マハトリオ潜入
俺とギリーは、巨大な壁の前にいた。いったい何メートルくらいあるのだろうか。前世で見た高層マンション並みに高い壁だ。いったいどうやって作られているのか……レンガや石垣のように石を積み重ねられて作られているという感じではない。
一つの巨大な岩がドシンと存在している、そんな感じだ。
「この壁には圧倒されますね。」
ギリーも同様に壁を見上げている。
「あぁ、この壁はいったいどうやって作られているんだ?」
「これは、石王とも呼ばれるムンジ=ハンリの魔法により作られたものですね。」
「これが、個人の魔法によるものなのか?」
「そうです。この壁は建国の際に、ムンジ=ハンリが1週間で作り上げたそうですよ。」
壁は、目算だが高さ100メートルは優に超えており、それが要塞都市マハトリオを覆っているという。マハトリオの正確な人口は知らないが、北條の「人口は10万に遠く及ばない」という言葉を頼りに推察できる。だいたい8~9万人ぐらいが妥当なところだろうか。
そんな人数が住む都市を巨大な壁で覆ってしまうほどの魔法というわけだ。
気が遠くなる。リクリエットを見たときも、絶大な力の差を感じたが、それの比ではない。
北條は、そんな人物がいる国に喧嘩を売ろうとしているわけだ。そして、俺はそんな人間が守っているにも関わらず滅びる運命にある世界を救わなければならないのか……本当に気が遠くなる。
「次元が違うな。この世界にはこんなのがうじゃうじゃいるのか?」
俺は率直な感想をこぼした。
「うじゃうじゃはいませんよ。英雄王ムンジ=ハンリと並ぶとなると10人ほどでしょうか?」
ギリーは何でもないという答えるが俺にとっては、衝撃が大きい。
10人もいるのかよ?とんでもない世界だな。
俺は、グレイの屋敷で全能感すら抱きながら生活していた。確かに、隷属の首輪に支配されてはいたが、隷属の首輪さえどうにかしてしまえば何でもできると思っていた。
よくある物語のように、幼いころから魔法を練習していけば、軽く世界最強になれるんじゃないかとか甘いことを考えていた。けど、違うようだ。俺は井の中の蛙だったわけだ。リクリエットに出会ったころからその思いはあったが、ここにきてそれが確信に変わる。俺は、世界最強には程遠く、なれそうにもない。
でも、だからと言って誓いを破る気にはならなかった。俺は、それでも世界を救いたいと願ってしまうのだ。それは大きくは贖罪の気持ちからだ。俺は、意味もなくリクリエット、そしてリンスさんを殺してしまった。その罪の意識は、なかなか消えてれず、リクリエットに撫でてもらったあの安らぎが俺の胸を激しくつくのだ。
「ちなみに世界最強っていわれているやつは誰で、どんなやつなんだ?」
だからというわけではないが、知りたくなった。俺が目指すべき頂という場所と自分がどれほど離れているのか。安易な質問だとは思ったが、聞かずにはいられなかったのだ。
「最強ですか……そうですね。」
ギリーはゆっくり考えながら、少し考えて3本の指を立てた。
「一概には言えませんが、最強としてよく名前があがるのは、三人いますね。
一人は、自由都市国家 ランス共和国の冒険者 ユウラでしょう。
世界最強の冒険者と言われています。ちなみに冒険者とはランス共和国独自の義勇兵の呼び方です。最強の義勇兵と言い換えてもいいでしょうね。ランス共和国では、彼のことを勇者と呼ぶ声もあります。
もう一人は、魔女 マリン=ソシュールでしょうか。彼女は、世界最高の魔具職人でもあります。封権国家 グランファド公国に広大な領地を有しながら、長年引きこもっているので実力は実のところ未知数ですが、昔ムンジ=ハンリを完膚なきまでに負かしたという話をきいたことがあります。
そして最後は、軍事国家 デ・バリランス帝国。帝王 グスタ=デ=バリランスです。あの国は、一番強いものが帝王になる国です。武人100万人の頂点というのは伊達ではありません。」
