第1話言えない気持ち(ブーン系)
「なんて事があったのは、はっきりと覚えてるんですけど」
川 ゜ -゜)「んー?それがどうしたんだい?」
アイスをくわえた先輩が、気だるげに
漫画読みながら返事をしてくるので
これ以上ない真っ当な疑問を投げかける
「なんでおれの家に住み着いてるんですか?」
~~~~~
川・Д・;)「痛い痛い!もうちょっと優しく消毒してくれよ!」
「はい!!」
川・Д・;)「濡れて寒いから君のジャージを貸してくれ!」
「は、はい!」
川*´・д・)「明日から君の家に来るからな!」
「えっ、は、はい!」
川*゜д゜*)「足が痛いから今日は泊まるからな!」
「!?」
川ll゜゜Д゜゜ll))「泊まるか、ら、な!!返事は!!!」
「は、はいーーー!」
川 ゜ -゜)「呼吸器官は!」
「肺!」
川 ゜ -゜)「燃えたら!」
「灰!」
川 ゜ ー゜)「最高に!!!」
「ハイってやつだ!!」
川 ///-///)「ぼくと付き合え!!」
「そ、それは…… 」
川・ω・;|||「なんでだよ!」
~~~~~
「あの時の流れでいろいろ良いって言いましたけど、ちょっと図々しさを感じます」
ヾ川*`Д´*)ノ"彡☆「住み着いてはないよ、失礼だな、ふんっ」
川`^´)「こんなおっきい家に一人暮らしなんだから、これくらい良いだろ、けち!」
プリプリと返してくる
……というか、怒るところそこですか?
「す、すみません」
川 ゜ -゜)「というか、ぼくが居たら迷惑なのかい?」
「いえ、それは嬉しいというか」
ごにょごにょと口ごもってしまい、素直になれない
「夏休みの初め、もとい会った日から毎日来てる上に、ここ数日はお泊りしてますよね??」
「しかもうちの両親が長期出張で居ないからって、ほぼ我が家のように扱ってますよね」
川 ゜ -゜)「…… 」
「あのー……先輩?」
枝毛を探してるけど、そんなにどうでもいい話なんでしょうか
川 ゜ -゜)「んー、あぁ」
川 ゜ -゜)「細かい事を気にするやつだなぁ」
ポンっと手を打って
川 ゜ -゜)「あ、そうだ。まだぼくの告白の返事をもらってないよ」
「その、友達からでお願いしますって言いましたよ」
∑σ川0д0lll)「あああああああああああ!!聞こえないぁああああああ!!」
先輩が必死におれの声を消しにくるが
元々大声を出さない方なのか、本人の頑張りよりずっと小さく聞こえる
川; ゜ -゜)「ま、まぁ、この話は置いておこう」
「そうですね」ニコニコ
川 ;゜ -゜)「な、なにそんな顔してるんだい?」
「いえ」ニコニコ
はぐらかしに失敗するし、言わなくていい事言わせて墓穴掘るし、なんか残念な人ですね、先輩
川:;゜ -゜)「そ、その、小さい子を見る親みたいな、慈愛に溢れた顔をやめてくれよ!」
「…… 」ニコニコ
川`Д´) 「やーめーろー!」
……なんだか楽しくなってきたけど
「というわけで、今日という今日はお帰り願えますか?」
さすがにいろいろとまずいし
川 ;゜ -゜)「き、君はそんなにぼくを追い出したいのかい!」
川 ;゜ -゜)「毎食作ってあげてるし、お掃除もしてるし、宿題の手伝いも、朝も起こしてあげてるし、遊び相手にもなってるし、お掃除までしてるんだぞ!?」
焦ってわちゃわちゃしすぎですよ
掃除二回言ってるし
「確かに先輩が作ってくれるご飯美味しいです。掃除もすごく綺麗にしてくれるし、教え方も上手です。」
「何より…遊んでくれる人がいて嬉しいですし」
だんだんと小声になってしまう
川 ゜ -゜)「何より?なんだって」
「なんでもないです!でも居過ぎですよ、ご家族も心配されてると思いますし」
「とりあえず一旦帰りましょう」
川 ゜ -゜)「んー、家族なら心配ないよ」
「どうしてなんです?」
川 -)「それはだね」
突然、先輩が下を向いて
ぷぇくち!
