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大切な人達  作者: 曹叡
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第九十五話

作中ではまだ夏です、時期外れは気にしないでください。

 もうすぐ近所のスーパーのタイムセールが始まる午後三時四十分、里奈から買い物を頼まれた、今日の夕食のメニューであるすき焼きに使う肉やら野菜を買ってきてとの事、里奈は掃除やら洗濯で忙しいし元々買い物は俺の役目だ、このくらいはお安いご用である。


買い物から戻ると女の子用の靴が2つ増えている、誰か来たのかと思い家に上がりリビングに行くと入るなり里奈が思いっきり抱きついてきた、何事かと思うと


『 ハッピーバースディ!! お兄ちゃんっ♪ 』


『 お誕生日おめでとうございます、貴志くん。』


『 ・・・お兄さん・・・、18歳の誕生日・・・、おめでとうございます・・・、それと里奈・・・、いい加減離れて・・・。』


リビングには奈津美さんと夕奈ちゃんも居た、そういや今日は俺の18の誕生日だったな、里奈にしては誕生日について何も触れなかったから何か企んでるなと思ってたけど


『 いらっしゃい、奈津美さん、夕奈ちゃん、2人共今日はありがとう、俺の為にわざわざ来てくれて凄く嬉しいよ、いくつになっても誕生日を祝ってくれる人が居てくれるのはやっぱいいモンだな。』


リビングに居た三人に感謝の言葉を伝える、三人娘は俺の言葉に嬉しそうな反応をしていた


『 お兄ちゃんのお誕生日を祝うのも妹の務めだよー、これから何十年経ってもずっと里奈は祝ってあげるんだからっ♪ 』


『 好きな人の誕生日を一緒に祝うのは当然ですわ、私もずっと一緒にお祝いさせて頂きますね。』


『 ・・・私だって・・・、年老いても・・・、お兄さんの誕生日・・・、祝いますから・・・。』


何十年先も彼女達は俺の事を祝ってくれるのか・・・、なんか感動しちまったな、未来がどうなるのかなんて分からないが彼女達の気持ちは素直に嬉しかった、感動に浸ってるとインターホンが鳴り響く、玄関に向かいドアを開けると


『 誕生日おっめでとー、貴志っ! 私達も一緒に祝いに来たわよ。』


『 Happy birthday! 青山先輩、お久しぶりです。』


『 青山せんぱーい、お誕生日おめでとうございます、私も蒼太に誘われて来ちゃいました♪ 』


玄関の外には四森姉弟と紗恵ちゃんがプレゼントらしき物を持って立っていた、だけどなんで彩花達が今日が俺の誕生日だと知ってるんだ? 教えた事とかない筈だけど


『 あ〜、来た来たー、いらっしゃーい、どうぞ上がってくださーい。』


里奈が玄関に来て彩花達を家に招き入れる、どうやら里奈が呼んだ様だな、どおりですき焼きの材料がかなり大量だったワケだ、まあ大勢のが楽しいしな。

キッチンでは5人娘がすき焼きの準備の真っ最中だ、俺も手伝おうとしたら当然の如く里奈から断られた


『 お兄ちゃんはジッと座ってなさい、だいたい今日はお兄ちゃんのお誕生日なんだから手伝わせたりしたら悪いじゃない。』


『 里奈さんの言う通りですよ、準備は里奈さん達や紗恵に任せて青山先輩はゆっくりしててください。』


蒼太もそう言って俺をソファーに座らせる、その時に蒼太の台詞に違和感を覚えた、今、確か蒼太は紗恵ちゃんを紗恵と呼び捨てで言ってたな、先程も紗恵ちゃんは蒼太と呼び捨てにしてたしもしやこの2人・・・


『 なあ蒼太、今お前、紗恵ちゃんの事呼び捨てで言ってたけどもしかして付き合ってんのか・・・。』


『 はい・・・、紗恵とは正式に恋人同士になりました、ちなみに姉さんも知ってますよ。』


いつの間に・・・、まあめでたい事だし俺も若い2人を暖かく見守るとするか、しばらく蒼太と紗恵ちゃんの事で話してるとまたインターホンが鳴る、誰が来たかは大方予想がつくけどな


『 よおっ、おめでとう青! 今年も来たぜー。』


『 青山さん、誕生日おめでとうございます、あっ、もうみんな来てたんですねー、お邪魔しまーす。』


来客は予想通りに紙袋を持った友成といずみちゃんだった、俺んちにいつもの面々が勢揃いしてこりゃ今年の誕生日も騒がしくなりそうだな・・・。

この話は次回も続きます。

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