第九十六話
かなり仕事が忙しいです、2日に一話更新出来たらいいかな・・・。
只今の時刻は午後六時半、ウチのテーブルにはいつもの男女9人がすき焼きを食べ始めていた、ちなみに友成が持ってた紙袋は俺へのプレゼントではなくすき焼き用に追加で買ってきた肉と野菜とジュースだった、まぎらわしいやっちゃ
『 やっぱり鍋は大人数で食べるのがいいよねー、蒼太もそう思うでしょ。』
『 そうだな、すき焼きは美味しいし6人もの美少女と一緒に食事できるし、こんな贅沢な環境はなかなかないですよ、ねえ、青山先輩、友成先輩。』
付き合いだして間もないカップル、蒼太と紗恵ちゃんが隣同士でお喋りしながら肉をつついている、しかし蒼太、美少女が6人って自分の姉も数に入れてるのか? 確かに彩花もかなりの美少女だけどな
『 おうっ、美少女6人と一緒に食事をしてるとか学校の奴らに教えたら羨ましがるぞー、俺達は幸せ者だよ、なあ、青、蒼太。』
『 真兄ったら、あんまりいいふらしたら駄目だよ、心配しなくても私達が一緒に食事したい男性はこれからも真兄と青山さんと蒼太くんだけだからさっ。』
『 ・・・私も・・・、お兄さんと・・・、友成先輩と・・・、蒼太くんがいいです・・・。』
俺達三人をこれ以上なく持ち上げるいずみちゃんや夕奈ちゃん、そこまで言われるとなんだかこそばゆいな
『 お褒めに預かり光栄です、でも青山先輩や友成先輩に比べたら俺なんて大した事ない男ですよ。』
あくまで控えめな蒼太、こんな事を言ってるがここにいる男性三人の中では蒼太が一番の美男子だぞ
『 そんな事ありません、蒼太くんも貴志くんや真司くん同様に魅力的な男性ですわ、もっと自分に自信をもってください、紗恵さんの為にも。』
奈津美さんに励まされ蒼太も紗恵ちゃんだけじゃなく姉の彩花も嬉しそうだ、俺も蒼太は外見だけじゃなく中身も充分に伴ってる男だと思うけどな。
かなりの量の多さに全部食えるのかと心配したがすき焼きも少しずつ減っていく、俺が鍋の中からえのきを取って口に入れると
『 あーーっ! 青ーっ!! お前ー! 俺が楽しみに残してたえのきを取りやがったなぁ!!』
友成が絶叫する、えのき一つでうるさい奴だな
『 あー、友のだったのか、わりーわりー。』
俺が軽く謝ると今度は友成が鍋から椎茸を取って口に入れる、それを見た俺は
『 友ーーっ!! それは俺がいい具合に煮込んでた椎茸だったんだぞー! ご飯と一緒に食べようと思ってたのにーっ。』
先程の友成同様に大声で叫ぶ、やはり俺と友成は似た者同士みたいだな、類は友を呼ぶってヤツか
『 フンっ、元はと言えばお前が先に俺のえのきに手を出したんだろーが! 』
『 ネチネチと過ぎた事を、俺とお前の仲じゃねーか! そのくらいガハハと笑いとばせよ。』
俺と友成の険悪?な空気を見かねた里奈が俺達の間に割って入ってきた、今にも泣きそうな表情で
『 お願いだからケンカしちゃ駄目だよ! お兄ちゃんと友さんがケンカしたりするのなんて里奈、見たくないよぉ・・・。』
そんな里奈を見て俺も友成も何も言えなくなった、彩花もやんわりと俺達を叱る
『 もうっ、貴志も真司もつまんないケンカでこんなお兄ちゃん想いの可愛い妹を泣かしちゃってもいーの、えのきも椎茸もまだ沢山あるんだから仲良く食べようよ、ねっ♪ 』
確かに大人げなかったよな、自分を省みた俺と友成は里奈に言った
『 心配すんなって里奈、俺と友はいつまでもマブダチだから、なあ、友。』
『 そうだよ里奈ちゃん、だから安心してくれよ。』
『 うん♪ やっぱり2人はそうじゃなきゃね。』
里奈の表情にも笑顔が戻った、そんな時、俺の携帯に一通のメールが届いた、メールを見てみると
( Happy birthday 素敵な18歳になってね。)
理子からだった、そういや去年は理子も祝ってくれたんだったな・・・
『 誰からメールだったの? お兄ちゃん。』
『 理子からだよ、誕生日おめでとうってな。』
理子からだと知ると里奈は少し不機嫌になったみたいだ、もはや俺よりも里奈の方が理子の事を引きずってるな、俺は理子の事は完全に吹っ切った、奈津美さんともああなったしな・・・
『 あっ、そうそう、貴志にプレゼント渡さなきゃね、はいっ。』
すき焼きもほとんど無くなってくると彩花達からプレゼントを渡された、彩花からは秋用の部屋着、蒼太からは渋いデザインの財布、紗恵ちゃんからは可愛いストラップだった
『 三人共ありがとう、いや、皆も今日は来てくれて嬉しかった、俺には誕生日を祝ってくれる人がこんなにいたんだな。』
『 そんなの当たり前だろ、里奈ちゃんの誕生日もここに来るからさ、そん時の料理が楽しみだぜ。』
友成が当然の如く三ヶ月後の里奈の誕生日にも来ると宣言した、里奈も喜んでる様だし俺も楽しみだ、できたら来年の俺の誕生日もまた、この仲間達に祝ってもらいたいモンだな。
次回から二学期です。