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外道は外道のまま世界を救う  作者: カタヌシ
乳幼児期 奴隷編
19/54

リクリエット=リ=グランリース ―②

 聖地 ライトカノンでダリ=リ=グランリースは最愛の妻と娘を迎えると共にその報告を聞いた。

 発狂してしまいそうになるのを必死で抑え込み、まずは泣きじゃくる妻と娘を抱きしめた。

「大丈夫。きっと、カリッテもジラルも無事だ。大丈夫。何も心配することはない。」

 そんな気休めの言葉を二人に告げて励まし、なだめ、そして、教皇のもとに急いだ。


 教皇は、グランリース領陥落の報を聞き、すぐに教凰十字軍の派兵を決定した。

 グランリース領は、ライファル教国にして決して狭くない領地だ。魔人領から聖地を守る緩衝地域でもある。それをやすやすと失うわけにはいかなかったのだ。

 教凰十字軍とは、ライファル教国 教皇保有の最強戦力たる五人の魔術師を言う。たった五人で軍隊と冠し、そして最強。人間の理から外れた精鋭。それが、教凰十字軍である。


 彼らは、すぐさま魔族を追い返しグランリース領を取り返すことに成功した。一人もかけることなく、魔王軍4大将軍を名乗るウォークターをも討ち取って、威風堂々帰還した。彼らは、褒め称えられ、英雄と呼ばれた。その名声と反比例し、グランリース家は凋落して行った。


 まずは、家長ダリ=リ=グランリースは枢機卿を辞された。教皇から預かって統治している広大な領土を失った責任を取らされたのである。

 領土を失ったグランリース家にとっては、事実上の家の取りつぶしである。

 そして、ダリの妻カリンは、領民を見捨ていち早く逃げ出した罪を問われ、処刑が命じられた。

 二人の息子を失い、失意にくれるカリンは特に抵抗はせず、その罪を全面的に受け入れた。当然、ダリは猛烈に意を唱えたが、もはやダリにその決定を覆すだけの力はなかった。


 処刑前夜、最後の面会を許されたリクリエットに、カリンは言った。

「愛しのリリィ。お父様を頼みます。わが家を頼みます。あの人は、強そうに見えて弱い人だから。きっと、私がいなくなれば、落ち込んでしまうわ。そんなあの人には、きっとグランリース家を再興させることはできない。だから、あなたが頑張るの。幼いあなたには酷だは思うけど、どうかお願い。リリィ。私のいとしいリリィ。ごめんね。重荷を背負わせることになって本当にごめんなさい。けれど、私はリリィを信じている。あなたを娘に持てて、母は幸せでした。」

 それだけ言うと、カリンはリクリエットの頬を優しくなで、そして面会室を後にした。

 リクリエットは、それを何時までも立ち竦んで見つめていた。

 その日も、次の処刑の瞬間もダリは、カリンの前には現れなかった。


 聖地 ライトカノンの人々は、広場にすえられた死刑台に上るカリンに罵声を浴びせ、石を投げた。


 領主の妻である身でありながら、30万の領民を見殺しにした魔女。

 魔族を引きよせた魔女。

 血のつながった息子たちよりも、血のつながらぬ娘を寵愛する変人。

 

 言われなき、誹謗中傷と共にカリンは、その石を一身に受けた。

 一万人にも上る群集の憎悪と殺意が、彼女にすべて向けられていたのだ。

 

「魔女に鉄槌を。」「魔女に報いを。」「魔女に苦痛を。」

 皆、口々にカリンの死を望んだ。

 なぜか。人々は誰かのせいにしたかったのだ。広場に集まるものたちは、迫り来る魔族の恐怖を、人間が勝てないかもしれないという恐怖を、今回のグランリースの敗北を、誰か一人の過失であることにして安心することを望んだ。そのスケープゴートがカリンだった。


