*番外編 3*
番外編はこれにて最後。
そして完結になります。
夕貴君の指で光るリング。それがはめられてるのは、左手の薬指。ということは、つまり……。
「やっぱ、清桜もあげたんだ。夕貴君に」
「あー……いや、それは俺からじゃないんだよ……」
え、清桜からのじゃないの?
「フラれた!」
「違うっての!!なんで嬉しそうなのさ!!そうじゃなくて、夕貴が買ったの。俺のも、ほら」
たしかに、大きさはやや違うけど、夕貴君のと同じデザインのリングが、清桜の指にもあった。って、夕貴君が買った!?
「どういう事?」
「僕が買いたかったんです。高校生の時は、清ちゃんが買ってくれて。……だから今度は僕が買いたいって思ったんです。それで、給料をちょっとずつ貯めてこの前やっと買えたんです」
「俺がちゃんとしたの買うって、約束してたからいいよって言ったんだけど。夕貴意外に頑固だし。真剣に選んで頑張ってるのみたら、ねぇ」
「ああああああ……もうだめ。なにそれもう、夕貴君健気。可愛い……連れ去りたい……」
「え……?」
「アハハ」
「おい、静香。それはやばいぞ」
だってさぁ、夕貴君の家は凄くお金持ちでさ。苦もなくリングなんかすぐに手に入っちゃうのに。自分で働いてお金貯めて、それで、買うなんて……いいなぁ。理想だよねぇ。淳もそうだけどさ。やっぱり違うんだよそこは。
「ま、俺からも一個プレゼントしたけど……あれ、あまりしてないよね?」
「だって……無くしたりしたくないし……。でもたまに……家の中で付けてるよ」
も……駄目。なにあの可愛い20代。犯罪。犯罪レベル。死んじゃう、死んじゃってもいい!
「鼻血でそう……」
「久々に会ってもそれかよ」
面食いだからね。最近自覚したけど。
今ちょっとやばい。九々も言えなくなるほどやばい。やばいしか出てこない。やばい。
「っと、そういえば清桜って仕事してんの?」
「人をニートみたいに言わないでよ」「へー、ちゃんとした職に就いてるんだ。ま、そこは変なとこ真面目だからだよね。で、どんな仕事?」
「今は研修医。この近くの総合病院」
「あ、やっぱり医者なんだ。精神科?」
「なんでそこに決め付けてんの?小児科」
「……清桜ってショタ……」
「静香と一緒にしないでよ。俺、手術とか無理かなってさ。まぁ子供好きだし?変な意味じゃなくね」
「ちょっと、それじゃあ僕がショタコンみたいじゃん」
「いや、あながち間違っちゃいなくね?」
「淳までそういう!ね、夕貴君はそう思わないよね!!ねぇ!!」
「え?!えと……えと……」
ショタコンじゃない!!ちょっと可愛くて小さい子が好きなだけだよ!夕貴君とか!!
「夕貴君、お腹いっぱいになるまでたべてっていいよ」
「え?」
「僕頑張るから、遠慮なんかしないで。高校教師と研修医が払ってくれるから」
「げっ。お前、それはないぞ!!」
「研修医ってそんなお金ないよ?」
「うー……じゃあ……」
メニューとにらめっこしてる夕貴君の両隣が喚いてるけど、気にしない気にしない。さ、じゃんじゃん作るぞ!!
皆様、今までありがとうございました!
本当、書きたいように書いてるので
面白いか、どうか微妙です。
心配です。
あまり二人の家の事とか書けませんでしたね。親とか出なさすぎ。
唯一、静香の兄ちゃんが出てきただけですし。
ま、これ以上キャラ増やすのもあれなんで。
名前覚えるの大変なので。
これで終わりにします!
拙い文章にお付き合いくださり、誠にありがとうございました!!