中はそれが我慢ならないから叫んでるんだ。別に家族の魔女を殺されたから恨んでいるとかじゃない。だからお前が気にしたり責任を感じること自体、意味がない」

「…………」

「意味のないことに、脳を使うな。わかったな」

「…………」

 ユリアは沈黙したままだった。わかってくれたとは到底思えない。

 ――どうしてこう無為な責任感に突き動かされるんだ、コイツは。

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