Lycanthropes Liberation 07
浮遊する源素が田舎のホタルの如く視界を埋め尽くす。やはり濬獣自治区は特別だ。
見上げる赤土の斜面に昇り立つ白煙はもちろん毒ガスなどではない。地中に含まれた水分が灼熱の血液だかなんだかによって熱された結果生まれる水蒸気がその正体である。
「では、パルメラ治丘が毒の大地であるという話は全くの誤解だというのですか」
「いや、そういうわけでもない。次はこれを見てもらおう」
そうして俺は、さっき準備しておいた小物を取り出した。
陽光を反射してキラリ輝くそれにセスリナなどはおー、と歓声を上げる。
「これがなにか判然るか」
「はいっ」
「はい、シャルさん」
「前に村で作ってみせてくれた銀のスプーンですっ」
「正解。ではこの銀スプーンでここの湯だまりをかき混ぜてみてください」
「お預かりしますっ」
俺からスプーンを受け取ったシャルが湯だまりを覗き込む。一度深呼吸をしたあと、思い切ってスプーンを湯だまりに突っ込み、ぐるぐるとかき混ぜた。
「はわっ」
変化は劇的だった。シャルが長い耳をビリリと震わせて跳ね上がる。
危機を察知したフェルナが、急ぎ妹を湯だまりから引き離す。
「こ、これは――ッ」
「ワーズワードさん、なんですか、これ! 新品のスプーンがいきなり錆びてしまいました!」
シャルの掲げるスプーンに先ほどの輝きはなく、黒みを帯びた紫色に変色していた。
銀食器という高価なものをダメにしてしまったという罪悪感に目を潤ませるシャル。俺は落ち着かせるように説明を続ける。
「錆びたのではない。表面部分の銀が硫化したんだ。セスリナ、俺がフェルニの村で講義した内容は覚えているか」
「えっと、食べ物の中に毒が入っていたら銀の食器が黒くなるんだっけ」
「そうだ。正確には銀が硫化物系の有毒物質に反応して黒色化する。今目の前で起こったものがその硫化反応だ」
「このような一瞬で金属の色が変わるのですか……村では最初から変色した器を見ただけですので、本当に驚きました」
「確かにこれだったら、食事中でもすぐにわかるかも。んー、銀食器ってすごかったんだ」
「でも、毒のせいでこんな風に黒くなっちゃうのでしたら、もったいなくて私には使えませんっ」
いや、それはさすがに本末転倒ではないかなあ。
変色したスプーンを囲んで様々な感想が交わされる。
そんな耳長族たちとは別に、湯だまりに決して近づこうとしないもう一つのグループがあった。
「ふにゃー、ココ臭いよお」
「この強烈な毒の臭いはたまらぬ! 何が大丈夫じゃ、その湯だまりが毒に汚染されておるということがたった今証明されたではないかッ」
それは鼻を摘んで、ぎゃーぎゃー騒ぐ獣人ズである。だって大丈夫なものは大丈夫なんだもの。
とはいえ、そうか。確かにこの地は九尾にはキツかろうな。
「確かに硫化水素や二酸化硫黄に代表される火山ガスは毒性が高い。その他一酸化炭素、メタンガス、アンモニア、ヘリウム、ラドンなどは、毒性は低くとも酸欠や中毒を引き起こす危険性がある」
「りゅーかすいそ。にさんかいおー。へりうむらどんっ」
いくつかの単語だけを拾って繰り返すシャル。いや、無理に理解しようとしなくてもいいから。
「やはり危険なのではないか。パルメラ治丘はまごうことなきルーヴァの地じゃ!」
「そうではない。毒そのものが危険なのではなく、その知識がないことが危険なのだ。知識さえあればパルメラ治丘の全てを危険視する必要はない。この程度の硫化水素は大丈夫どころか、逆に身体に良いくらいなんだぞ」
その知識がないために、どこからどこまでが危険であるか判然らない。単純にこの腐ったタマゴ臭が毒そのものなのだと信じれば、まさしくパルメラ治丘はその全域が危険地帯なのだと認識される。