勇者に、魔女に、帝王か……
「名前くらいは覚えておくよ。」
具体的な情報はなかったが、とにかく覚えておこう。俺が目指し、超えていかなければならない三人だ。いずれその実力を見る機会もあるかもしれない。
「そうですね。結構有名な話なので、覚えておいたほうがいいですよ。リビィさん、あっ、いや、サックはずっと奴隷だったので世間に疎いですし。そういう常識を一つずつ覚えていきましょう。」
今回ギリーの奴隷としてマハトリオに侵入するにあたり、リビィという名前は捨てた。もともとリンスさんがつけてくれたとはいえ、気に入った名前ではない。それゆえなんの未練もなかった。代わりの名前として、北條が前世の「工藤大作」という名前をもとにサックと適当につけた。
俺は、リビィという名前で、ライファル教国全土でお尋ね者とされているわけだから、そのまま名乗るわけにはいかなかったのだ。
俺もだが、ギリーもなかなか新しい名前になれないようで、先ほどから何度も呼び間違えている。
「頼むから、他人の前では間違えるなよ」
「そうですね、気を付けます。」
巨大な壁が長方形にくりぬくように、切り取らてており、そこにはめ込まれるような形で砦があった。そこには、大きめの重厚な門が取り付けられていて、そこがマハトリオの入口だそうだ。
門の前には、人の列ができていた。ギリー曰く入国審査待ちの列だそうだ。
「僕たちも並びましょう。」
先導するギリーの後ろ数歩後についていく。俺は、北條に渡されたボロボロの薄汚いローブを取り出し、深く頭からかぶった。なるべくならば、顔を見せないに越したことはない。
出回っているのは、4年前で2歳という幼い顔ではあるが、面影がないこともない。
門の前には100人ほどの人間が並んでいた。ほとんどが、義勇兵のようで、鎧や兜、ローブなどに身を包み、それぞれ武器を持っていた。さすが、冒険者の登竜門とも呼ばれる場所だ。多くの義勇兵が出入りしているようだ。
「やはり出入りは義勇兵が多いのか?」
あまり人前で、主人に気安く話しかける奴隷というのも妙にみられる。だから、俺は思念魔法で直接ギリーに語りかけて尋ねた。
ギリーは、いきなり頭に声を投げかけられ、少しびっくとしたがすぐに居住まいをただすと同じく思念魔法で答えてくれた。
「ここは、義勇兵専用の入口なので、必然そうなります。同様に、商人用と貴族用にわかれています。」
「じゃあ、お前は貴族用でもはいりこめたんじゃないのか?」
「そうですね。貴族用の入口でも問題はなかったでしょう。けど、今回ホウジョウさんには義勇兵として名を上げるように命じられていますので、こちらのほうが何かと都合がいいのですよ。」
「というと?」
「まず、義勇兵用の入口が一番警護が手薄ですので、来るべき日占領するために門番に顔を売っておくほうがいいというのが一番の理由です。他には、義勇兵の出張管理局など義勇兵に必要な施設が近いとかそんなこまごまとした理由でしょうか。」
「なるほどな。マハトリオの中は貴族の区画とか、商人の区画とかに分かれているのか?」
「いえ、明確には分かれていませんね。マハトリオは基本的にごちゃごちゃしているというのが、僕の率直な感想です。区画整理とかもほとんど行われていないですね。なんでも、敵に侵攻されたときに、あえてわかりにくくすることで進行スピードを落とす狙いがあるとか……」
「まるで忍者の里みたいだな。」
率直に、感想をいうと、ギリーは忍者って何ですか?と首をひねっていた。まぁ、気にするなと言っておく。ギリーは転生者ではない。だから、こういった共通認識の齟齬がよく起こった。逆賊の徒の幹部の中で、転生者じゃないのはギリーだけだ。ギリーはそれに若干引け目を感じているようで、自分にわからない話をされると少し寂しそうに眼を伏せる。今回もそうだった。
