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大切な人達  作者: 曹叡
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第八話

第八話です。

学校からの帰り道、俺の隣には高野さんがいる、ついこの間までは理子だったのにな・・・しかし高野さんとは付き合ってるとかじゃない、リア充野郎の友成が彼女のいずみちゃんとデートに行ったので1人で帰ろうとしていた俺に


『 あら青山君、1人で帰られるのですか? もしよろしければ私と一緒に帰りませんか♪ 』


と男性を虜にする天使の様なスマイルで言ってきたのだ、断る理由もないし俺はその申し出を0.5秒で承諾した、やっぱり1人で帰るってのは寂しいし


『 もうすぐ3年生ですわね、青山君は進路はどうなさるのですか? 』


『 俺の成績じゃ進学は厳しいからね、だったら働こうかと思ってるんだ。』


『 そうですか、青山君は器用な方ですからそれもいいかもしれませんわね。』


進学に向けた会話を交わしながら肩を並べて歩く俺と高野さん、だけどやっぱり我が東明高校のアイドルと呼ばれてる高野さん、周りの注目度がハンパない、特に同じ東明高校の男子達からは羨望の視線をバシバシ感じてる、というか高野さんは俺の事をどう思ってるんだろうか、理子に裏切られた俺に同情してるだけなのだろうか? にしてもそれだけで中学時代からの友人だった理子との縁を切れるものかな・・・


『 高野さんは進路どうするの? やっぱり進学。』


『 ええ、実は私、保育士になりたいんです、姉が保育士なんですけどとても素敵なんです、だから私も人々の役に立てる保育士になりたくて・・・。』


偉いな、彼女はキチンと将来への目標を定めている、人々の役に立てる保育士か、高野さんならきっとなれるに違いない


『 なれるよきっと、高野さんが自信を持って真面目に勉強したら絶対お姉さんみたいな保育士になれる、だから頑張ってね。』


『 青山君・・・ありがとうございます、私も青山君がやりがいのある職につくのをお祈りしますわ。』


互いにエールを送る俺と高野さん、そうだよな、俺も頑張らなきゃ、里奈をいい大学に進学させる為にも


『 青山君、よかった・・・だいぶ元気になられましたね、これからも何か辛い事があったり寂しかったりしたらいつでも私に話してくださいまし、私で役に立てる事があるならどんな事でも致しますわ。』


どうやら高野さんは外見以上に中身が素晴らしい女性だった様だ、理子とは天と地ほどの差があるな


『 ありがと、俺ならもう大丈夫だからさ、高野さんのおかげでね、』


『 まあ、お世辞が上手ですこと♪ 青山君、これからも仲良くしていきましょうね、ふふっ。』


お互い見つめ合う俺達、なんだかいい雰囲気だ、その時、いきなり俺の携帯が鳴った、友成からだった、今度の日曜に遊びに行こうという話で高野さんや里奈も一緒にどうかと誘ってきたのだ、もちろん俺は承諾したし高野さんにも話すと機嫌よく了承した、里奈には帰ってから話すと言って電話を切った


『 それでは青山君、失礼します、青山君と一緒に帰れてよかったですわ、日曜日楽しみですわね。』


高野さんと別れ俺は家に着いた、玄関で下を見たら靴が二つある、どうやら夕奈ちゃんが来てるな


『 お兄ちゃんおかえりなさーい。』


『 お兄さん・・・お邪魔してます・・・。』


帰ってきたら美少女2人がお出迎えって一体どこのギャルゲだよ、ちなみにこの2人はこの春から後輩になる、まあ楽しくなりそうでいいんじゃないかな


『 あっ、なあ里奈、日曜日ってヒマか? 』


『 えっ? 日曜日・・・今のところ特に予定はないけど、どうかしたの? 』


『 もしよかったら俺やトモやいずみちゃん達と遊びにいかないか? そうだ、夕奈ちゃんもよかったら一緒にどうかな。』


『 うん! いくいく、夕奈ちゃんも行こうよー。』


『 いいんですか・・・私・・・あんまりお話とかできないし・・・。』


口数少なく控えめな夕奈ちゃん、知らない人達と遊ぶのは気後れしてしまうのも無理ないかもしれない、しかし俺は優しく話す


『 そんなの誰も気にしないって、話してみたらいい人ってのはたくさんいるんだ、夕奈ちゃん可愛いし、来たらトモ達もきっと喜ぶよ、なあ里奈。』


『 そーだよ、友さんは優しい人だから大丈夫だよ、ねっ、夕奈ちゃん、この前約束したじゃない。』


里奈も友成の明るく友達想いな優しい性格は分かってる、なんか嬉しいな


『 分かった・・・私も一緒に行く・・・。』


『 やった〜、ねーねーお兄ちゃん、今日の夕食は里奈特製の中華丼だよ♪ いっぱい食べてね、夕奈ちゃんも食べて帰りなよ。』


これで決まった、日曜日の遊ぶメンバーは俺と友成、里奈と夕奈ちゃん、そして高野さんにいずみちゃんか、なんか女子比率が多いが問題なしだな、どんなイベントになるのやら・・・。

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