表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大切な人達  作者: 曹叡
190/210

第百八十八話

昨日もまた職場の方々と女の子のたくさんいるお店に・・・どうして酔った人間はああも大胆になれるのでしょうね。

『 ところで蒼太、その和哉ってどんな奴なんだ? この前見た限りじゃそこそこイケメンの普通そうな奴だったけどな。』


和哉君が指定した広場に向かう途中、友成が蒼太に聞く、俺も友成と同様な印象を受けた、人望は無さそうだがとてもこんな騒動を起こす奴にも見えなかった


『 ちょっと調子に乗る所もありますけど悪い人じゃなかったですよ、バスケットが上手く女子からも人気がありましたしね、姉さんともうまくいってると思ったんですけど・・・。』


蒼太が口ごもる、それも当然か、和哉君は彩花の親友と浮気したのだから、彩花のショックは計り知れなかっただろうな、好きな恋人と仲良しな親友が2人して自分を裏切ったのだから


『 後は前に話した通りですよ、姉さんは怒ってその友人、真奈さんっていうんですけど真奈さんと揉み合ってる内に誤って階段から突き落として・・・。』


そうだったな・・・それで学校に居られなくなった彩花は逃げる様に転校したんだ、改めて思い出すとその真奈って女と和哉君が腹立たしく思える、親友を、そして恋人だった彩花を裏切り最後はあっさりと見捨てた、なのに今更復縁したいとか彩花を馬鹿にするにもほどがある、挙げ句の果てには彩花を連れ去るとか言語道断だな、少しキツめのお灸を据えてやるか。



和哉君の指定した広場に着いた、しかし誰もいない、おかしいな、確かにこの広場なんだけど


『 誰もいないな、つーかあの和哉ってのはアオを呼び出して何をするつもりなんだろうな? 無理やり脅して彩花と別れさせる気か、そんなの無駄なのに。』


何気なしに友成が言うと俺の携帯が鳴る、彩花の携帯からだ、慌てて出てみると


『 青山君だな、どうして蒼太やこの前の男が一緒に来てるんだ! その2人には用はない、俺はあんたに用があるんだ。』


和哉君からだった、彩花の携帯で掛けてきてるって事は近くに彩花がいるのか?


『 なんで俺達が3人って分かるんだよ、どっかに隠れて様子を見てるんだな、いいから彩花を出せ! もし彩花に指一本でも触れてみろ!! 五体満足では帰さないからな! 』


『 なんであんたからそんな事言われなきゃならないんだ! 彩花の俺の彼女なんだから何しても自由だろ! 見た目通りの乱暴者が、やっぱりあんたなんかに彩花は近づかせない、彩花は俺が連れて帰るんだ。』


連れて帰るだと! そんな事させてたまるか!! 怒った俺はたまらず叫んだ


『 ふざけるなよっ!! 大体お前が最初に彩花を裏切ったんだろうが! そのくせ今更ヨリを戻したいとか馬鹿か!? いいから彩花を連れてここに来い!! もし来なかったらこの事を警察に話すからな! 』


『 フン・・・もし警察に話したら彩花がどうなるか覚悟しとけよ・・・その覚悟があるのなら警察に話せばいいさ、とにかくその2人を帰らせろ、お前が1人になったら俺達もそこに行ってやるよ。』


そう言って電話を切った、友成と蒼太は俺の様子を見て話し相手が和哉君だと気づいた様だ、蒼太が不安そうに俺に聞いてきた


『 青山先輩、今の電話、和哉さんから・・・。』


『 トモ、蒼太、本当にすまないが先に帰ってくれないか? 実は・・・。』


俺は今の会話の内容を2人に話した、話を聞いた友成はため息をついて


『 仕方ないな・・・彩花の安全が最優先だからな、帰ろう蒼太、ここはアオ1人に任せるんだ。』


『 でも・・・。』


蒼太は帰るのを渋る、当たり前か、姉が心配なのも無理はない、俺は迷う蒼太を安心させる様に


『 蒼太、大丈夫だから、彩花は必ず無事に連れて帰る、約束する、だから俺に任してくれ、なっ。』


蒼太の肩に手を置いて話す、そんな俺の目を見た蒼太は小さく微笑み


『 分かりました、姉さんの事は任せます、頼みますよ、青山先輩! 』


俺に彩花を託してくれた、友成も優しい笑顔で


『 アオ、先に帰って里奈ちゃん達とすき焼き食って待ってるからな、可哀相だから彩花の分だけは残しといてやるけど。』


冗談を言う、そうだ、里奈とも約束したんだ、彩花を連れて帰って9人ですき焼き食べようなと


『 俺の分もちゃんと残しとけよ! 久しぶりのすき焼きなんだからな。』


俺も笑って言うと友成と蒼太は帰っていった、それから待つ事約10分、和哉君が制服姿の彩花を背中におぶってやってきた


『 彩花・・・。』


彩花は眠っているのか意識がなさそうだった、当然か、意識ある彩花があっさりと和哉君に連れ去られたりはしない、大方薬かなんかで眠らせたんだろう、どこまでも卑劣な奴だな


『 よく来たね青山君、あんたと1対1の話がしたかったんだよ・・・。』


『 で何の話だよ、彩花を無理やり連れ去ってまで話したい事なのか、まあ話は聞いてやるけど・・・。』


眠ってる彩花を近くに降ろし和哉君が俺に近づいてくる、何を話すのか知らないが彩花をこんな奴に連れ帰らせたりはしない、彩花も俺の大切な人なんだからな・・・。

この彩花の話が終わったら次は夕奈メインの話にしようかなと・・・多分今年中にはこの小説終わりませんね、いつ終わるのやら・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