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大切な人達  作者: 曹叡
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第百九十二話

ようやく更新出来ました、仕事の方も一段落つき今年中にもう2、3回更新出来たらいいなあと・・・。

友成とサッカーの臨時コーチをしたその日、夕食は里奈が作ったチキン南蛮と夕奈ちゃんが作った揚げ出し豆腐、あとは油っこいのばかりじゃ体に良くないからとパスタを添えたサラダや味噌汁といった品々で里奈も夕奈ちゃんもまず最初に俺に料理の感想を聞いてくる、まあ俺の答えは定番のパターンで


『 いつもながらの美味しさだよ、里奈や夕奈ちゃんが嫁だと毎日の食事が楽しくなるな、将来旦那になる奴が羨ましいよ。』


毎回同じような事を言う、すると里奈は嬉しそうに


『 もうっ、お兄ちゃんってば〜、自分を羨ましがってもしょうがないのに〜、毎日お兄ちゃんの期待に応える料理、作っちゃうんだからねー♪ 』


俺に抱きついてくる、そんなブラコン里奈を夕奈ちゃんはいつもと違い柔らかな笑顔で見つめて


『 里奈ったら・・・本当にお兄さんが好きなのね・・・でも私だって・・・里奈に・・・妹には負けないから・・・。』


堂々な宣戦布告、うーん、夕奈ちゃんも彩花も奈津美さんも里奈もいずれ劣らぬ美少女だ、端から見たら俺って世界一の幸せ者なんだろうな、明日学校で友成にでも自慢してやろうか


『 それでお兄さん・・・クリスマス・・・どんなプレゼントが・・・欲しいですか?・・・。』


プレゼントか・・・特に欲しい物とかないんだけどな、どうしたものか思い悩む俺に抱きついてた里奈が


『 だったら里奈、クリスマスには里奈の初めてをプレゼントしちゃおっかなー、お兄ちゃんがよかったらサンタさんのコスプレとか準備しとくよ? 』


いつもながら実の兄に向ける発言のレベルを大きく超えてきてくれる、確か去年のクリスマスは理子の部屋で理子と2人で過ごしたんだったな・・・そんな状況でも結局理子に手をだせなかったヘタレな俺、そんなだから寝取られたんだろうな、苦い思い出だね


『 特に欲しい物とかないんだよね、夕奈ちゃんのその気持ちだけで俺は充分幸せだから、だからプレゼントとかいいよ。』


俺はそう言ったが夕奈ちゃんは納得いかないらしく


『 でも私・・・お兄さんに何か感謝の気持ちを伝えたいんです・・・私・・・お兄さんのお陰で・・・人を好きになる事が・・・出来たから・・・。』


どうしても俺に何かお礼をしたいみたいだ、俺のお陰で人を好きになれたか・・・初対面の頃は大人し過ぎるくらい大人しくめったに他人と話さなかった夕奈ちゃんが今は俺や里奈だけでなく友成や奈津美さん達と普通に会話出来るようになってる、ほとんど表情の変わらなかった彼女がよく笑顔を見せる様になった、俺のお陰とか分からないがそれ程に言うなら俺は


『 うん、だったら何か暖かいマフラーとか編んでくれるかな? そしたらそのマフラー巻いて2人でどこか遊びに行こうよ。』


『 はいっ・・・私・・・頑張って編みます・・・お兄さんの為に・・・。』


そう言って見せた夕奈ちゃんの笑顔は反則級の可愛らしさだった、その後は里奈も俺にとっておきのプレゼントを用意すると言いだし楽しい夕食の時間を過ごしたのだった・・・。




『 ・・・どーしてお前はそんな羨ましいハーレム野郎なんだ、世の中間違っとる!! 俺なんていずみや真沙美ちゃんにプレゼントを用意しなきゃなんないんだぞ! そんな訳だからお前もどんなプレゼントがいいか考えてくれよ。』


翌朝、学校で友成に昨日の事を話したら逆にこんな願い事をされた、確かにクリスマスとか女の子からよりも男の方がプレゼントするのが当然かもしれない


『 俺に分かる訳ないだろ、でもいずみちゃんにしろ真沙美ちゃんにしろお前からのプレゼントなら喜ぶだろ、プレゼントとか気持ちの問題なんだから。』


『 おいおいアオ、随分とあっさり言ってくれるな、そりゃそうなんだがやっぱり少しは格好つけたいじゃないか、年に一度のクリスマスだしさ。』


そんなもんなのかな、俺には分からん・・・そんな俺たち2人に登校してきた彩花が割り込んできた


『 おはよー貴志、真司も、なになに? 朝から2人で何話してるの? 』


俺から彩花に事情を説明するとゲラゲラ笑いながら


『 アハハハ、真司ってば、案外繊細なんだねー、そんなんじゃ憧れの香取刑事みたいな刑事になれないわよ♪ そうねー、小学生の子が喜びそうなのって例えばさ・・・。』


話に加わってきた、そしてすぐに奈津美さんも登校してきてこれまた事情を話したら上品な微笑みで


『 真司君はそれだけ考えるくらいにいずみさんも真沙美さんも大切なんですね、その気持ちが彼女達への何よりのプレゼントになりますわよ。』


友成を安心させようとする、美女に弱い友成は案の定


『 そうかな・・・ありがとう奈津美さん、なんか気分が楽になったよ。』


単純な奴だ、やがて朝のチャイムがなり授業が始まる、二学期も残りわずか、この時はまだ奈津美さんと彩花は知らなかった、夕奈ちゃんと里奈が俺にプレゼントを贈る事を・・・。

読んでくださりありがとうございます。

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