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大切な人達  作者: 曹叡
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第百八十七話

作中ですき焼き出したら食べたくなりました、男一人ですき焼きというのも寂しいですが・・・。

『 ねえ、一体どうしたの蒼太? 彩花さんに何があったのよ。』


『 蒼太君・・・。』


蒼太の様子からただならぬ事態を察した紗恵ちゃんや夕奈ちゃんが不安げな表情を見せた、皆からの視線を受けた蒼太は観念したかの様に俺達に話す


『 姉さんが・・・俺達が以前に住んでた町で付き合ってた元カレに連れ去られたんです・・・。』


元カレって、この前学校までやってきたあの和哉君の事か・・・彩花を連れ去って何をする気だ? そんな事したらますます彩花から嫌われるだけなのに、どうしてそんな当たり前の事に気づかないのだろうか?


『 それでその元カレなんですけど・・・あの金髪の男、つまり青山先輩を連れて○○ビルの裏にある広場まで来いって言ったんです、青山先輩、和哉さんを知ってるんですか? 』


『 ああ、実は・・・。』


俺は蒼太に和哉君が学校まで来て彩花に復縁を迫った事、それを彩花が完全拒否した事を話した、すると話を聞いたいずみちゃんが


『 何なんですかその男! 復縁を断られたからって彩花さんを連れ去ったんですか!? そんなのただの犯罪者じゃないですか!! 』


憤慨する、里奈も同様に


『 そうだよ!! そんな女の敵は捕まえて警察につき出すべきだよ! ねえお兄ちゃん、早く行かないと彩花さんが危ないよ、里奈も一緒に行くからね! 』


怒りを表すと同時に一緒に行くとか言い出す、そんな里奈を友成が制した


『 駄目だよ里奈ちゃん、女の子をそんな危険な奴の近くに行かせるのは俺のポリシーが許さないんでね、アオとは俺が一緒に行くよ、俺とアオが組めば勝てる人間とかまずいないからな、なあアオ。』


『 その通りだトモ、里奈、夕奈ちゃん達とすき焼き準備して待っててくれ、必ず彩花を連れて帰ってくるから、そしたら皆ですき焼き食べような。』


そう言って里奈の頭の上に手を置き安心させる様になでなでしてやる、小さな頃から里奈は俺になでなでされると心底安心したかの様に微笑むのだ


『 分かったよお兄ちゃん、絶対彩花さんと一緒に帰ってきてね、それとケガしちゃダメだよ。』


『 貴志君、真司君もですけど無茶な事だけはしないで下さいね、彩花さんと貴方達が怪我一つなく無事に戻ってきてくれるだけでいいのですから。』


里奈や奈津美さんからの励ましを受け行こうとする俺と友成、すると蒼太が


『 待って下さいよ、俺も行きます、姉さんが捕まってるってのにのんびりしてられませんから。』


俺達と一緒に行くと言いだす、女の子だったら反対するが蒼太なら問題はない、弟として姉を助けようとするのは当然だしな


『 よし蒼太! お前も一緒に行こう、俺達3人が揃えばたとえ相手が100人いたとしても余裕だぜ! 』


友成が考えられない事を言う、相手が100人もいる訳ないだろうに、でも今回は以前の工藤の時みたいな大事にはならないと思う、あの和哉君じゃ100人どころか1人の人間も動かせないだろうからだ


『 早く行こう! こうしてる間にも彩花が危ないかもしれないからな。』


『 そうですね、和哉さんもいつ姉さんに何するか分からない様子でしたから、急ぎましょう! 』


こうして俺と友成、蒼太は家を出て和哉君の指示した場所に向かう、何故和哉君が俺を呼んだのか分からないが多分に俺が彩花の恋人だと思ったんだろう、半分当たってるんだけどな、とりあえずこんな馬鹿な真似はもう二度とさせない様にしないとな・・・。

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