「その忍者っていうのは、みなさん知っているんですか?」
「知っていると思うが……」
「なんなんでしょうか?忍者というのは?」
そのあと、根掘り葉掘りギリーから忍者の話を聞かれていると列は進み、俺たちが入国審査を受ける番となった。 長蛇の列がテンポ良くはけていき、四十分ほどで俺たちの順番になった。
そのころには、すっかりギリーは忍者を気に入っており、忍者格好いいですね、忍法風遁の術なんて風魔法で遊び始めていたから開いた口がふさがらなかった。
「次の人、入ってくれ。」
黒々としたひげをこれでもかと蓄えた、いかめしい顔をした男が砦の中からギリーと俺を呼んだ。
印を結ぶように手を組んで、風魔法をたなびかせて遊んでいたギリーがびくっと驚いたのち、すぐにピシッと背筋を伸ばしてひげの男の声に返事をしていた。
「すみません。知らない知識に舞い上がってしまいました。」
声に従って、丸く切り抜かれた石のアーケードをくぐり、砦の中に入りながら、ギリーが思念魔法で気恥ずかしそうに謝ってきた。俺は、苦笑いしながらも「気にするな」と答えておいた。いつも真面目そうで、理路整然としたギリーの意外な一面を見たようで少しうれしくも感じた。
砦の中に入ると、見上げるほどの門が俺たちを出迎えた。5~6メートルほどはあるんじゃないか?
門の前には、ひげの男と若い男が立っていた。この二人が入国の審査をしているようだ。
ひげの男は、使い古した鎧に身を包みながらも、その身体にどれだけの筋肉が蓄えられているかは容易に想像がつくほどに太い。太っているのではない。筋肉で、全身が膨らんでいるのだ。
「義勇兵の方ですか?」
ひげの男とは違い、ほとんど使っていないような新しい鉄の鎧を着た若い男が、丁寧な口調でギリーに話しかける。
「そうです。僕は、義勇兵ですが、この子は違います。この国で、義勇兵登録と奴隷登録をさせていただきたいのですが……」
ギリーは、物腰柔らかく対応している。
「奴隷ですが……かしこまりました。それでは、義勇兵の登録証をお見せいただいてもよろしいでしょうか?」
若い男は、一瞬俺を哀れみを込めた目で一瞥した。
「どうぞ。」
ギリーは懐から名刺サイズの金属でできたカードのようなものを取り出して、若い男に渡した。あれには、見覚えがある。リクリエットが持っていた荷物の中にあったのだ。あれが、義勇兵の登録証だったのか……たしか、あそこには数字しか書いていなかったように思うのだが、なにか情報を読み取る手段でもあるのだろう?
若い男は、ギリーからカードを受け取ると、砦の奥のほうへと消えていった。
「旅の途中で、奴隷商に会いまして、子供が売られているのが不憫でね。欺瞞だとは知りながらも、一人買ってしまったんですよ。」
ギリーは聞かれてもいないのに、腕を組んでこちらを見つめているひげの男に説明を始めた。
「そうか。」
ひげの男は、短く返事をして、うなずいたのち俺をじっと見つめてくる。まるで、値踏みするような視線に不快感がある。
「小僧、運がいいな。辛くとも精一杯生きろよ。」
少しして、ひげの男が口を開いた。ひげがかすかに、微笑んでいるように動いた。
そのとき、バタバタと若い男が返ってきた。
「カルサーさん!その方、貴族の方です。それも相当に高貴な……」
めちゃめちゃに慌てている。どうやら、登録証を読み込み、ギリーの素性をしったのだろう。
「タダ。落ち着け。そんなに慌てるほうが、失礼にあたる。
あの、私は、マハトリオ駐屯兵 カルサーであります。真に失礼ではございますが、お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