 リクリエットは、ソーラスにつれられて、広場からそれを見ていた。

 手を血が滴るほどに握り締め、歯を欠けるほど食いしばってそれを見つめた。

「お嬢様。この屈辱。いつか必ず晴らしてください。グランリース家の偉大さを必ずや。」 

 見れば、ソーラスも同様に必死に自分を抑えて、その場に立っていた。

 そして、長ったらしい罪状が読み上げられた後、カリン=リ=グランリースは公衆の面前にて処刑された。

 処刑の寸前、一言だけこの世に残すことを、許されたカリンは、娘へのメッセージとしてこう語った。

 「人は弱いわ。けれどね。愛しいでしょ。」

 その慈愛に満ちた言葉に、集まった群衆は、一瞬言葉を失った。しかし、その一瞬後には、またカリンへの誹謗中傷が始まったのだった。 


 その日、聖地にあるグランリース家の館で、リクリエットは、大いに泣いた。泣いて、ないて泣きつくした。

 大好きだった母を、尊敬していた兄を、無限の愛を約束してくれた兄を、なくしてしまった。

 優しかった領民も、魔法を教えてくれたガトルも、もういない。


 あぁ、お母様。あなたは、本当は私よりもきっと兄二人を一番に愛していたのですね。

 ごめんなさい。私なんかが生き残ってしまいました。けれど、約束は必ず守りましょう。


 あぁ、カリッテお兄様。私はあなたが好きでした。その強い意志と、優しい心。私もお兄様みたいなひとになりたいです。


 あぁ、ジラルお兄様。将来あなたのお嫁さんにしていただけるのではなかったのですか。私は、まんざらでもなかったのですよ。約束を破るなんて酷いです。お願いだから、お調子者のお兄様のお嫁さんにしてください。今ならよろこんでお受けさせていただきます。


 あぁ、いとしきグランリース領の民たちよ。グランリース家を信じ、死んでいったものたちよ。すまない。なれど、私が皆の意志を引き継ぎ、再びかの地に繁栄の居城を打ち立てることを約束しよう。


 リクリエットは、泣いてばかりはいなかった。絶望の淵にたって、それでも前を向いた。

 それは、母カリンの信じるとおりだった。

 

 カリンは、死ぬ間際にリクリエットにかける言葉を大いに思案した。

 優しい言葉では、リリィは救われない。いとしきリリィは、強い子だ。責任感が強く、そして正義感の強い子だ。きっと死んでいった兄や死んでいく私、そして抜け殻となるであろう夫のため、身を捧げることを望むだろう。そして、リリィはそれ以外では、進めない。


 ならば、彼女に言うべき言葉は、優しいだけの言葉ではない。彼女に使命を与える言葉だ。

 しかし、それは彼女を苦しめはしないだろうか。枷にならないだろうか。

 滅びた家にこだわるなど、ばかばかしくはないだろうか。


 母カリンは、悩んだ。悩んで、悩んで、悩みつくした。

 苦しみひねり出し、結果、リクリエットに使命を与えたのだ。

 きっと、辛く苦しい道でもいとしいリリィならば、超えていける。

 そのほうが大きく成長し、素晴らしい英雄となってくれる。そう信じたのだ。

 カリンは、リクリエットが思うように兄のほうを愛していたわけではない。等しく三人を愛していた。

 三人が三人とも大好きだった。そして、生き残ったリクリエットの身をただひたすら案じ続けた。


 ダリは、カリンの言うように府抜けてしまった。最愛の妻と後継者である息子、そして領土、地位すべてを失ったのだ。酒ばかりをあおるようになり、代々グランリース家が溜め込んだ私財を次々に浪費していった。


