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大切な人達  作者: 曹叡
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第五十二話

他愛のない海での一幕です。

 女神達がその肢体を惜しげもなく晒している砂浜、俺と蒼太はその空間に順応しきれずしどろもどろしてる中、水を得た魚のごとくハイテンションな友成は              『 よしっ、行くか。』              真っ先に海へと駆け出す、そんな友成に置いていかれたいずみちゃんは                『 あ〜、待ってよ真兄ー、一人でいってー、私を置いてくなー!! 』                 慌てて友成の後を追う、その無邪気な後ろ姿をつい目で追ってたら今度は紗恵ちゃんが蒼太の腕を掴み              『 四森くん行こ 泳がなかったら海に来た意味がないじゃん♪ 』                  『 あっ、ちょ、ちょっと待ってよ鈴木さん、そんな急に・・・。』                 紗恵ちゃんに引っ張られながら海に入る蒼太、さっきのいずみちゃんを引っ張る友成とは対照的だな、まあ蒼太みたいな真面目タイプには紗恵ちゃんの様な元気っ娘が意外と合ってるかもしれないな、そんな余計な心配をしてる俺に彩花が              『 ほらっ、貴志、何ボケーッと立ってるのよ、私達も海に入るわよ。』               俺も彩花に腕を掴まれ海へと向かう、そんな彩花に里奈達が噛みついた                『 あーー、彩花先輩ズルい!! お兄ちゃんは里奈と泳ぐんだからー。』               『 ・・・違うわよ里奈・・・、お兄さんと泳ぐのは・・・、私よ・・・。』              『 あら彩花さん、なかなかの先制攻撃ですわね、お見事ですわ、でも私も負けませんからね。』                こうして全員が海へと入りそれぞれに絶好の海水浴日和を楽しんでいた、やはりこの炎天下の下での海は最高だな、そんな感傷に浸ってると                     『 スキあり〜。』                友成が手製の水鉄砲を俺の顔めがけて放ってきた、顔面に水を掛けられた俺はすかさず反撃する                 『 なっ、にゃろっ、これでも喰らえ。』                 両手で水をすくい上げ友成に掛ける、すると今度は後頭部に水を掛けられた、後ろを見たら彩花がいた              『 ふっふっ〜ん、たーかーしっ、戦場で油断してたら後ろからパクッとやられちゃうわよぉ♪ 』                彩花も手製の水鉄砲で俺を攻撃してきた、そんな2対1と劣勢な俺の両隣にいきなり里奈と奈津美さんが来て俺に助太刀宣言をした              『 お兄ちゃん、里奈も協力するからねっ、お兄ちゃんと里奈のラブラブパワーで彩花先輩をやっつけちゃお。』                  『 貴志くん、私はいついかなる時でも貴男の味方です、私達の愛の力を見せつけてやりましょう! 』              かなり恥ずかしい事を述べてるブラコン妹とモデル級の美少女、この場にいるのが仲間内だけでよかったよ・・・、3対2と逆に優勢になった俺達と友成&彩花は互いに水を掛けあっていく、こんな高校生らしからぬ水遊びをしてる俺達にいつしか蒼太や紗恵ちゃん、いずみちゃんも加わってきた、だが夕奈ちゃんはただ一人、少し離れた所で微笑みながらもどこか寂しげに俺達を見ていた、俺は夕奈ちゃんに近づき軽く手製の水鉄砲で水を掛ける               『 ははっ、夕奈ちゃん、油断してたなー、夕奈ちゃんも来なよ、俺と組んで友を撃沈させようぜ。』              いきなり水を掛けられ少々驚きながらもすぐに笑顔を取り戻した夕奈ちゃん、パタパタと俺の隣に来て小さい声で何やら呟く                『 ・・・お兄さん・・・、私達の絆・・・、皆に見せましょう・・・。』              俺と一緒に海に入る夕奈ちゃんに里奈が水を掛ける              『 夕奈ちゃーん、来るのが遅いよ〜、それ〜。』              水びたしになりながらも嬉しそうな夕奈ちゃん、笑顔で里奈に反撃する                『 ・・・里奈・・・、フフっ・・・、負けないから・・・、いきましょう・・・、お兄さん・・・。』              これで全員が水掛け合戦に参加した、少し幼稚かもしれないが楽しければいいだろう、せっかくここまで来たんだからな、俺達9人は笑いながらそれぞれ水を掛けあっていた・・・。

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