毒ガス噴き出すパルメラ治丘とはよく言ったものだ。
「群兜。私たちはニアヴ様やリスト様ほど苦にはなりませんが、お二人のこの苦しみよう。危険が少ないことは理解しましたが、やはり早々に離れるべきではありませんか」
そんなことをいうフェルナ。俺は、明確に俺の意思を伝える。
「やだ」
「は……?」
「離れない。俺はここに住む」
「ちょ、なに言っちゃってんの!?」
困惑のフェルナとセスリナの反応をスルーして、俺はその湯だまりに手を差し入れる。
体感ぬるめの三九度くらいか。湯の花のこびりついた巨大な天然石が湯けむりの中にいくつも転がっている。どこかで枝分かれした渓流の一筋が窪地に注ぎこんだ地形。湯だまりは湯だまりでも水泳すらできそうな巨大な湯だまりである。ポコポコといくつもの気泡が上がっているところを見ると、この場所自体も源泉となっているのだろう。
鼻を刺激する硫化水素の臭い。空気に触れ白濁した湯はとろみさえ感じる最上の泉質である。
毒ガスなどとんでもない。パルメラ治丘は天然温泉の湧き出る最高の温泉地だったのだ。
「そして、下界を見渡せるこの眺め。最高だ。最高のロケーションだ。今よりここをパルメラ天然温泉・巨石ゴロゴロの湯と名付ける」
「意味がわからぬわ!」
今の俺にニアヴのツッコミなど耳に入らない。これだけの広さと障害物(巨石)があれば、左右から男女別に入ることができるな。
ウキウキワクワクの表情で湯をちゃぷちゃぷかき回す俺に困惑のシャルとセスリナ。怒鳴り散らすニアヴとそれをなだめるフェルナ。リストは鼻をおさえて、涙目になっている。
そんなカオスを一人冷静に見る者がいた。
「てめぇも温泉好きのジャパニーズかよ」
「どういうことです?」
「俺の住んでいたニホンという国は別名で温泉の国といってな。まあ国土の半分がこのパルメラ治丘のような国なのだと思ってくれ」
「お、おそろしい国です」
「いや、そこはツッコんでやれよ」
「そしてニホン人は定期的に温泉分を摂取しないと死ぬようにできている。俺も実は危なかった」
「温泉分ってなに?」
「温泉分とは水や空気同様人間の生存活動になくてはならない成分のことだ。その存在は知られつつも、摂取経路が明らかではないため謎とされてきたのだが近年の研究でついに発見された。主に温泉に含まれる」
「し、しらなかった!」
「テメェも適当な嘘をそれらしく説明してんじゃねェ!」
だいたいあってるからいいのだ。
「結局温泉とは風呂のコトじゃろ。それなら毎日入っておるじゃろうが」
「ぜんぜん違う。風呂ノットイコール温泉。風呂レスザン温泉。言葉で説明するまでもない。この温泉に浸かれば、その意味がお前にも判然るだろう」
「妾はこのような悪臭の湯だまりに浸かるのはご免じゃ!」
「臭いくさい~」
「私もちょっと怖いです」
「このお湯、白く濁ってるけど汚くないの? いつもの樽のお風呂の方がきれいじゃない?」
「アタシは単純にヤだ」
女性陣、全員NGのご様子。そこはかとない拒絶の意思を感じる。
「私は群兜が行かれるのでしたら、どこまでもお供いたします。……たとえそれが地獄への道であっても」
「フェルナ。温泉にそういう悲壮な覚悟いらない」
うぬぬ、どいつもこいつも天然温泉の良さがわからぬ異文明人どもめ(軽蔑の眼差し)
「まあいい。じゃあ俺は一人で入るので、お前たちは好きにしていてくれ。……硫黄泉の効能なら身体の傷も癒えるし、長旅の疲れも取れて、肌もつるつるになるのになあ」
このような天然温泉を前にして、もったいない話だとは思うが、入浴を無理強いするなど、それこそ温泉に対する最大の非礼である。