小さなくしゃみをする
「あれ、先輩、風邪ですか?」
「クーラーをガンガンつけてるのに、アイスたくさん食べるからですよ」
川 ゜ ー゜)「ん、そうだ」
先輩がニヤッとして、首元に手を当てる
川 ゜ ー゜)「あ〜熱があるな」
「体温計持ってきますね」
よっこいしょっと
川 ゜ Д゜)「待て!これは、計らなくてもわかる!高熱だ!」
「いやいや、さっきまで元気でしたし」
川 ゜ △゜)「高熱だと言ってるだろ!」
「あ、はい」
川 ゜ ー゜)「これはもう泊まるしかないな」
そう来たかぁ
「はぁ、わかりましたよ先輩、今日までですからね」
川。・∀・。)ニコッ「あはは、嬉しいよ、ありがとう」
そう笑った先輩は……
川 ゜ -゜)「ん?君、本当に顔が赤いぞ、熱でもあるんじゃないか?」
「いえ!なんでもありません!」
川 ;゜ ~゜)「んー??大丈夫かい?」
純粋に、かわいいなって
その日の深夜、先輩が寝ている部屋から明かりが漏れていた
そっと覗いてみると今日も先輩は電気を点けっぱなしで寝ている
電気をそっと消し、月明かりを頼りに先輩の顔を覗き込む
長年使われているのか、ボロボロになっているぬいぐるみを今日も抱いていた
青白い光に肌はうっすらと照らされて、幻想的でもあり
艶のある髪はわずかな光を反射して、所々白銀色に光っている
川 ‐ .-)「むにゃ……楽しいなぁ」
何の夢見てるんでしょうか
「おれも、この生活……」
結局押し切られてるけど、嫌じゃない自分がそこにいる
「なんだかんだ楽しいですよ」
「でも」
窓の外では月が優しく光っていたが
それを遮るように雲が何度も月を隠し、部屋は徐々に暗くなっていく
「どうしておれなんかに」
「……どうして、こんなに優しくしてくれるんですか?」
先輩…
川 - )
ふと、にじんだ先輩の顔が少しばかり悲しそうに見えた
ごめんなさい
起こしちゃ、いけないですね
「……おやすみなさい」
しばらく先輩の顔を見つめた後、そっと部屋を出る
ガチャ………パタン……
川 ゜ -゜)「それはね、君が優しいからだよ」
小さく呟き、シミが所々ある天井を眺め
家から持ってきたぬいぐるみをぎゅっと抱きしめる
…ドアを閉めて君は今日も出て行く
仕方ないけど
君はまだ、ぼくに心を閉ざしているんだね
君が出て行く少し前に、僕は目を覚ましてしまった
いつも優しくて、周りに心配をかけたくない君は
こうやって聞かれたくは無かっただろうなぁ
ごめんね
そりゃ戸惑うよね
急にこんな風に告白されても驚くに決まってるよ
けど、理由を今は言えないんだ
多分これはずるいことだから
君は優しいからね
もし、これを言ったらきっと受け入れてくれる
そして、それは君に無理をさせるはず
だから、ぼく自身を好きになってくれるまでは言えないんだ
やっぱり、今日も君は
結局のところぼくを追い出さなかった
川 ゜ -゜)「……迷惑なのかな?」
君の少し困った顔が浮かんでくる。
迷惑だよね……
でも、ぼくはね
君が
川 ゜ ー゜)「好きなんだ」
どうしても、このわがままだけは通したい
だから、だからね
ぼくが、この告白に失敗していたとしても
もう少しだけ、これに付き合ってくれないかな?
少しでも長く、夢の中へ
川 ‐ -)「おやすみ」
ぼく、頑張るから
分厚い雲の隙間から
月は輝きを増していく
可愛い顔にしようと努力を重ねた分、時間かかりました(楽しいからいいんですけど)
今実験的にブーン系有り無しで掲載してるんですけれども、個人的にはやっぱりすべてにおいて雰囲気が違う気がします。
語彙力不足を認めつつも、小説という形態ではどうしても表しにくい感情を、顔文字を使用することによって表せるブーン系と
読者の感性や想像にゆだねられる、通常(?)の形式
一長一短ではあるものの、これからの書きたい形式はどっちなのか、それを見ていきたいと思います。