第百八十三話
この小説、もうすぐ一周年なんですよね、よく続けたな自分・・・。
『 ここですわ皆さん。』
奈津美さんの言ってた公園に着いた俺達、丘から見える紅葉は色彩鮮やかで風情がある、ちなみに日曜日なのに俺達以外は誰もいない
『 うっわ〜、ホントに景色がキレイですねー、うーん、空気がおいしー♪ 』
『 そうね・・・こんな素敵な景色・・・初めて見ました・・・。』
『 すごいです奈津美先輩〜、こんな穴場があったなんて知らなかったな〜。』
このピクニックの言い出しっぺの里奈もご満悦のご様子、夕奈ちゃんや紗恵ちゃんもうっとりと紅葉を見てる、蒼太も微笑を浮かべ
『 そうですね、普段じゃなかなか見られない景色ですからね、この美しい風景を見れただけでも来たかいがありますよ。』
美しい景色が絵になる爽やかイケメンぶりだ、紅葉に不釣り合いな金髪頭の俺や夢は立派なのだが言動が奇抜な友成ではこうはいかない、一通り紅葉を眺め新鮮な空気を味わうと
『 それでは皆さん、少し早いですけどお昼に致しましょう、貴志君、お弁当お願いしますわ。』
奈津美さんから昼飯にしようと促され俺達は持っていた弁当をシートの上に広げていく、奈津美さんだけでなく里奈達女性陣が作った弁当はメニュー豊富で9人腹一杯になる量がある
『 はぁ〜、こりゃ凄いご馳走だなあ、6人の美少女が作った弁当を食べられる俺達は三国一の幸せ者だ、なあアオ、蒼太。』
友成は豪華な弁当を前に顔を緩ませてる、そりゃ俺だって皆とピクニックに行けて嬉しい、すると俺の横にひょっこり現れた里奈が
『 お兄ちゃんお兄ちゃん、早く食べようよー、お兄ちゃんの大好きな玉子焼きいっぱい作ったんだから♪ 友さんも蒼太君もじゃんじゃん食べて下さいね。』
俺の腕にまとわりつき甘い声を出す、分かったからその小さな胸を腕に押し当てるな、女性陣の中では紗恵ちゃんと並んで貧乳の里奈ではあまり意味がないのだ、まあ貧乳はステータスだと誰かが言ったような言わないような・・・
『 そうよ真兄、私やママも真兄の好きな唐揚げたくさん作ったんだからね、残しちゃダメよ、青山さんも蒼太君も遠慮しないでどんどん食べて下さい。』
へえ、美鈴さんも弁当を作ったのか、美少女6人だけでなく美熟女1人もいたんだな、しかし弁当まで作ったんなら美鈴さんも来ればよかったのに、まあ高校生だらけの中じゃ美鈴さんもやりにくいのかもな
『 さあ皆さん〜、たっぷり食べていっぱいおしゃべりしましょー。』
紗恵ちゃんの合図で皆食べ始めた、おかずはどれも旨い、里奈の玉子焼きも夕奈ちゃんのコロッケも彩花の煮物も奈津美さんのポテトサラダも、いずみちゃんと美鈴さんが作った唐揚げも紗恵ちゃんが作ったタコさんウインナーも、そして女性陣全員が作ったさまざまなおにぎりもいくら食べても飽きない味だった
『 どう貴志? 今日の煮物はちょっと味付け濃くしてみたんだけど・・・。』
『 お兄さん・・・私のクリームコロッケ・・・美味しいですか・・・。』
彩花と夕奈ちゃんが口々に感想を聞いてくる、ここは素直に褒めるとするか
『 どっちも美味しいよ、煮物は丁度いい味付けだしコロッケも中のクリームがまろやかでふんわり甘く絶妙だよ、2人ともまた料理上手くなったよな。』
『 ホントにっ! ありがとー貴志。』
『 お兄さんっ・・・嬉しいです・・・。』
彩花も夕奈ちゃんも満面の笑みだ、その笑顔は反則だろ・・・しかしこの状況をあの2人が黙って見てる筈はない、案の定
『 貴志君、私の弁当も食べてみてくださいな、彩花さんや夕奈さんの作られた弁当に比べたら味は大した事ないかもしれませんが貴志君にこめた愛情は決して負けてませんわ。』
『 里奈だってお兄ちゃんへの愛情100%で作ったんだからっ! 絶対に奈津美さんや彩花さんや夕奈ちゃんに負けてないもん!! 』
対抗心むき出しだ、そんな俺達を友成やいずみちゃん、蒼太と紗恵ちゃんはいつもの事だと笑ってやがる、俺の周りに群がる奈津美さんと彩花と夕奈ちゃんと里奈・・・これから先どうなるか分からないが高校生活は彼女達と過ごしたい、母親に捨てられ元カノを寝取られた俺を好きだと言ってくれる4人の女の子達、もしかしたら俺は4人全員に惹かれてるのかもしれない、その内の1人が実妹なのはとりあえず置いといて・・・でも今は、この仲間達と過ごす大切な時間を楽しもう・・・。