カルサーは、急に居住まいをただして、ギリーに敬礼した。タダは、慌ててカルサーの隣に並び同じように敬礼を行った。マントハンリでの敬礼は、左手をグーに握り、それを手のひらを上に向けるような形で腹の中央に当てる。右手は背中にまわし、背中を支えるように置く。この動作をいう。
「はい。大した名前ではないですが、ギリー=ガン=ミラーと申します。以後お見知りおきください。」
「ガン=ミラー家の方ですか……」
カルサーは、ギリーの名前を聞いてさらに姿勢をピシッと正した。
ギリーの家、ガン=ミラー家とは、同盟列強四国ライファル教国の侯爵家である。ライファル教国とマントハンリには明確な力関係がある。ライファル教国が宗主国であり、マントハンリが従属国である。
マントハンリは、ライファル強国に取り入るような政策をして、生き残っている国である。そんな国の一門兵が名門貴族のギリーに対峙しているのだ。カルサーとタダは可愛そうなほどに縮こまってしまっていた。
「そんなに硬くならないでください。僕は、今はただの義勇兵としてここにいるのです。普通の義勇兵として接していただいて、かまいません。」
「いえ、そういうわけには……」「そうですよ。ガン=ミラー家の方であれば、本来ならば国を上げてお迎えすべき方です。」「そういうのは、本当に大丈夫です。私は、ガン=ミラー家といっても、末席を汚しているだけです。かえって恐縮してしまいます。ですから、お願いです。普通の義勇兵として接していただけませんか?」
そういって、ギリーが頭を下げるから、門番二人はさらに慌ててしまっていた。
「どうか、どうか、頭をお上げください。わかりました。普通にというのは、無理ですが善処いたしますので、どうか、どうか頭を上げてください。」
そんなやり取りの末、俺たちはマントハンリの首都マハトリオに潜入することに成功した。
俺への入国審査はフードの奥から隷属の首輪を確認するだけで終わった。奴隷というのは基本的に主人の持ち物であるから、主人の身元がしっかりしているならば特に問題ない様だ。だが、奴隷登録は必要なようで、カルサーは非常に恐縮しながらも滞在中の奴隷登録をギリーに願い出ていた。
ちなみに、奴隷登録というのは各国で行う必要があるらしい。しかし、義勇兵や商人のようにいろいろな国を旅する場合、義勇兵ならば義勇兵管理局で、商人ならば商人組合で全国通用の登録証というものを作成できるらしい。俺の場合、ギリーは義勇兵管理局で奴隷登録を行うと返事をしていた。
入浴審査を終え、入ったマハトリオは巨大な要塞のような街だった。建物すべてが石でできており、町の真ん中に巨大な砦がそびえたっている。それが、英雄王が住む場所だとのことだ。どこを見ても灰色ばかり、武骨で、角ばっていて、彩のないそんな街だ。建物も似たような長方形のものばかりで、目印も玄関に飾られている看板だけなので、道を知らなければかなり迷いそうだ。
しかも、建物は平面だけ立っているのではない。ぐるっと街を一周している壁にも出っ張りのように建っている。さらに、長方形の建物の上にも、建物が立っていてややこしい。まるで、石のジャングルのようだ。
連想するのは、ピラミッド状に立っている墓が乱立している無縁墓だ。それだってもっと整然とならんでいるが、それがごちゃごちゃとりとめもなく配置されているようなそんな感じだ。
あまりの光景に圧倒される。あぁ、異世界にいるんだなと改めて思った。変な話だ。日本語とは違う言葉をしゃべって、魔法を使って、魔物と戦って、森に棲んで、平原を渡ってここまで来たのにそんなことを思うのだ。
それほどに、ここは異質だった。石でできたマハトリオに俺は来た。
しばらくは、ここで義勇兵として生活することになるのだろう。
「とりあえず、管理局に行きましょう。そこで、サックの登録を済ましてしまいましょう。」
マハトリオの光景に圧倒される俺を少し待ってから、ギリーは歩き出す。俺もそれについていった。