 リクリエットは、それを見てさらに決意を強くさせた。

 私が、グランリース家を再興させるんだ。そのためには、強くなって、手柄を立てなければならない。

 何処かの軍隊にいても、大きな成果を上げることはできない。

 ならば、義勇兵だ。義勇兵になって、魔王を倒し、世界を救う。そして、私は英雄になる。

 それをもって、グランリースの名を世界に思い出させてやろう。

 魔族と人の狭間にあって、何代も魔族と魔物の脅威を跳ね返してきた偉大な家名を思い出さてやろう。

 その武勲を持って、お父様に再び、枢機卿の地位と名誉を。

 そしたら、きっとお父様だって、また昔のように。


 そして、リクリエットは5歳になると同時に、ガトルとソーラスが所属していた魔剣流の門戸をたたいた。そこで、見る見る頭角を現していった。普通、魔剣流は無属性の魔法を用いて、剣を生成し操る。しかし、リクリエットは違った。炎の剣を生成し、操ることに成功したのだ。

 それは、生まれながらに炎に愛されたリクリエットにしか出来ない魔法だった。

 その分消費魔力は、絶大になったが威力も比例して絶大になった。数はガトルほど多く生み出せなかったが、ガトルとは比べ物にならぬほどに強力な剣を生み出せるようになっていた。


 ソーラスもリクリエットと共に魔剣流の道場で、再び修行に興じその腕を磨いた。


 そして、リクリエットは13歳、ジラルと同じ年になったその日に、魔剣流の道場を去り、義勇兵となろうとした。道場の師である魔剣流 師範代フィリアル=フィリッテは反対し、出て行くのであれば破門にするといった。

 彼女の魔力は、明らかに大器晩成型であり、まだまだ修行が必要だと感じたからである。

 フィリアルの眼から見て、まだまだリクリエットは未熟だった。

 しかし、リクリエットは聞き入れなかった。早く、結果を出さなければ、父ダリはすでに齢60を超えている。リクリエットは焦っていた。そして、半ば夜逃げするかのようにリクリエットは、ソーラスと共に道場を去って義勇兵になった。

 フィリアルの心配とは裏腹に、義勇兵となった彼女は次々に成果を挙げていった。

 

 魔族の最年少撃破

 グリーンビートルの群れの殲滅

 大鷲獣の初撃破

 などなど。


 魔族や魔物を相手に華々しい活躍を見せた。そして、彼女は何時しか「火剣のリクリエット」もしくは、「紅蓮の火剣」と呼ばれるようになった。その活動で得た報酬のうち、少なくない額を彼女は、ダリの元に送った。ダリは、未だ酒びたりの日々を続け、財産を食いつぶし、ついにはリクリエットの仕送りを頼りに食いつないでいるという状態にまで落ちていた。当然に、リクリエットはさらに焦った。

 

 義勇兵として、活動を始めて2年。

 仲間は、徐々にではあるが集まってきていた。リクリエットは、魔王を打ち滅ぼし、世界に平穏を取り戻すことを強く望み、それに協力することを仲間に求めた。彼女は、義勇兵としてライファル教国を回るうちに、家の復興と同じほど、祖国の民に平穏が訪れるのを望んでいた。

 人々は常に、魔のものたちの脅威に怯え続け、死と隣り合わせに生きている。それの状況を打破することをリクリエットは強く望んだ。

 そして、それに呼応し、付いてきたのは

 幼少から付き従ってくれる魔剣流 ソーラス

 回復魔法と防御魔法が得意な水魔法の使い手 スーズー

 巨大な剣を振り回し、特殊な身体強化術で戦う ダリッデ

 の三人だった。

 その三人が主に、リクリエットと共に戦う仲間だった。仕事に応じて他の義勇兵と組むこともあったが、仲間と呼べるのはその三人だけだった。


 義勇兵制度とは、同盟列強四国が、魔族に対する負担の均一化を図る為に導入した制度である。主には、軍に所属しない魔術師を戦場へと送り出すことを目的とする。

 具体的には、どの国にも属さなず、四国間を自由に行き来し、魔のものたちと戦う尖兵を、同盟列強四国で共同で雇うというものだ。義勇兵たちは、主な活動を魔族領と接するライファル教国として、日夜魔族や魔物とあいたいした。

