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「高柳さんっ!お待たせいたしました!」
「ごめんねー。忙しいのに。」
「いいえ。仕事ですのでっ!」
高柳さんがスマートフォン片手に私に椅子を差し出す。
「じゃあ。よろしくね。オレ、ちょっと客先に電話しなきゃだから。」
「はい。わかりました。」
私は高柳さんのパソコンを見る。
そこには青い画面に白い文字でエラーの内容がかかれていた。
「自動修復でパソコンを修復できませんでした……って。あーもうっ!再起動繰り返してるじゃんっ。」
このメッセージが表示されるときは、パソコンのハードが故障している可能性がある。
内部記憶装置が故障していたら最悪パソコンの内部のデータがすべてすっとんでしまう。
私は原因を調べることにした。
「こういう時は、マウスとキーボードとモニター以外の接続を全部外すっと。」
プチプチとパソコンから伸びた線を取り外していく。
まずは最低限必要な、マウスとキーボード、モニターを取り外してパソコンが起動するかを確認する。
起動すれば、取り外したものが影響してブルースクリーンになったと考えられるだろう。
「どうかこれで起動してちょうだいっ!!」
祈るように私はパソコンの電源を入れた。
しかし、パソコンにはしばらくするとブルースクリーンが表示される。
「……ダメだったかぁ。もう一回、もう一回スタートアップ修復を……」
ダメもとでもう一度スタートアップ修復をおこなってみるが、やはり改善はしなかった。
「うぅ……。これはもしかして本格的にパソコンがご臨終になられたのかな。」




