第五十七話
ダラダラな展開ですみません、まだ別荘一日目です。
皆でバーベキューを楽しむ事20分、まだまだ肉も野菜も豊富にある、この別荘のお手伝いさんはかなりの量を用意していてくれた 『 お兄ちゃん こっちのお肉も焼けたよ。』 里奈が俺に肉をくれると 『 ・・・お兄さん・・・、野菜も食べないと・・・、駄目です・・・。』 夕奈ちゃんは野菜をくれる、お陰で俺の皿には常に肉か野菜のどちらかがある、もう少しゆっくり食べたいがな、ふと見ると蒼太も紗恵ちゃんから 『 四森くん、あまり食べてないんじゃない? 夏はしっかり食べないと夏バテしちゃうよ。』 付きっきりで食べ物を渡されてる、真面目な蒼太は 『 鈴木さん、俺にばかり渡してないで自分も食べろよ、俺は自分のペースでゆっくり食べるから。』 あくまで優しく諭す、元気で優しい紗恵ちゃんと真面目でクールな蒼太か、なんだかんだで似合いの二人だよな、もう一つのお似合いカップルも熱々だ 『 いずみ〜、こっちも焼けてるぞー。』 『 あっ、アリガト真兄ー、フフっ、また冷蔵庫から出さないと肉が足りなくなるわね。』 今は二人仲良く肉を焼いている、鉄板に負けないくらいに熱い二人だ 『 みんなー、おにぎりもあるからね、お米もちゃんと食べないと夏は乗りきれないよ、あっ、蒼太ー、台所にまだもう一皿あるから取ってきて。』 台所からおにぎりを大きい皿に乗せ彩花が出て来た、姉から言われた蒼太は 『 そのおにぎりって姉さんが作ったの? 』 『 そうよ、蒼太も私のおにぎりの味は知ってるでしょう、今日はいっぱい食べる人がいるから気合い入れたわよ〜。』 彩花は自慢げにその大きな胸を張る、俺と友成はつい彩花の胸に目が行ってしまうがそれぞれ奈津美さんといずみちゃんが 『 貴志くん、食事を食べるか胸に見とれるかはっきりなさい、お行儀が良くないです。』 『 真兄ったら、またお仕置きされたいの〜、ほっぺが伸びるだけじゃ足りないのかしらね。』 お灸を据えてくる、こんなトコで友成とお揃いとはな、そんな俺達を見た彩花は顔を赤くして 『 もうっ、しょうがない二人ねー、ほらっ、貴志も真司も食べてよ、美味しいんだからさっ。』 彩花からおにぎりを渡され一口食べてみる 『 おうっ、マジうめー、さすが彩花だな、塩加減が絶妙だよ。』 同じく渡された友成も 『 ああ、本当に旨いよ、彩花がこんな料理が上手いとか知らなかったな。』 絶賛する俺達に彩花はさらにニコニコ顔になり 『 でしょー、まだまだあるからたくさん食べてね、みんなも食べなよー。』 他のみんなも一様に美味しいと食べている、そんな中いずみちゃんが彩花に 『 彩花さん、本当に美味しかったです、よかったら今度私にも作り方教えてくれませんか? 』 彩花は快く承諾する、それからは皆でいろいろと話をしながら食事を続ける、やがて肉とおにぎりが無くなり時計を見たらもう九時過ぎだった、片付けを全員で行いそれぞれ部屋へと戻ろうとするのだが里奈が俺達を呼び止め 『 お兄ちゃん、もう部屋に戻っちゃうの? まだまだ夜はこれからなんだよ、そこのリビングでみんなでお話しよーよ。』 里奈の誘いに友成も 『 確かにそうだよな、こんな機会とか滅多にないんだし、今夜は心ゆくまで話すとするか、なあ。』 高いテンションで賛成してる、他の皆もまだまだ話をしたい様だ、こうしてリビングで談話の続きをする事となった。 リビングに集まった俺達はお菓子やジュースを用意してテーブルに座る、男が三人で女は六人か、まるでテレビとかで見たキャバクラみたいだな、最初に里奈が好きな洋服の話をすれば奈津美さんは小さい頃の夢を話したりする、彩花が幼少時代の蒼太の話をすれば蒼太は逆に彩花のお転婆な幼少時代を話す、こんな感じでそれぞれが楽しそうに話している、そんな中で俺や友成は聞き手になってたが紗恵ちゃんが唐突にこんな事を言い出した 『 そう言えば青山先輩と友成先輩って最初はどんな出会いだったんですか? 2人を見てたらなんか気になっちゃって・・・。』 気になる事かな、しかし話さないのもなんか変だし、俺が迷ってると友成が寂しそうな笑顔で話す 『 分かった、話すけどあまり楽しくない話だよ、それでよかったら聞いてくれ、いいだろ、青。』 そうだな、別に隠す事じゃない、俺が無言で許可すると友成は俺と出会った時の話を皆に語り始めた。
次回は貴志と真司の過去話です。