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和も洋も甘いもの  作者: 朝比奈 黎兎
番外編!!
28/30

*番外編 1*

大変遅くなりました。


今回から番外編です。

ちょこっとでも楽しんでいただけたらいいです。

 人生なんて、自分の思い通りになるか……。それはたぶん自分次第。


 頑張れば自分の進みたい道を歩める。まぁ、歩めなかった人が頑張ってなかったかって言うと、そんなことはない。


 定められた人生と、自分でつかみ取る人生。半々なんじゃないかなって最近は思う。それに、何があるかわからないから、人生って楽しいんじゃない?



***   ***   ***



 高校を卒業してから、結構な時がたった。かという僕ももう20代後半だし。三十路も近いっちゃ近いかもね。専門学校を無事卒業した僕は、その後単身でパリに留学。


 みっちりばしばししごかれ、日本に帰国したのが昨年。



 今、僕は小さなカフェのオーナーやってます。お昼だけ忙しくなるからヘルプでバイトを二人雇って、毎日楽しい日々を送ってる。実は一時期、諦めようとも思ったこともあった。


 なかなか調理師免許が取れなかった。それがなきゃ飲食店は経営できない。それにパリへ留学したあの月日は、地獄以外の何物でもなかった。でも、そんな日々がなきゃ今こうして自分のお店を持つなんてできなかっただろう。


 正直、行列ができる人気店。ってわけじゃないけど、常連の人や噂伝いで来てくれるお客さん。決して多くはないけど、でも大事なお客さんだし。こういうのもありだなって思う。この店を大きくしたいとか、そういうのは思ってない。


 ただ純粋に、この店にいる時を楽しんでほしいだけ。だから、無駄に宣伝もしてないし、スタッフも募集してない。僕一人でも十分やってける。だから、これ以上は望んでない。


【からん、からん】

「いらっしゃいませー……って、なんだ」

「あっちー。静香アイスコーヒー。あ、やっぱコーヒーフロート」

「はいはい」


 カウンターの席にへとへとになって帰ってきたのは、僕の幼馴染兼恋人。やっぱりスーツにあってるけど、慣れないなぁ。淳はジャージってイメージ強いし。今日も一日中走り回ってたのかな。


「今日は残業なし?」

「もうすぐテスト期間だし。部活もないしな。俺テスト期間中は暇だし」

「だから体育教師にしたわけ?」

「どんな理由だよそれ。あ――――うま――――!!」


 そう、淳はいま高校で体育教師をしてる。その道に進むって聞いたときは、すっごくびっくりした。あの淳が先生だよ?でも、そのあとすぐに納得できちゃったんだよね。イメージわいちゃったし。


「水分補給はしっかりしなよ?7月だけどもう暑いんだし。熱中症で倒れたりしたらシャレにならないから」

「ほんとだよな。うちの学校も熱中症に気をつけましょうって、毎日うるさく言ってるんだぜ?静香、もう一杯」

「2杯目からはお金取るよ?」

「そりゃねーだろうよ」

「ふふ。あーあ、僕もたまには体動かさないとな。そういえば、その高校って結構空手部有名だよね?」

「ちょ、乗りこんだりするのはやめてください」

「そこの空手部主将とぜひ手合わせ……」

「やめてくださいよ」


 しないって。

 淳は残業とかで帰りが遅くならない限り、必ずこのラストオーダーぎりぎりの時間にやってくる。もうお客さんがいないのを知ってるから。うちの常連さんってこの時間はもう帰っちゃってるんだよね。だからこうして、自分の家のように淳と話せるんだけどさ。


「ん……?なんだその包み」

「え?あぁ、これ」


 カウンターの隅に置かれている、包装された包み。


「お客さんによろしかったらって」

「ふーん……」

「クス……おばちゃんだよ。此処から少し離れたパン屋さんのおばちゃん。中身はあんずジャム。あそこのジャム美味しいって言ったら、作ってきてくれたんだよ。もうお店じゃこれ売ってないから」

「なんだ、そういうあれか」

「安心しなって、これしてるから。今までそういう目的で声かけてくる人、誰もいないんだし」


 これって言うのは僕の左手の薬指で光る、シルバーのリング。


 この店を開いたその年の誕生日に淳からもらった。もちろん、淳の左手の薬指にも同じリングがある。ペアリングってなんかいいよね。別に婚約指輪とかじゃないけどさ。いや、僕はこれ結婚指輪だと思ってるけどさ、同じのしてるって思うとなんかうれしくなる。


 淳が3杯目のおかわりを注文して来た時だった。店のドアに付いている鈴が鳴った。

書きたい話を書く!それが番外編ですよね!!

(誰に言ってるんだ)


調理師免許どうのこうのいってますが詳しいことはわからないです。



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