 その活動は、軍が手薄な地域の警護や魔族の討伐、魔物の増加原因の調査、一体の魔物の間引き及び殲滅、移動中の護衛など多岐にわたる。魔のものを倒した報奨金は全部を、依頼による報奨金は一部を、同盟列強四国の義勇兵制度予算から支払われた。魔族領に接するライファル教国のみに負担をしいらないための処置である。


 義勇兵たちは、多くが最寄の町の衛兵か領主館で依頼を受け、事に当たる。もしくは、フリーで魔族や魔物を倒し、討伐の報奨金をもらう。そうやって魔のものと戦い金を稼ぎ、生きていく傭兵が義勇兵である。


 リクリエットは、その中でも魔王に挑む気概のあるものを探した。しかし、そういったものたちはなかなか集まらず、活動を始めて2年、15歳となっても未だ仲間は3人にとどまっていた。

 15歳になった彼女は、完全に幼さが消え、大人となっていた。

 外見だけでは、15歳には決して見えなかった。

 もともと成長は、人よりも早いほうだったのだ当然といえば当然だろう。そんな彼女に近寄ってくるのは、その美貌に見ほれた下種か、リクリエットの名声に擦り寄る小物ばかりだった。


 リクリエットはそのものたちを軽蔑した。

 義勇兵の癖に、魔王はおろか魔族と戦う勇気もない奴、人にすがることしか知らぬ奴、自分の弱さに甘んじている奴。そんなものたちを軽蔑して、自分はそうはならないと言い聞かせた。

 その頃になると、リクリエットはどうやら自分は生まれは奴隷らしいということに気付いていた。

 昔、打ち捨てられた自分の生まれた村を訪れたり、村出身のものに話をきいたりという機会があったのだ。だからこそ、リクリエットは奴隷を嫌悪した。

 自分は努力の元に道を切り開いてきたという自負と、強い使命感が彼女にその気持ちを抱かせていた。


 

 ある日、リクリエットたちの下に、ある噂が流れてくる。

 辺境の魔族領に接する崖下の町カメリ村という村の周りに魔物があふれている。

 普段のテリトリーと異なる場所にまで進出してきているというのだ。

 それは、魔族か強力な魔物が現れた前兆である。

 リクリエットたちは、すぐさまカメリ村に急行した。そこで、彼女たちは熱烈な歓迎を受ける。かの有名な火剣のリクリエットの一団がこの村を救いに来てくれたと、村人たちは喜んだ。

 彼女たちは、その対応に追われることになる。リクリエットは、村長の長い話を途中で、ソーラスたちに押し付け、村を逃げるように出た。そして、魔の森へと入った。

 少し調査をすれば戻るつもりだった。本格的な調査は、明日ソーラスたちと行えば良い、そう考えていた。そして、彼女は自分の運命を大きく狂わすものと出会ったのである。


 リクリエットは戦った。死んでなるものかと奮起した。

 だが、奮戦むなしく、志半ばで力尽きた。心には、後悔と使命を果たせなかった無念だけが残った。


 夜になっても帰らないリクリエットをソーラスたちは大いに心配した。しかし、夜は魔物の活動が活発になるうえに、森は暗くて視界が悪い。彼らは、不安を押し殺して、朝になるのを待った。

