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大切な人達  作者: 曹叡
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第四話

第四話です

恋人だった理子を寝取られその理子と寝取った工藤からいいようにバカにされる俺を高野さんは強引にその場から連れ出した、学校に着くと高野さんは


『 青山くん、女の人が皆あんなだとは思わないでくださいまし、きっと貴方には前田さんなんかより百倍素敵な恋人が出来ますわ・・・近い将来・・・。』


そう言ってくれると素直に嬉しいな、俺も女性が皆理子みたいな奴だとは思ってない、俺を気遣うこの高野さんや里奈みたいな素敵な女性だっているのだ、近い将来っていうのはよく分からないが・・・。


そして俺と高野さんは俺たちのクラス、二年四組に入った、教室にはもう半数以上の人がいてその中には俺がこの東明とうみょう高校に転入して以来、一番の親友となった友成真司(ともなりしんじ)もいた


『 おはよう、トモ。』


『 おはようございます、友成くん。』


俺たちを見た友成も挨拶をしてきた、ちなみに俺は友成の事はトモと呼び友成は俺の事をアオと呼んでいる


『 おはよ、アオ、高野さん、なんだよ、2人だけなんか? 理子ちゃんはどうしたんだ? 』


『 トモ・・・その事で話があるんだけどな。』


都合良く理子はまだ教室には来てない、理子は俺達とクラスメイトだが工藤は他のクラスだ、二人で仲むつまじく登校してるんだろ。


俺は友成に全てを話した、高野さんも友成も表情にやるせない怒りと悲しさをにじませながら話を聞いてる、2人とも自分の事じゃないのに・・・恋人には恵まれなかった俺だが友人には恵まれた様だ、話し終えると俺はつとめて明るく


『 まあ女は理子だけじゃないしな、いつかまた出会いもあるだろうし、いつまでもヘコんでてもなんにもならないだろ。』


『 よく言ったじゃねえかアオ! だったらアオの新しい門出を祝って俺がアオに美少女達とのカラオケ兼食事会をプレゼントしてやろうではないかっ!!』


『 要するにいずみちゃんや里奈とカラオケに行きたいだけなんだな、お前って奴はホントに・・・いいぞ、行こうぜ、里奈には俺から連絡いれとくから。』


いずみちゃんは友成の幼なじみ兼彼女だ、ショートカットのボーイッシュな美少女で少し勝ち気そうな印象を受けるけど細かな気配りや周りを元気づける明るさを持ついい娘だ


『 フフッ、私もお供させてもらってもよろしいでしょうか、今日は心行くまで歌いたい気分ですのよ。』


『 もちろん! よっしゃ〜、今日は歌い食いのパーティーだあああっ!! 』


友成の歓喜の叫びにいつしか俺たち三人は笑いあってた、しかしどうして高野さんはよく俺や友成と一緒にいたがるのだろう? 彼女はこの東明高校のアイドルと呼ばれるほど人気がある、美人でスタイル抜群、運動は得意じゃないが勉強は学年トップ10に入るほどだ、性格も誰にでも優しく穏やかで過去に数人の男子に告白されたらしい、でも高野さんはそのすべてを断ってるようだ、理想が高いのかな、そんな高飛車な娘とは思えないがな。



友成や高野さんとの会話に夢中になってると理子が教室に入ってきた、理子は普通に友成に挨拶するが友成は完璧無視だ、俺も高野さんも同様だ、理子がそんな俺達に何か言おうとしたがその瞬間に朝のチャイムが鳴り響く、そしてすぐに担任教師( 38歳独身男性 )が入ってきた、もう友成や高野さんにとっても理子は友人ではなくなったのだ、いい気味だと思う反面、少し可哀相かなとも思った、俺も甘いな。



学校が終わりカラオケ屋には俺と友成、里奈や高野さん、いずみちゃんの5人が集まった、俺は普通に90年代の邦楽、女の子達はやはり流行りの歌、そして友成はアニソンにアイドルソング、更に洋楽や演歌まで歌いこなしていた、つかみどころのない奴だよ全く。


だけどこの時間は本当に楽しかった、皆が笑顔だった、俺も心から笑った、もう理子に裏切られた心の傷も癒えていた、俺には一緒に笑ってくれる仲間がこんなにいてくれるんだから。

次話は里奈と親友の秋野夕奈の話です。

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