第三話 魔法少女、機械の銃弾に襲われる!
僕の名前は藤代卓也、小学3年生さ! 絶賛、困惑してます!
なんで目の前にはロボット? 動く機械の塊が居るんだろう? 僕達がロボット(で良いや!)をただただ見上げていると、ロボットの銃身がうなりをあげ始めました。やばいっと僕達が感じた直後、ドゴンと言う聞いてるだけで痛い、爆発音と共に銃身が光る。
光より先に音が聞こえてきた!? という疑問。そしてそんな事を考えられる脳、体があります。何故僕達が無事なのか、それは僕達小学生組みの前に立っている美由お姉ちゃんが守ってくれたようなのです。
具体的に見た訳では無いのですが……。いつの間にか姉が僕達の前に立っていますし、弾(凄く大きいのです)が逸れて、右側に見える岩山を削ってたのです。
「な、何が起こったの!?」
僕達の気持ちを代表して奈々ちゃんが呟いてくれました。姉がこっちを向いたので、僕たちも分からない事を目で訴え掛けます。
「ん? あぁ!! ただ……、こうやっただけよっと!」
何のことか分からないといった様子から、尤もな疑問の内容に気付いた美由姉さんが説明しようとした時、ロボットの腕の銃身が光出しました。このロボットは体当たり等、肉弾戦はしないのでしょうか?
今度は見逃しませんでした。黒っぽいのが銃身から出てきて、あれは銃弾だと思った僕は危ないっと声を上げようとしましたが、それは結局言葉に出来ませんでした。
銃身から弾が出た時に姉の脚が動きました。それは振り下ろした時に気付きましたが、回し蹴りと呼ばれる蹴り技でした。
銃弾の直線ラインと脚の軌道の交差点、タイミングよく二つの線が点で交わりました。すると弾は直線のラインからズレ、脚の軌道に乗り、それから先ほどの弾が当たった岩にぶつかって行きました。僕達は一瞬その一連を理解するまで時間が掛かりました。
「凄いでしょ! ぶい!」
美由姉さんがそう言い、人差し指と中指だけを立てるサイン。所謂Vサインをした事により、止まってた頭の回転が急ピッチで動き僕らは一緒に声をあげます。
「「「なにそれ、怖い!!」」」
僕たちの驚きもなんのその、美由姉さんはこう続けて言うのでした。
「久しぶりに、久しぶりに本気を出して戦える相手キターーーーーーー!!」
魔法少女は何処へ行ったのでしょう? 姉は気合を貯めると、ロボットに突っ込んで行きました。
しかしロボットだって黙って殴られる訳じゃありません。両腕を掲げ、勢いを付けて振り下ろしました。美由姉さんはそれに怯えるでもなく前進していきます。
振り下ろされるタイミングにぴったり、美由姉さんが走っていきます。「危ない!」 涼香がそう叫ぶか叫ばないか位、振り下ろされた腕に美由姉さんが当たる位。そのタイミングで美由姉さんは前に転がるようにジャンプしました。
振り下ろされた腕によって起こる土煙。ゆっくりと晴れていくその中、僕達は姉の無事を祈ります。
土煙の晴れた光景。それはまたもや僕達を驚かせるものでした。姉は無事どころかロボット相手に前蹴りを食らわせ、更にはそのボディをへこませていました。
美由姉さんの強さは知っていましたが、此処までとは思いませんでした。
「……、硬っい! ちょっと無理!!」
しかし姉がいかに凄くてもロボット相手に素手は無謀だった様です。急いでこっちに来たかと思えば、そう言ってきました。
しかし困りました。姉の武術が通じないなら、僕達はまさに絶体絶命です。此処は男らしく、僕が囮になろうと一歩前に出ようとしましたが、一人の少女に制されました。
「たっくん。私、魔法で戦ってみる!!」
たっくんとは僕の事です。それはともかく、美由姉のお陰で空気になっていた魔法少女が今、立ち上がりました。
魔法少女、本格始動します!!
次回、魔法少女がやっとこ解決します。なんで、姉を最初に出してしまったのでしょうか。なんか1期を飛ばして2期から見てる気分にしてすいません。
次の章? に、それぞれのキャラクターを立たせて行きたいです!