第五十五話
またマッサージです、ワンパターン作者ですね。
奈津美さんが俺に告白してきた、あまりの事にまだ俺の頭は理解しきれてない 『 貴志くん・・・、返事は・・・。』 目の前の彼女はかなり不安そうな表情で俺を見てる、どうすりゃいいんだ、別に俺は奈津美さんがイヤっていう訳じゃない、だがどうしても彩花や夕奈ちゃん、そして里奈の事を考えてしまう、我ながら情けない男だよ、何も言えずに黙ってる俺を見て奈津美さんは 『 やっぱり、里奈さん達の事が気になるんですね・・・、そうだと思ってましたけどね。』 優しくそう言ってくれる、本当に俺って奴ぁ・・・ 『 だったら、今すぐに返事を返してくれなくてもいいですから・・・、代わりにマッサージはしてくださいね♪ もし断ったりしたら・・・、里奈さん達の目の前で貴志くんにキスしちゃいますから 』 はい? 何をどうしたらそんな発想がでてくるんだ、俺がフリーズしてる間に小悪魔っぽい笑みを浮かべてる奈津美さんはスタスタと部屋にあるソファーの上にうつぶせになり 『 それじゃあ貴志くん、最初は足からお願いしますね♪ 後はお腹の周りも頼みますわ。』 もうマッサージは決定してるのかよ、でも白ビキニ姿で横たわる奈津美さんが醸し出す色香の前では俺にこの部屋から出るという選択肢はなかった、だって俺も男子高校生だからな、うつぶせになって晒されてる奈津美さんのお尻が俺の理性を奪っていた・・・ 『 ふぁん・・・、貴志くぅん、ホントに・・・、上手ですわぁ〜、あん、こんな気持ちいいの・・・、初めてぇ 』 本能のままに俺は奈津美さんの足をマッサージしていた、彼女の艶声もまた、俺の脳内をピンク色に染める、いつ彩花達が帰ってくるかもしれないというドキドキ感も興奮を高めるスパイスになっていた、一通り足を揉み終え今度はフトモモをゆっくり揉むと 『 あっ・・・、いいぃ・・・、気持ちいいぃ!! こっ、こんなのって、わたしぃ、だめえっ、おかしくなっちゃうぅ!! 』 奈津美さんは大きい声を出し体を震わせる、その声に俺はいくらか冷静になり 『 しっ、奈津美さんっ、声がでかいよ!! 里奈達がここに来ちゃうかもしれないだろ。』 俺の指摘に一瞬はっとした表情をして口を手で押さえる奈津美さん、でもすぐに口から手をどけて彼女は 『 だって・・・、貴志くんの手が・・・、気持ち良すぎるんですもの あんなにされたらつい声も出ちゃいますわ。』 目を虚ろにして俺を見る、そのとろけそうな視線にまた我を忘れそうになるが 『 彩花達もいつ帰ってくるか分からないだろ、こんなトコ見られたら変な誤解されるから早く終わらせないとね。』 早くマッサージを終わらせないとこのまま奈津美さんと行くトコまで行ってしまう、そんな俺の焦りを知ってか知らずか奈津美さんは微笑みながら 『 フフっ、彩花さん達はついさっき出たばかりだからまだ戻ってこないわ、里奈さんと夕奈さんでしたら今はお風呂に入ってますからこの部屋に来る心配はありません、だから何も気になさらずにマッサージを続けてくださいな 』 その誘惑にあっさり負けた俺は奈津美さんの背中や腰回り、肩などいろんな所をマッサージする、その度に彼女の口からは 『 いいぃ〜、いいですわぁ〜、はうっ、はあぁ〜ん、たっ、貴志くーん 愛してるのぉ〜 』 このまま彼女を襲いそうになるのをわずかに残る理性を総動員して何とか押さえる、15分くらいでマッサージは終わり奈津美さんも服を着ていく、着替え終えると彼女は俺に礼を言う 『 本当にお上手なマッサージでしたよ、是非またお願いしますね♪ 』 誰もいない時ならね、こんな状況では落ちつかない事この上ない、彩花達が帰ってくる前に自分の部屋に戻ろうとする俺に 『 貴志くん、さっきの告白は本気ですからね、本当に貴男の事が好きなんです、私、待ってますから、貴志くんが私を選んでくれる日まで・・・、いつまでも待ちます。』 奈津美さんは真剣な想いをぶつけてくる、でも里奈や夕奈ちゃんの真剣な想いも俺は知ってる 『 奈津美さん・・・、いつか・・・、いつか俺もちゃんとした返事を出すから、ごめんな、こんなヘタレな男でさ。』 それだけ言って奈津美さん達の部屋を出る、自分のヘタレ加減に呆れつつも自分の部屋に戻りまだ眠ってる友成や蒼太と共に俺も布団に横たわった。
いくら気持ちいいマッサージでもあんな声だしたりはしませんよね、この小説はフィクションですので。