 朝、空が白んでいるうちからソーラスたちは、リクリエットを探しに出かけた。

 そこで、血の海を発見した。

 惨状といって良い状態だった。あたりは、激闘のあとがありありと残っている。

「あぁ、お嬢様。もしこの出血量が、お嬢様のものだったら」

 ソーラスは絶望の元、嘆いた。

「おい。ソーラス。縁起でもねぇこというんじゃねぇ。お嬢がこんなとこで死ぬたまかよ。」

 ダリッデは湧き上がる不安をかき消すかのように怒鳴り声を上げた。

「ですが、ここでリクリエット様が戦われていたのは間違いないかと」

 スーズーは、切り口が焼け焦げた木を見ながら、冷静に分析した。

「だったら、この血は敵の血だ。お嬢は負けるわけがねぇ。こんなに血を流すなんてありえない。」

「敵とは、誰のことでしょうか。まず、魔物や魔族の場合も、血は出しますが、色が違います。それになによりも、魔のものたちは死ぬと魔素に還元され、その血肉の一片も残さず消滅します。敵とは、人をさしているのでしょうか。」

 あくまでも冷静なスーズーと激情型のダリッデ。

「だったら、お嬢の血だって言うのかよ。だとしたらこの血の量はやばいだろ。」

「まぁ、落ち着きな。ダリッデ。スーズーには何か考えがあるようだ。まずそれを聞くべきだろう。」

 そして、二人の間を取り持つソーラス。

 これに、感情型で、情に厚いリーダーのリクリエットがいる。

 それがリクリエットのパーティーの姿だった。

「まず、これがリクリエット様の血だとしても量が多すぎます。この量は、乾いてなおこの量なのです。これは、人間の体内にあるすべての血液の量よりもあきらかに多い。少なくとも3人、いやもっとかもしれません。魔物や魔族が血を残さないことから考えても、他の人間がここにいたことは明白です。それに、魔物や魔族にリクリエット様が殺されたのであれば、この場に死体がないのもおかしい。魔物や魔族は基本的に死体を隠したりしません。推論の域を出ませんが、おそらくは複数の人間にリクリエット様は襲われ、ここで交戦した。多数の敵を葬ったが、多勢に無勢でやられてしまい、連れ去られた。私は、こう考えます。」


 スーズーの推論を全面的に肯定し、三人はとりあえずリクリエット及び襲撃の犯人を捜索した。

 スーズーは、あえてリクリエットが殺されて、死体を隠すために持ち出された可能性を、二人には話さなかった。いや、話せなかった。彼女自身、そのことを信じたくなかったのだ。


 そして、二日の捜索の後、三人は、リクリエットの死体を崖の上、奴隷商として有名なタイラント家の敷地内で発見した。その死体には、その存在を隠すような魔法が何重にもかけられており、そのことが魔術に精通したものの犯行であることを物語っていた。


 ソーラスは、主の無念を想い、涙を流した。

 たとえ、カリンが処刑されようとも、ダリが落ちぶれようとも、師匠であるガトルが死のうとも流さなかった涙だ。我慢できなかった。なぜ、リクリエットが、死なねばならなかったのか。殺されねばならなかったのか。ソーラスには理解できなかった。

 あれほど、世界を救うことを望んだものはいない。

 あれほど、民を思ったものはいない。

 あれほど、優しいものはいない。

 だが、リクリエットは殺された。それが、悔しくて悔しくてたまらなかった。

 ソーラスは強く復讐を決意した。


 スーズーは、最愛のリクリエットの死をして、冷静に分析した。

 おそらく犯人は、タイラント家のものだろう。証拠はある。リクリエットの死体が、タイラントの敷地内から見つかったのだ。これが証拠といわず、なんというのだ。さらに、タイラントの家長 グレイは高名な魔術の使い手だという。そして、卑劣な奴隷商らしい。慈悲深きリクリエットと対立してもなんら不思議ではない。必ずやリクリエットを殺した報いを受けさせてやろう。

 スーズーは、静かに冷静に、強い殺意を抱いた。


 ダリッデは、激昂した。犯人に、自分に、世界に、全てに激昂した。

 手当たり次第に殺してやりたいと思った。しかし、まずは犯人だ。犯人を殺さなければ、何も始まらない。犯人探しは、スーズーに任せれば大丈夫だ。俺は、暴れるだけ。暴れるだけだ。

 ダリッデは、熱く、激しく燃え上がった。


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