ここは俺一人で楽しませてもらおう……一応御者くんを誘ってみるか。
「お肌が」
「つるつるに?」
と、俺のつぶやきに、いくつかの長耳と獣耳が反応した。
「湯に浸かることで傷が癒えるのですか?」
「ん? ああ、温泉にはさまざまな身体に良い効能というものがある。ここのような硫黄泉であれば強い消毒効果で一般的な皮膚疾患に対し効果がある。剣の稽古でできた切り傷くらいはすぐに治るだろう。肌をつるつるつやつやにする美肌効果があるので、俺の国では美人の湯とも呼ばれているんだぞ」
「そうなのですか」
ピコンッ
「シャル!」
「ニアヴさまっ」
俺とフェルナの会話に耳をそばだてていた女性陣が互いの名を呼び合う。
そして、厳かに宣言した。
「気が変わった。妾たちもこの温泉とやらに入るのじゃ!」
そこには獣の目をした獣がいた。
◇◇◇
『パルメラ天然温泉』巨石ゴロゴロの湯・女湯サイド
ワーズワードがパルメラ天然温泉・巨石ゴロゴロの湯と名付けたこの温泉はパルメラ治丘の斜面を一時間ほど登った場所にあり、シーズと馬車は麓で留守番をしている。もっと登った斜面は樹木の生えない赤土であるが、このあたりはまだ樹木の生い茂る一般的な山林の風景である。
男性陣は温泉の逆サイドに向かったため、ここからではもう誰の姿も見えない。
温泉の中にゴロゴロ転がる巨岩のせいで向こう岸も見えないのだから、視界としては完全に区切られていると考えて良いだろう。
脱衣所などは存在しないが、そもそも人の近づかぬ濬獣自治区であるため、その他の視線を気にする必要もない。
つまり、
「くっふっふっふっふっ、自慢の尻尾だけでなく肌もつやつやになってしまうのでは妾の美しさにより一層磨きがかかってしまうの」
両手を腰に当て、ぶわっさぶわっさとしっぽを振る。
全ての衣服を脱ぎ捨て、威風堂々と立つのはニアヴである。
「美肌効果って言われたら、臭いなんて気にしてられないかな。ボクも女の子だからね!」
その隣で同じくドーンと腰に手を当てて仁王立ちするのはリストだ。健康的な小麦の肌色と透き通るような新雪の肌色が対称的である。
豊満なニアヴと並び立てば胸の膨らみでは勝負ありだが、豹族特有の腰のくびれとスラリと伸びた足の長さでスタイルの良さでは負けてはいない。
にしても、隠すべきものを隠さない、女の子だという宣言に反した男らしい立ち姿である。
「すいません、お待たせしましたっ」
そこに身体にタオルを巻いたシャルがとことこと駆けてくる。髪を頭の上でまとめてきたようだ。
腕も足も細く、肉体的にはまだまだ少女のシャルであるが、お肌つるつるという言葉に反応するくらいには女性なのである。頬を染める恥じらいの仕草を見れば、精神的には先の二人よりよほど女性的だ。
少女は今、発展途上にある。
「いっくよー! いっちばん乗り~!」
そんなシャルを追い越して、セスリナが駆けてくる。
他の皆が『お肌つるつる』『美人の湯』という単語に反応したのに対し、セスリナは「みんなが入るなら自分も入る」くらいの気持ちである。ある意味で一番お子様だ。
一糸まとわぬ姿で大胆なストライド。彼女の場合は羞恥の精神がないというよりは、身体と精神とでその成長速度が異なっているのであろう。
そのまま三人の横を通り抜けて、温泉の中にざぱんと飛び込んだ。
「に゛ゃっ」
まともに飛沫を浴びたリストが顔をかいぐりかいぐりする。
頭まで沈んだ状態から、ぷはっとセスリナが浮かび上がってくる。跳ねた水滴がキラキラと光を反射した。
「すっごくきもちいい~。みんなも早く入ろうよ~」
「元気な娘じゃのう」
「うー、ひどい~。でも、面白そう!」
「あはは。ですね。私たちもいきましょうか」
「じゃな!」
「「せーの」」
――ざっぱーーん!
