第四十五話
やっと貴志視点に戻ります。
『 はっ、はあぁ〜ん、いいっ、気持ちいぃ〜ん、おっ、お兄ちゃ〜ん 』 里奈がマッサージをあまりにしつこく頼むのでしてやったのだが揉むたびにこんな声を出す、揉む箇所は主にお尻のすぐ下のフトモモ中心でなんだかすごく作為的なものを感じるがとにかく早く終わらせる為にフトモモを揉むと 『 あっ、そこっ、そこイイのぉーー、ああっ、あはぁ〜ん、もっ、もう里奈ぁ、お兄ちゃんにやみつきになっちゃうよぉ〜。』 頼むからお尻をそんなイヤらしくくねらせるな、今日は短パンだからいいけどいつも里奈が着てるミニスカートだったら間違いなく下着が見えるんだよ 『 なあ、里奈ぁ、まだ続けるのか? いい加減俺も指が疲れるんだけどな、もうこれで終わりなっ。』 そう言って最後に少し力を強めて揉む、里奈の声が甲高く響く 『 あっ、あぁーーーーん、だっ、だめぇ〜、きっ、気持ちよすぎて、里奈とんじゃうのぉ〜、お兄ちゃ〜ん、大好きぃ〜 』 ・・・何も聞こえないな、聞こえないという事にしとこう、マッサージを終え里奈の部屋を出ようとする俺にベッドに横たわる里奈が話しかける 『 お兄ちゃ〜ん、最高だったよぉ〜、フフッ、今度はお尻にマッサージしてくれる それともオッパイにしちゃおっか、ねぇ〜ん、お兄ぃちゃ〜ん 』 奇天烈な妹にあ然となるがここは兄として一言言わねばならない 『 里奈、俺はお前の兄なんだからマッサージ以上の事はしないよ、兄妹なんだからな、お前も俺ばかりにかまってないで誰かいい人を見つけた方がいい、それがお前の為だよ。』 俺にしては少しキツめに言う、すると里奈は起き上がり俺に近づいてくる、俺の目の前に来てとても里奈とは思えない低い声で 『 里奈はお兄ちゃん以外の彼氏なんかいらない、誰とも結婚なんてしない、誰からの祝福もいらない、お兄ちゃんと一緒にいるのが里奈の幸せだよ、お兄ちゃんは違うの? 里奈と一緒にいるのはお兄ちゃんの幸せじゃないの。』 そんな事はない、里奈が幸せなら俺だって幸せだ、小さい頃に母に突然捨てられ父にはいわれのない暴力を受けてた里奈には誰よりも幸せになってほしい、でも俺は・・・ 『 分かってる、フフッ、お兄ちゃんは優しいからハッキリと里奈の事を拒否できないだけだよね、でも信じて、もしお兄ちゃんが里奈じゃない他の女の子を好きになっても里奈は邪魔しないよ、だってお兄ちゃんが幸せなら里奈も幸せだもん、だからお願い、里奈を独りにしないで・・・、里奈を置いてどっか行かないでぇ、お兄ちゃ〜ん。』 とうとう泣き出した里奈は俺の胸に顔をうめる、こんな妹を孤独にするなど俺にはできない、できる訳がない、泣き続ける里奈の頭を優しく撫で 『 前にも言ったけど俺は里奈が望む限り里奈の側にいるよ、約束しただろ、だから泣くなよ、俺はいつも明るい里奈の笑顔が好きなんだからな。』 余計に泣き出した里奈、泣き止むまでどれくらいかかるかなと思ってたら不意に家のインターホンが鳴る、慌てて里奈から離れ玄関に行ってドアを開けるとそこには夕奈ちゃんがいた 『 ・・・お兄さん・・・、こんにちは・・・。』 小さなバッグを持つ夕奈ちゃん、そういえば明日は8月1日で例の友成の別荘に行く日だ、前日の今日に夕奈ちゃんが泊まりにくると前に里奈が言ってたな 『 いらっしゃい、まあ、上がりなよ。』 軽く夕奈ちゃんと挨拶を交わしてたら里奈が出てきた、もう涙は流してないが目が赤いままだ 『 夕奈ちゃ〜ん、待ってたんだよ〜。』 里奈は笑顔だったけど鋭い夕奈ちゃんはすぐに里奈の目に気付く 『 ・・・どうしたの・・・、里奈・・・、目が真っ赤だけど・・・。』 『 うん、さっきまで目にゴミが入っちゃってさー、涙ポロポロだよー。』 なかなか里奈はアドリブのうまい子だなと思った、すると夕奈ちゃんが思いもよらぬ一言を言い出す 『 ・・・お兄さん・・・、里奈・・・、今日の夕食は・・・、私に作らせてください・・・。』 夕奈ちゃんのこの一言が発端となり美少女二人と過ごす危ない夜が始まったのだ・・・。
実際に里奈みたいな妹がいたらなぁ、結構自分の願望が入ってます。