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大切な人達  作者: 曹叡
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第百七十五話

蒼太のお話の途中ですが寄り道して貴志と里奈のお話です。

『 そうか、蒼太や紗恵ちゃん、夕奈ちゃんとカラオケ行ってたのか。』


『 そうだよ、みんなでいっぱい歌って楽しかったんだから、今度はお兄ちゃんや友さんや奈津美さん達も一緒に行こうね。』


兄妹水入らずの食卓、里奈の作ってくれた和食中心の夕食が美味しく口に入る


『 だけど女の子3人に対して蒼太1人だけかよ、結構羨ましい・・・じゃなくて恥ずかしいよな。』


『 ムッ! 恥ずかしいってどういう意味なの! お兄ちゃんは里奈と一緒にカラオケに行くのが恥ずかしいって言うのっ!! 』


『 違うって、女の子ばかりの中に男が1人だけっていうのは結構恥ずかしいもんなんだぞ、まあ羨ましくもあるんだけどな。』


俺も似たような状況なんだけどな、ほとんど毎日里奈や夕奈ちゃん、奈津美さんや彩花と一緒に学校に通ってる、始めこそ気恥ずかしさもあったが今じゃ当たり前の日課になっている、この日課は俺達が卒業するまで変わらないんだろうな


『 でもね、里奈の思い過ごしかもだけど蒼太くんや紗恵ちゃんの様子が何かおかしかったの・・・。』


『 なんだよ、どんな風におかしかったんだ。』


『 うーん・・・なんかうまく言えないんだけどさあ、2人とも何かぎこちなくてね・・・特に紗恵ちゃんなんかいっつも元気なのに今日はあんまり喋らなくて変だったんだから。』


あのいつもハイテンションな紗恵ちゃんが? そりゃ女の子にしか存在しないあの日だったんじゃないのか・・・男には絶対分からない辛さらしいが


『 もし蒼太くんや紗恵ちゃんに何かあったのなら絶対助けになってあげようねお兄ちゃん、2人とも大切な友達なんだから。』


『 当然だ、それが仲間ってもんだからな、まあ蒼太はしっかりしてるから俺達の出る幕はないかもな。』


何かあったらか・・・蒼太と紗恵ちゃんに何があるのか分からないがもし俺達に出来る事があるならしてやりたい、敦士同様に蒼太は俺の弟分だからな。




1日の疲れを洗い流しにお風呂に入る、いい湯だねえ、しかし風呂の準備や掃除までした里奈が一番風呂に入らず俺に先に入らせるとは・・・どこまで俺に尽くしてくれるんだ里奈は、もしかしたら本当にこのまま一生里奈と2人きりで・・・おや、ドアの向こうの脱衣場に誰か入ってきた、誰だろ・・・って、里奈しかいねえじゃねーかっ!!


『 ちょっ!? 里奈っ!! まだ俺が入ってるだろ!! もう少しであがるから待っとけってば! 』


俺の声に何も応えず風呂場のドアが開く、とうとう里奈が風呂場に入ってきた


『 おい里奈っ・・・って、なんだそのカッコは!?』


『 へっへ〜んだ、どしたのお兄ちゃん、何を期待してたのかなっ♪ 』


風呂場に入ってきた里奈はスクール水着を着ていた、裸でないのは幸いというか残念というか・・・


『 ねえお兄ちゃん、里奈が背中流してあげる♪ 』


『 いーよ別に、俺はもうあがるからごゆっくり。』


『 だーめーっ! 絶対背中を流してあげるんだから!! このままあがったらお兄ちゃんと里奈は毎日一緒にお風呂に入ったり寝たりしてるって学校中に言いふらしてやるからね! 』


こいつは俺を社会的に抹殺する気かよ・・・しかしこのまま背中を流してもらうのもな、以前に里奈と夕奈ちゃんと3人で風呂に入った事があるが今回は里奈と二人きりだ、社会的に抹殺されるか妹に背中を流してもらうか迷ってる俺に


『 ブッブーーっ、時間切れなのだー、今から里奈がお兄ちゃんの背中を流してあげるからね♪ その後はお兄ちゃんが里奈のカラダをキレイにするんだよ。』


里奈が勝手に結論を出した、社会的に抹殺されるのはやはり嫌なのでもう好きにやらせてやろう・・・俺さえ理性を保てば最後の一線を越える事はないからな


『 ふふふっ、お兄ちゃんの背中おっきいね、もう大人の男だよ、でも里奈だってちゃんと大人の女に近づいてるんだからね。』


里奈は健気(?)に俺の背中を洗ってる、この度を過ぎまくりなブラコンさえなければ文句なしの妹なのに


『 はいっ、洗い終わったよお兄ちゃん♪ 今度はお兄ちゃんが里奈を洗ってね、お兄ちゃんなら背中だけじゃなく前も・・・。』


『 背中だけなっ!! お前だって背中しか洗ってないんだから俺も背中だけでいいだろ、ほらっ、背中向けろって、洗えないだろ。』


これでいいだろ、これなら仲の良い兄妹が仲良くお風呂で背中の洗いっこで済む・・・なわきゃねーだろっ!! どこにこんな兄妹がいるんだよっ!


『 あんっ♪ お兄ちゃんに洗ってもらうのって気持ちいいなあ、ねえ、明日も一緒に・・・。』


『 駄目に決まっとろーが! もし明日もこんな事したら俺の弁当作るの禁止だからな、1ヶ月に一回なら許してやっからそれで我慢しろ、返事は。』


『 はあい・・・でも1ヶ月に一回は絶対一緒にお風呂に入るからね! 』


こうして俺と里奈はまた禁断の道に向け一歩前進した、引き返せなくなる前に奈津美さんか彩花か夕奈ちゃんに本気にならなければならないかな・・・。

この小説は18禁ではありません、念のため、次回から蒼太のお話に戻ります。

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