第三十四話
キャラが多いと使い分けが難しいです。
蒼太を傷つけた奴に詫びをいれさせる為に俺は友成、鈴木さん、彩花と共にそいつの捜索を始めた、彩花もどうしても一緒に捜すと言って聞かなかったのだ、実は里奈も一緒に捜したいと言ったのだが 『 蒼太に目潰しかましてあそこまで殴るような奴だぞ、危ないから大人しくしときなさい!』 と俺の説得を渋々聞き入れてくれた、まあ友達思いなのはいい事だがな。 今は昼休み、俺達のクラスではいつもの4人で昼食をとっていた 『 それでどうなの、誰か見当はついたの? 』 奈津美さんの問いに俺は 『 まだだよ、鈴木さんがそいつらの顔を見てるから放課後になったら一緒に捜してみるけどな。』 鈴木さんの話ではそいつらは三人いたそうだ、誰か一人でも見つかれば後は芋づる式で見つかるんだけどな、すると友成が話す 『 なあ、青、思ったんだけどそいつらの外見的な特徴を紗恵ちゃんに聞いてみないか、集中して捜した方が早く見つかるぞ。』 確かにそうだ、むやみに捜すよりよっぽど効率がいい、友成も意外と冴えてるトコがあるんだよな 『 じゃあ私、蒼太に聞いてみる、何か分かるかもしれないしさ。』 彩花が携帯を開いて蒼太と話している、すると話の途中でいきなり彩花が驚きの声をあげた 『 蒼太・・・、それって本当なの、そいつ、本当にそう言ったのね。』 何だろう、何か嫌な予感がするんだけど、彩花が携帯を閉じて俺達に言う 『 貴志、真司、放課後に鈴木さんを連れて工藤恭介の所に行こう。』 『 えっ、どういう事なんだ彩花、何で工藤が出て来るんだ。』 友成が驚く、当然俺もだ、そしたら友人と弁当を食べていた理子が俺達に近づき話しかけてきた 『 何よアンタ達、恭介に何か用でもあるの。』 『 えっ、お前、もしかしてまだ工藤と・・・。』 理子を見て友成がまた驚いてる、まだってどういう事だ、しかしそんな事などお構いなしな彩花が燃えるような目つきで理子に言う 『 アンタのご自慢の彼氏が私の弟に三人がかりで暴力をふるったのよ、何の罪もない弟をね!! 』 そんな彩花に理子は怯まずに強く言い返す 『 何言ってんのよ、恭介がなんでそんな事するのよ、いい加減な事で恭介を悪く言わないで!! 』 『 だったらアンタも一緒に来なさいよ、どうせ放課後に会うんでしょ、そこで本当の事をハッキリさせようじゃないの。』 彩花の顔が怖く見えるのは気のせいだろう、理子も承諾して俺達は鈴木さんと共に工藤と会う事にした。 放課後となり鈴木さんと合流した、理子に連れられ待ち合わせ場所の体育館裏に行く、そこで待つこと十分、工藤が来た 『 あーー、この男ですっ、間違いありません。』 工藤を見て鈴木さんは断言した、その工藤は俺達を見て冷笑を浮かべ 『 理子、なんだこいつらは、あっ、そこの女はこの前僕の教育を邪魔した女だな、青山君達もどうしてここにいるんだ? 』 悪い事をしたとは全く思ってなさそうな工藤に理子は困惑した感じで 『 ねえ、恭介、暴力振るったって本当なの、そんな事しないよね。』 恋人を信じている理子に工藤は平然と言った 『 暴力とは人聞きが悪いな、僕に吠えてきた駄犬と無駄に偽善ぶる一年生に教育的指導をしただけだよ、クックックッ。』 何言ってやがるんだ、罪悪感のカケラもない工藤に鈴木さんと彩花が吠える 『 ・・・犬を木に縛りつけて爆竹投げつけたり、私を人質にして三人で四森くんに暴力振るって何が教育よっ! 馬鹿じゃないのアンタ!! 』 『 許せない! アンタが殴ったのは私の弟なの! 蒼太の痛みと苦しみを倍返ししてやりたいわよ!! 』 激昂する彼女達を抑え俺は工藤に凄む 『 蒼太は俺達の弟分だ、そんなふざけた事であんなにしやがって、蒼太に詫びろよ。』 友成も意外と冷静に言う 『 後もう二人いたんだよな、そいつらも連れてこいよ、ちゃんと三人で謝ってもらおうか。』 しかし工藤はまたも俺達の神経を逆なでする様な言い方をする 『 フン、やはりあの一年坊も青山君の仲間だったのか、それなら絶対に謝罪なんかしないよ、つまらない話はもう終わりかい、それなら今から用事があるし帰っていいかな。』 ・・・この男はもうダメだな、何を言おうが反省とかしないだろう、彩花達は納得しないだろうが俺は工藤を帰らせた、けど友成は 『 他の二人の事を教えろ、せめてそいつらだけでも謝ってもらうからな。』 工藤はあっさりその二人の事を教えてその場から去った、事実を知り呆然とする理子をそのままにして 『 どう、アンタの彼氏がどんな奴か分かった、まったく、どうしようもないクズ男よね! 』 勝ち誇る様に彩花は理子に告げる、しかし理子は意外な事を言う 『 ・・・私が恭介の代わりに謝るわ、その子に会わせてくれないかしら。』 どうしようか、友成や彩花、鈴木さんも困惑してる、あんまりこの女と関わりたくないんだがな。
まだ終わりません、この話は次回も続きます。