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大切な人達  作者: 曹叡
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第百九十一話

お久しぶりです、特に何てことのないお話です。

もうすぐ12月になろうとしてるある日曜日、河川敷のとある広場では子供達がサッカーに興じていた


『 よしっ! いくぞ!! 』


その中に何故か友成が混じってる、しかも小学生相手に本気モードだ、何事にも真剣というか大人げないというか・・・


『 こっ、このお兄ちゃんムチャクチャ凄いよ!? 』


『 ドリブルもシュートもディフェンスも全部プロみたいだよ、いや、もしかしたら日本代表の人より上手いんじゃ・・・。』


その子供達は近所のクラブチームだった、友成の親父さんの友人である監督さんが急病の為1日だけ臨時のコーチになった友成のプレーに子供達は魅入られてる


『 真司もねー、サッカーだけじゃなくどんなスポーツでも一流なのに将来は警察官になるんだよね、ねえいずみ、真司って子供の時からあんなにスポーツが上手かったの? 』


『 はい、真兄って小さい頃から飲み込みが早くてどんなスポーツでもちょっと教えただけですぐにコツとか掴んじゃうんです、それでもテレビで香取刑事を見ながら俺は大人になったら鉄道警察隊に入るんだって言ってましたけど。』


『 真司君らしいですわね、自分の決めた目標に向かってどこまでも一直線で・・・ふふっ、真司君といずみさんならきっと良い家庭を築けますわよ♪ 』


『 そっ、そんな・・・家庭だなんて、奈津美さんったら・・・。』


ベンチには大人数用の弁当を持った奈津美さんと彩花といずみちゃんがいる、子供達も綺麗な3人のお姉さんをチラチラと横目で見てる、無理もないけど・・・ちなみに俺はというと


『 おいトモ! たまには俺にもパスしろよ・・・って、聞いちゃいねーな。』


一応友成と一緒に臨時コーチを引き受けたのだが全く出る幕なしだった、更に調子に乗った友成は


『 俺が天才! 友成真司だあっ!! 』


とうとう1人でキーパーまでかわしてゴールしやがった、子供達はあまりにハイレベルな友成のプレーにただあ然としていた・・・。




臨時コーチを終えての帰り道、友成やいずみちゃんと別れた後、ほとんど何もしなかった俺を奈津美さんと彩花がねぎらってくれた


『 貴志君、今日はお疲れ様でした、日曜日なのに子供達の為に時間を使ってくれて、あの子達も貴志君や真司君に教えてもらってきっと喜んでますわ。』


『 そーよ、子供達と触れ合う事で得られる事はたくさんあるんだから、逆に子供達だって今日、貴志や真司と触れ合えて得た事はたくさんあるはずよ。』


そうだな、サッカーに一生懸命な子供達、やりたい事、好きな事に夢中になってる姿は見ていて眩しいものがある、友成だって警察官になりたいという自身の目標に真っすぐだ、いつか俺にもそんな目標が出来るのだろうか・・・。



里奈の待つ家に帰ると夕奈ちゃんが遊びに来ていた、今日はクラスの友達と遊んでいたとの事、しかし何故に里奈と2人して俺の部屋にいるのだろうか・・・


『 お兄ちゃんお帰りなさ〜い、ちょうど今夕奈ちゃんとお兄ちゃんの部屋をチェックしてたんだよ♪ 』


『 お兄さん・・・お邪魔してます・・・。』


『 里奈、夕奈ちゃんもだけど君達はプライバシーという言葉を知ってるかな? 兄妹といえども部屋に勝手に入るのはお兄ちゃん感心しないな。』


何のチェックか知らないが人の部屋に勝手に入るのはよろしくない、だけど里奈はともかく夕奈ちゃんまでこんな事をするとは・・・お兄ちゃんは悲しいね


『 ごめんなさいお兄さん・・・でも・・・お兄さんがどんな物が好きなのか知りたかったから・・・。』


俺の好み? どうして夕奈ちゃんがそんな事を知りたがってるんだろう・・・


『 もうすぐクリスマスですよね・・・私・・・お兄さんに喜んで貰えるような・・・プレゼントを贈りたいんです・・・。』


クリスマスプレゼントとな? 嬉しい事を言ってくれるじゃないか、そしてこれが夕奈ちゃんと里奈、そして奈津美さんと彩花を巻き込んだ4つ巴の女の闘いの幕開けだったのだ・・・。

一応この話の中心は夕奈という事で・・・。

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