1話 いつもどうり。
「もう朝か、良い天気だな」
今日も、いつもと変わらない平和な1日が始まった。
怪獣とか悪魔とかそんな奴らもいないただ平和な世界だ。
そして僕はこの世界にいるただの社畜の21歳童貞だ。
毎日先輩や社長にヘコヘコしながら生きている。
けどこれで良い。平和なのだから。
「はぁ…そろそろ起こさないと」
僕の家にはニートがいる、兄弟でもなんでもないただのニートがいる
家に住ませてあげる代わりに家事をやってもらう約束をしたがやってくれない。
「ハジメさん!起きてください!朝ですよ!」
「ふあぁ〜。うるさいなぁまだ7時だよ?」
「はぁ…これだからニートは」
「俺の仕事はまだなの、仕事が来るのを待ってんのぉ」
「その言い訳は聞き飽きましたよ」
1日のスタートは毎日こんな様な会話から始まる。
本当に平和だ。
「朝ご飯はテーブルに置いてありますから、僕は仕事に行ってきます」
「頑張れ〜童貞〜」
「童貞は余計です!」
いつもと変わらない、会社に向かう電車。
いつもと変わらない、人の多さ。
いつもと変わらない、自分。
いつもと違うことにあまり憧れはない。
「次は〜南大島、南大島です。お出口は右側です。」
ガタンゴトン、ガタンゴトン、プシュ〜
「南大島駅に到着です。」
会社の最寄駅についた。
今日は少し早めについてしまった。
「コンビニで何か買って行こう」
コンビニでガムと水と昼ご飯のパンを買って会社に向かった。
ちょうどいい時間に会社についた。
自分の席に座ってパソコンの電源を入れた。
「今日も社畜として頑張りますか」
小さな声で呟いた。
そしていつもどうり仕事を始めた。
少し時間が経って、一人の社員が遅刻してきた。
社長にこっ酷く怒られていた。
その子はいつも僕の隣の席で仕事をしている後輩の女の子だった。
そして落ち込んだ表情で席についた。
「先輩、おはようございます」
「おはよう、朝からついてないね」
「はい、遅刻しちゃって怒られちゃいまいた」
「大丈夫だよ俺も入社したばかりの時は何度かあったからね」
僕は軽い笑いを立てながら言った。
「え⁉︎先輩がですか⁉︎いつも真面目なのに意外です!」
「まあ人間だからね、完璧じゃないからね」
「そうですよね!完璧な人間なんていませんよね!先輩のおかげで元気になりました!」
「そっかよかった、じゃあ今日も頑張ろうか」
「はい!」
この子は朝から社長に怒られて朝からついていなかったけど
僕はこの子を慰めて元気にさせてあげられて僕は逆に朝からついていた。
仕事に対しても俄然やる気がでた。
だがその後、僕はいつもどうり上司に仕事を押し付けられ
断ることができない性格なのでいつもどうり押し付けられた仕事もやった。
こんなこと社畜なら当然のことだと思いながら仕事をしていたら慣れていた。
そしてお昼の休憩で隣の女の子と昼ご飯を食べていた。
ここ時間はとても幸せだ。
なんせ高校生の時は女子と昼ご飯を食べるなんて経験したことないし
童貞だからである。
身長は低めで髪が長くて顔も結構良い方だ。
正直ものすごくタイプだった。
話しているだけで本当に癒しだ。
「先輩はすごいですよね上司の人に仕事を押し付けられても断らないし」
「断らないってよりかは”断れない”の方があってるかな」
「ってことは本当は無理してるってことですよね」
「まあそうなるかな」
「私、怖いです。」
「え?何が?」
「先輩みたいにこの社畜生活を上手にできる自信がないです。」
この子はまだ入社したばかりだから仕方ないと思った。
「大丈夫だよこれからだよ」
「でも私、実は高校生の時にクラスの子に陰口とか言われてて、その学校が怖くなってやめたんです。」
「親とかに相談したらよかったのに」
「親とか先生は頼りにならなかったですし、中学校の時の友達に相談するのは迷惑だと思って」
「そっか」
僕は何も言えなかった。
自分は情けないと思った。
「私は誰にも迷惑かけたくないので」
「いや、でも俺なら…ごめん、なんでもない」
俺になら迷惑かけてもいいよって言おうと思ったけど
相談されても何もできないと気づいたから言えなかった。
「先輩…だから私…この仕事やめて、風俗とかやろうと思ってて。」
「君の人生だからね。俺からは何も言えないよ」
「このままこの会社で働くと仕事できなくて先輩たちに迷惑とかかけちゃうので、だったら自分の身体売った方が誰にも迷惑かからないまま生活できるので。」
「そっか」
また何も言えなかった。
自分の好きな人すら救えないゴミだと思った。
悔しく情けなかった。
不定期です!マイペースなのよ!
頑張って続き書くね