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プロローグ
辺境の里に声が聞こえない。
あたり1面は血の海となり、賑わっていた欠片もない。
その中の一つの民家にたった1人の生存者がいた。
5歳になったばかりの少女だ。
少女は血で手を染め呆然と死体を呆然と見つめていた。
死体はつい先程まで父親であった。
その少女の手にはナイフが握られている。
その状況から少女が父親を殺し、里の衆も殺したことが容易に分かる。
そこに外部の侵入が入った。
「お前が殺ったのか?」
青年が尋ねた。
少女は口を動かさず首だけで肯定した
「そうか・・・少女よ」
青年は少女の血だらけの手を握った。
「俺とともに来るか?」
・・・
少女は静かに頷いた。
これから少女・・・深白の物語は始まった。