三人の娘(?)がセスリナよろしく、大きくジャンプして湯の中に飛び込んだ。
ワーズワードがそれを見たとしたら正しい温泉の入り方として、そのマナーの悪さに眉をひそめていたであろう。
パルメラ天然温泉はすり鉢状の窪地であり、入る場所で足湯から半身浴、全身浴まで様々な入浴を楽しめる。平均的には数十センチから一メートル程度であり、溺れる危険はない。
「ざばざばざば~」
「ぷはっ。うーん、息を止めるのは得意なんだけど、熱いお湯の中じゃそんなに持たないなあ」
なので、泳いで遊んだり潜って遊んだりするのも自由だった。
「なるほどの。試してみれば確かに樽の湯では味わえぬ爽快感じゃ。この臭いには慣れぬが、毒ではないと知れば、逆に良い効果があるように思われるから不思議じゃ」
「わかります。『苦い薬花ほど効きがいい』と父に聞きました。それと同じことでしょうか」
「そうじゃな。それにこの湯……どこかねっとり感があって、肌も本当につるつるじゃ。長く生きてきた妾じゃが、このような気持ちよいものがあることをついぞ知らなんだ。くはぁ……あの男と一緒におると、本当に世界が広がるようじゃ」
「本当に気持ちいいです。はぁ……」
身体の芯から温泉効果で、二人の頬は真っ赤に上気している。
思わず口をついて出るため息もどこか艶っぽい。
「ところでシャルよ、少しばかり聞きたいことがあるのじゃが」
ひと通り温泉の感想を言い合ったところでニアヴが話題を変えた。
「はいっ、なんでしょうか」
「いや、そう改まる話でもないのかもしれぬが……」
普段のニアヴらしからぬ、歯切れの悪い口調である。
「最近のお主を見ておると、やけにワーズワードに近いというか、積極的な振る舞いに変わったように見える。いや、悪いというのではない。じゃが、なにか理由があるのかと思うてじゃな……」
まっすぐなシャルの瞳からやや視線を逸らしながら、そのようなことを口にする。
「それはですね、パレイドパグさんが私に自信をくれたんですっ」
「あの野犬娘が?」
思わぬ名前が出てきて、ニアヴの耳がピクリと動いた。
「私はワーズワードさんにたくさん助けてもらいました。ワーズワードさんはまだこれからだと言いますが、ワーズワードさんに出会って、紗群していただいてから、これまであった不安とか恐怖は全然なくなったんです。あの日の夢に泣いて目覚める朝ももうありません。それに私はなにをお返しできるだろうってずっと考えていました。ワーズワードさんはなんでもできる大人の人で、私は何にもできなくて……ワーズワードさんはやさしいですけど、それは群兜と紗群じゃなくて、何にもできない子どもに対する優しさなんだと感じていたんです」
「……シャル」
「でも、パレイドパグさんが教えてくれたんです。ワーズワードさんは『ろりこん』なんだって!」
「どこかで聞いた言葉じゃのう。どういう意味なのじゃ?」
そこでシャルは、あの日パレイドパグから聞かされた話をキラキラした瞳で思い出すように語って聞かせた。
サイラスの街滞在中のこと。パレイドパグに手を引かれ、ワーズワードの前から連れ去られるシャル。
『つまり、あのワーズワードはオメェみてェなちっこい女が好きだっていう特殊な趣味を持ってやがんだよ』
『えっ』
『キャハハハ。そりゃ、引くよな。男として最低の――』
『うれしいです、ワーズワードさんが私のことを好きだなんてっ!』
思っていたものと違う反応にパレイドパグが言葉を失う。
