表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大切な人達  作者: 曹叡
93/210

第九十一話

更新をおろそかにして大変申し訳ありません、それでも見てくれる全ての方々に感謝いたします。

 『 奈津美〜、ちょっといいかな? 』


朝の7時過ぎ、朝食の準備を進める私に香澄姉さんの呼ぶ声が聞こえてきます、呼び掛けに応じて姉さんの部屋に行くとベッドに腰掛けた姉さんが私に二枚のチケットを見せびらかしてきました


『 遊園地の入場チケットがちょうど二枚余ってるのよ、私はいらないから奈津美にあげるわ、誰か誘って行ってきなさいよ。』


『 えっ、あの遊園地ですか! ありがとう姉さん! ありがたく受け取らせてもらうわ。』


近所にある人気スポットの遊園地の入場チケットをタダで手に入れました、これは早速貴志くんを誘うしかありませんわ・・・


『 随分と嬉しそうね、早く貴志くんを誘いたいのかなー♪ フフフっ。』


『 ええ、せっかくのチケットなんですもの、本当に一緒に行きたい人を誘わないと譲ってくれた姉さんにも悪いですから。』


姉さんも私が貴志くんに寄せる想いを知ってます、姉さんは私の事を応援してくれるのですけど姉さん自身にはまだ恋人とかはいない様です、美人なのですからその気になればすぐに見つかる筈なんですけど理想が高いのでしょうか


『 まあ頑張りなさいよ、恋愛は攻めの一手なんだから、奈津美が本気で迫れば振り向かない男なんていないわよー。』


そう言い残して姉さんは仕事に行かれました、私も本気なんですけど同じく本気な女の子が私の他にあと三人います、里奈さんも夕奈さんも彩花さんも私同様に貴志くんしか見えてないのですから。


少し遅めの朝食の後、チケットの件で早速貴志くんに電話してみます、数回のコールの後に携帯から愛しい人の声が聞こえてきました


『 おはよー奈津美さん、今日はどしたん? 何か用事かな。』


『 あらっ、用事がないと貴志くんに電話したらいけないのですか、そんなの寂しいです・・・。』


『 あっ・・・、いや! そんな事ないって、奈津美さんならいつでも電話してきていいんだからさ、俺でよければいつでも話し相手になるよ。』


もうっ、貴志くんったらぁ、あんまり可愛らしい反応をするのでもう少しだけからかってみたくなりますわ


『 話し相手とかじゃなくて、私の隣にずっと一緒にいてほしいです・・・。』


『 えっ、奈津美さん、それは・・・、あの・・・、つまり・・・。』


『 フフっ、とりあえず今は冗談です、でもいつか本気で言いますからね、それより貴志くん、今日ご予定は空いてますか? 』


『 今日は空いてるよ、里奈は夕奈ちゃんやクラスの友達と図書館に勉強しに行ったからね。』


まだ一年なのに図書館で勉強会とは頑張りますわね、三年の私達はこの時期に勉強もせずに今からデートに行こうとしてるのに


『 実は遊園地の入場チケットが二枚手に入ったのですが・・・、よかったら一緒に行きませんか。』


『 マジっすか!! あの遊園地かよ、一度行ってみたかったんだよなあ・・・って、あれっ? 二枚って事はもしかして奈津美さんと二人きりなの。』


『 私と一緒じゃご不満なのですか・・・。』


二人きりというシチュエーションに二の足を踏む貴志くんに対し泣きそうな声を出してみて精神的に揺さぶってみます、効果はすぐに出ましたわ


『 そんな事は断じてございません!! この五虎大将軍筆頭青山貴志、奈津美さんの誘いなら地の果てまでご同行させてもらう所存であります! 』


『 本当ですか! 嬉しいですわ、じゃあ10時に駅前の公園のベンチに来て下さい、そこで待ち合わせましょう。』


『 了解致しました! 遅刻などで奈津美さんを待たせない様に30分前には到着する所存であります!! 』


『 貴志くん、もうその言葉遣いはおやめになった方が・・・。』


こうして約束を取り付け私は貴志くんと遊園地デートをする事になりました、このチャンスを有効活用して混戦模様の貴志くん争奪戦に必ず勝利いたしますわ。

そういえば奈津美の姉は香澄でよかったのかな・・・。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