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大切な人達  作者: 曹叡
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第七十九話

今回出てきた飛鳥は今話限りのゲストキャラです。

 久しぶりに会った小学生時代の友人、雨宮飛鳥はかなり大人っぽく成長していた、セミロングの艶っぽい黒髪はなんだか奈津美先輩っぽく見えるし胸の方も彩花先輩と張り合えるくらいの大きさだ、少しくらい私にも分けてもらいたい


『 ・・・久しぶりだね・・・、飛鳥・・・、小学校の卒業式以来かしら・・・。』


『 夕奈もそのポニテ、昔から変わんないよねっ、ところでそっちの金髪おにーさんは誰なのかな♪ もしかして彼氏? 』


『 ・・・やめてよ飛鳥・・・、私達はまだ・・・、そんな関係じゃ・・・、ないから・・・。』


飛鳥も悪い子じゃないけど多少デリカシーがなく口も軽い所がある、だけど頭が凄く良くて中学はかなりの名門校に行った、にも関わらずこの性格の欠点は直ってなかった様だ、何かおかしな事になる前に早く昼食を終えてココを出たかった


『 夕奈ちゃん、随分元気のいい娘だけど知り合いなの? 可愛い娘じゃんか、モデルみたいだよ。』


お兄さんってば! 今は私とデートしてるのに飛鳥にそんな事言わないで!!


『 もぉー、口がウマいんだから〜、そんな事言っても何も出ないよぉ、私は雨宮飛鳥、夕奈とは小学生の時の友達なの、それよりもおにーさんは夕奈とどんな関係なの? 』


『 ・・・私の高校の友達・・・、里奈っていうんだけど・・・、その子の・・・、お兄さんよ・・・。』


お兄さんが答える前に私が飛鳥の質問に答えた、あんまり飛鳥にお兄さんが好きだという事を気づかれたくなかったから、きっと面白がっていろいろと煽るだろうし私達のデートが邪魔されそうに思えたのだ


『 へー、あの大人しかった夕奈が意外ね〜、恋人じゃない人と2人だけでご飯食べに来たりしてさっ、それじゃおにーさんは誰かちゃんとお付き合いしてる彼女が居るんですか? 』


『 えっ・・・、別にそんな事・・・、きっ、君に言わなくてもいいだろ!』


もう! やっぱりお兄さん困ってる、早く飛鳥と別れなきゃせっかくのデートが台無しにされてしまう、私の初めてのデートが・・・


『 ・・・お兄さん・・・、早く食べよう・・・、買い物付き合ってくれるんでしょう・・・。』


『 えっ・・・、あっ、ああ、そーだったな、夕奈ちゃんの買い物があったんだ、それじゃ早く食べて買い物行くか、なっ。』


お兄さんも私に合わせてくれた、しかし飛鳥は空気を読まず私達のテーブルから離れようとしない、そういえば飛鳥って何も食べてないけどココで何してるのかしら?


『 ところで飛鳥ちゃん、キミはココで何してるんだ、何か頼んでたんじゃないのか? 』


お兄さんも私と同じ疑問を抱いた様だ、何でもいいから私達の邪魔だけはしてほしくなかった


『 えっ、アタシ? アタシはココで淋しく1人ハンバーガーよ、といっても後で友達と合流するんだけどね♪ 』


・・・なんだ、友達と遊ぶのなら私達の邪魔なんてしないわね、だったらココだけは一緒に居てもいいかな


『 夕奈達はご飯食べたらどこ行くの? 買い物って言ってたけど何買うのよ。』


『 ・・・えっ・・・、えっと・・・、あの・・・。』


『 夕奈ちゃんのお父さんがもうすぐ誕生日なんでね、プレゼントを買いに行くんだよ、俺は夕奈ちゃんに頼まれて男の人は何をもらったら喜ぶか彼女に教えに来たのさ。』


お兄さんがとっさに機転を利かせてうまく話を作ってくれた、その時、飛鳥の携帯が鳴る


『 あっ、亜希ー、うんっ、今マックにいるからー、じゃ今からソッチ行くねー。』


友達から掛かってきた電話で飛鳥は店を出ようとした


『 じゃあね夕奈、また会えるといーね、おにーさんも夕奈と仲良くしてあげてくださいね。』


悪戯っぽい笑みを残し飛鳥はハンバーガー屋を後にした、口の軽ささえなければいい友人なんだけど・・・


『 はははっ、ちょっと軽そうだけど優しいトコもある子じゃないか。』


お兄さんは笑いながら飛鳥を見送っていた、飛鳥には悪いけどこれでやっとデートに集中できる、お兄さんと昼食を食べながら私はこれからの予定を考えていた。

まだ夕奈のデートは続きます。

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