『あ? ……いや、シャル個人っていうか、シャルみたいな背も小さくて、胸もないようなのをだな。そういうの特殊じゃね?って話で』
『な、なるほどっ。それでしたら、ワーズワードさんはパレイドパグさんのこともお好きなんですねっ』
『ハァ!?』
無邪気なシャルの感想に、思わずヘンな声を出してしまうパレイドパグ。
そして、目の前のシャルの全身を上から下へと眺め、そして自分の身体と見比べた。主に凹凸のありなしを。
大丈夫、負けちゃいねェ。
そんな彼女の判定に、彼女の脳内に住まう三人の審判が一斉に声を上げた。
相互認識が可能なまでに分離されたパレイドパグの能動型擬似人格は、脳内で彼女に様々な助言を与える。
三重に励起した『固有認識リンカー』はそれぞれが自我ともいうべき個性を持っており、更には固有の名前すらも自称する。
常識派の『ジークルーネ』はポイント制判定結果に従い、青い旗を上げた。
恋愛脳の『オルトリンデ』は身びいきを否定せず、ピンクの旗を上げた。
楽観的な『ロスヴァイセ』だが、さすがにこればかりは楽観できず、青い旗を上げた。
ピンク二本、青二本。判定、ドロー。
一言で『並列思考』と言っても、その利用方法には個性がでる。
他に話しかけるべき友人がいなかった彼女が『並列思考』の技術をベースに脳内友人を創りあげたなどとは(パレイドパグがかわいそうすぎるので)思いたくない。
わーったよ。いいよ、ぺったんでも。それが好きなのがロリコンってやつだろ。アタシの体型はワーズワードのドストライクだってことじゃねーか。
すさまじいまでの前向き精神。これがパレイドパグ。これが孤絶主義者の思考である。
『まァ、アイツがアタシに惚れンのは当たり前だけどな』
『すごいです、パレイドパグさん。私は紗群なのにワーズワードさんに愛されている自信がありませんでした。でもパレイドパグさんに自信をもらいました。私もパレイドパグさんみたいに積極的に頑張りますっ』
『おう、まあがんばんな。キャハハハ!』
なぜにそこで応援してしまうのか。完全裏目に最大のライバルを生み出してしまった主人格の脳天気さに、脳内の三人格は存在しない顔を見合わせ存在しない肩を竦めて見せた。
「つ、つまりなんじゃ、ワーズワードは胸がない娘が好みじゃというのかや!?」
「パレイドパグさん情報なので間違いありませんっ」
どこをどうすれば、パレイドパグ情報を間違いないとまで言い切って信用できるのだろう。だが、これがシャルの美点であろう。
ワーズワードが困惑とともに疑問に感じていた最近のシャルの積極性にはそのような理由があるらしかった。
愕然としたニアヴが己とシャルの間に視線を彷徨わせる。
「なになにー。何の話ー?」
「セスリナさま。えっとですね」
ばしゃばしゃと泳いで近づいてきたセスリナも目に入らぬ勢いで、ニアヴが湯の中で立ち上がる。
「今こそ確信した。あの者は確かに異世界から来た存在じゃ!」
――そんな女湯サイドの大騒ぎに加わっていない者が一人いた。
「けっ、アホらしい。みんなでハダカを見せ合うなんて、んな恥ずかしいことできっかよ」
温泉は決してハダカを見せ合うイベント会場ではないのだが、そもそも家族以外の他者と同じ湯に浸かるというのは日本以外の諸外国では主流ではない。独国出身のパレイドパグがそれに抵抗を感じるのも無理からぬことである。
「でも肌がつるつるってのは、ウソじゃねーんだろうしな……どっか一人で入れるトコ探すか」
つぶやいて、パレイドパグは温泉の外周を移動し始めた。
これはひどいプロットですね(二回目)