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【箱】詩

朦朧として幻に霞む。

作者: FRIDAY

 さいこう だ!


 男が叫んだ


 さいこう だ!


 女も叫んだ


 さいこう だ!


 子どもは跳ね回った


 さいこう だ!


 老人は拳を突き上げた


 さいこう だ!


 人々は吠えた


 さいこう だ!


 声は天下に轟いた


 さいこう だ!


 私は隣の男に尋ねた


 さいこう だ!


 いったい何がさいこうなのか


 さいこう だ!


 男は興奮した顔で


 さいこう だ!


 あらゆる全てがさいこうなんだ


 さいこう だ!


 私は隣の少女に尋ねた


 さいこう だ!


 いったいどこがさいこうなのか


 さいこう だ!


 少女は紅く頬を染め


 さいこう だ!


 こんなにさいこうなことはない


 さいこう だ!


 人々は拳を突き上げる


 さいこう だ!


 人々は足を踏み鳴らす


 さいこう だ!


 人々は手を打ち鳴らす


 さいこう だ!


 人々は声々に謳い


 さいこう だ!


 人々は腕を組んで踊り回る


 さいこう だ!


 私は一人で取り残され


 さいこう だ!


 彼らの中から彼らを見やる


 さいこう だ!


 熱狂する人々には


 さいこう だ!


 世界は確かにさいこうなのだろう


 さいこう だ!


 一人で隅で冷め切る私は


 さいこう だ!


 小さく自分の足元へ


 さいこう だ!


 嗚呼、囁く言葉を転がした


 さいこう だ!


 ああ、





 ああ、



 さいあく だ


 こんな世界に私は一人



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