目当ての管理局は、門から数メートル歩いた場所にあった。石でできた建物に、剣と盾のマークが彫られてある。なんともわかりにくいが、ここが義勇兵管理局らしい。
ギリーは、重たそうな石の扉を押して、中に入る。俺もそれに続いた。
中は、正面にカウンターの受付が5つ置かれているだけの簡素な作りだった。カウンターさえ石でできており、本当に石だらけの街だと感心する。
「いらっしゃいませ。」
俺たちの来訪に気づいた受付の女の人が声をかけてきた。ギリーは「こんにちは」とさわやかに挨拶しながら、その女の人の元まで歩く。俺は無言でギリーについていった。
「ようこそ、義勇兵管理局へ。本日はどういったご用件でしょうか?」
「今日はこの子の奴隷登録と義勇兵登録をしたいんだ。」
「かしこまりました。それでは、まずは奴隷登録からさせていただきます。ご主人様となられる方の身分証明証をご提示いただけますか?」
女の人は事務的に淡々と手続きを進めた。表情は無愛想ではないが、どこか思うところがあるのだろう挨拶してきた時とは、かなり印象が違う。
その女の人は、長い茶髪の髪を後ろで束ねており、顔は結構整っている。端的に行ってしまえば、かなりの美人だ。年の頃は、三十歳くらいだろうか?結構タイプだ。
「よろしくお願いします。」
俺が下世話なことをぼんやりと考えている間にも、手続きは続き、ギリーは必要な書類の記入と手数料の支払いを終えていた。女の人は、ギリーの義勇兵登録証に一瞬ビクッとしていたが、後は淡々と手続きを案内していた。
義勇兵管理局では、主に義勇兵の登録、管理業務、討伐ポイントの換金業務のほかに義勇兵斡旋所の紹介などの業務を行っているらしい。だいたいは、魔人、魔物を倒した時に自動的に義勇兵の登録証に加算される討伐ポイントをお金に換える換金業務が主な業務になる。
そして、その換金業務は管理局の受付で行わなくとも、武器屋や防具や義勇兵斡旋所においてある読み込み機で簡単に代替可能である。その読み込み機は、前世で言うATMのように義勇兵の登録証を機器に読み込ませることで、たまったポイントの分だけお金が出てくるというものらしい。
そういう便利な機器のおかげで、義勇兵管理局は非常に空いており、手続きはすぐに終わった。というより、受付には今ギリーを対応している女の人しかおらず、客も俺たち以外にはいなかった。
「これで、サック様の義勇兵登録と奴隷登録は終了です。どうぞ、こちらが義勇兵登録証になります。」
そういって、女の人はギリーに登録証を手渡した。それをギリーは、俺に一瞥もせず丁寧に自分の皮袋にしまった。その一連に、思うところはあったが、奴隷だから仕方がないのだろう。奴隷の物は、主人が管理する。奴隷に人権などはなく、奴隷は主人の持ち物なのだ。本当に、不愉快極まりない身分だ。
「義勇兵について、簡単なオリエンテーションも実施できますが、いかがいたしましょうか……」
「いえ、私も義勇兵ですので、サックには私から説明します。」
「また、何かわからないことがあれば、いつでもいらしてくださいね。」
そういいながら、受付の女の人は、ギリーにはわからないように俺に小さくウインクをした。ような気がする。本当に一瞬だった。不意にフードに隠れた俺の顔を覗くように視線を飛ばし、ちらっと目が合うとウインクしたのだ。いったい何の意味があったのかはわからないが、ギリーが歩き出したため俺もそれについていくように管理局を後にした。
こうして、何もないままに義勇兵登録は終わった。
さて、マントハンリの首都マハトリオへの侵入は難なくなった。義勇兵についても、登録は完了した。後は、義勇兵として活動し、周りの評価を得るだったな。俺は、北條の曖昧すぎる作戦を反芻した。
これから、城塞都市マハトリオの崩壊が始まる。いや、崩壊を始めるのだ。




