第六十一話
真司視点で進む別荘二日目です。
朝早くから二人っきりで散歩に出ていた青山と彩花、帰ってきた青山には当然の如く里奈ちゃん達の取り調べが待っていた 『 お兄ちゃん、一体どういう事なのかな〜、ちゃんと説明してくれなきゃ納得しないからね。』 『 ・・・どうして・・・、彩花先輩と・・・、二人きりなんですか・・・。』 『 彩花さんと行ったのなら今度は私とも散歩なさってくださいね♪ 貴志くんの行く所なら私はどこへでもお供しますわ。』 一人どさくさ紛れな人もいるが青山は三人の女性を相手に懸命に弁解している 『 だ〜か〜ら〜、ただ散歩に行ってただけだってば! 別に怪しい事なんて何もしてないよ。』 そして渦中の彩花は更に青山で遊んでいた 『 貴志ったら、何照れてるのよー、二人っきりで食べたパンって美味しかったよね〜、公園のベンチに一緒に座ってア〜ンってしあいっこしてさっ、あのパンの味は忘れないよ♪ 』 彩花が嬉しそうにそう言った途端、里奈ちゃんは更に青山に詰め寄る、夕奈ちゃんは泣き出しそうな表情だ、奈津美さんは何故か余裕な態度だがどういう事だろ、追い込まれた青山は更に必死に弁明するがもう手遅れだろう、結局彩花以外の三人にも ( 公園ア〜ンデート ) を強引に取り決められてしまった、この男の敵め!! 積気を通って冥界に行ってしまえ。 昼食に里奈ちゃんの作った特製焼きうどんを食べた後、俺達はまた海に遊びにやって来た、只今女子の着替えを待ってる最中だ 『 あの岩場の向こうには今、神秘の光景が広がってる! まさに至高と言える、女性が服を脱ぐ仕草は神をも崇拝せざるをえない!! そうは思わないか、青、蒼太、それなのに我々はその瞬間を目撃ドュンできないとは・・・。』 『 友〜、堂々と恥ずかしい事言うなよ、いずみちゃんが聞いてたらどうすんだ? スケベ根性も程々にしといた方がいーぞ。』 『 ・・・女の人の着替えを覗くのはあまり良くないと思いますけど。』 『 二人共さ〜、自分に素直に生きた方が絶対人生面白いぞ、お前らだって実は覗きたいクセに、それが我々男子高校生の本来あるべき姿だろーが。』 女子達を待ってる間に青山や蒼太と馬鹿話に花を咲かしている、そして数分後、待ちに待った麗しの水着美少女達が出てきた 『 フフフっ、今日も絶好の海水浴日和ですね、今日は何して遊びましょうか〜。』 いつものスマイルを振りまく奈津美さんを先頭に六人共、昨日とは違う水着で俺達を悩殺する、特に紗恵ちゃんの水着は昨日のワンピースではなく花柄の際どいビキニだった 『 すっ、鈴木さん・・・、そ、その水着は一体・・・、あのー、そのー、つまりですね・・・。』 蒼太は口をあんぐりさせてしどろもどろしている、今どきここまで女子の艶姿に免疫のない男子高校生も珍しいよな、しかし今日の紗恵ちゃんは正直エロいぞ、関羽もビックリだ、いや、曹豹も裸足で逃げ出しそうな勢いだ、ロリな彼女だから余計にエロく見える、紗恵ちゃんもモジモジしながら蒼太を見ていた 『 もうっ・・・、四森くんったら♪ どうかな、この水着・・・、似合ってる? 似合ってるかな。』 『 えっ・・・、うん! その水着凄くいいよ、なんか鈴木さんがカッコよく見えるしよく似合ってる。』 『 へへぇ〜、ありがとー、行こっ、四森くん♪ 』 また昨日みたいに紗恵ちゃんは蒼太の手を引き海に向かって走り出した、そして俺にもいずみが来た、今日のいずみの水着は黄色のフリル付きビキニだ 『 真兄〜、今日の水着はどうよ、こういうのも結構イケてるでしょう。』 『 ああ、今日のかわいい系水着もいずみっぽい良さがあるぞ、まあいずみなら何着てもきっと似合うだろうけどな。』 我ながら見事なくらいバカップルだ、でも実際似合ってるんだからいいじゃないか、バカップル上等っス 『 ありがと真兄♪ 私達も海に行きましょ、あっ、そうそう、頑張ってくださいね青山さん。』 どういう訳か青山にエールを送るいずみ、その理由は青山の悲惨な ( 羨ましい? ) 状況の所為だった・・・。