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大切な人達  作者: 曹叡
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第百七十二話

今回も蒼太達のお話です、少しいやらしい内容ですけど。

『 オハヨー蒼太、今日も快晴でハッピーだね♪ 』


朝からハッピーらしい紗恵と待ち合わせして学校に向かう、姉さんは青山先輩と毎日登校するのが日課になってるので一緒に行く事はない、まあこの年で姉と登校するのも恥ずかしいが


『 おはよう紗恵、相変わらず朝から元気だな。』


『 当たり前じゃん! 朝から元気だから1日がハッピーになるんだよ、人間朝が大事なんだからー。』


そういうものなのか・・・俺にはよく分からないが紗恵は自分の言ってる事は間違ってないと自信に満ちている、紗恵の性格は一言でいうならプラス思考、どんな事でも前向きにとらえる娘だ、こんな所はなんとなく青山先輩や友成先輩に似てるかもしれない


『 あっ、おはよう蒼太君、紗恵ちゃん。』


後ろから矢島先輩の声が聞こえる、振り向くと矢島先輩と友成先輩がすぐ後ろにいた、友成先輩とも挨拶を交わし俺達は4人で登校する事になった


『 彩花は今日もアオの所まで行ったのか? 毎日感心だねぇ・・・。』


友成先輩も半ば呆れ気味な笑顔を見せる、青山先輩の所に毎朝行ってるのは姉さんだけじゃない、高野先輩や夕奈さんも行ってるのだ、何でも姉さん曰わく


『 このままじゃ里奈に大きく引き離されるわ! 奈津美や夕奈も一緒みたいだし私だけのけ者なんて許さないんだからっ!! 』


らしい、里奈さんに大きく引き離されるって・・・彼女は青山先輩の妹だ、しかし兄の青山先輩に妹ではなく1人の女として想いを寄せている、その上姉さんや高野先輩、夕奈さんまで青山先輩LOVEというハーレム、18禁ゲームの設定じゃあるまいしと思うが青山先輩がそれだけの魅力がある男性という事なんだろう


『 いずみ先輩、昨日のアレ見ました? 私もう感動しまくりで涙が止まりませんでしたよ〜。』


『 見た見た〜、お父さん感動よねー、残り少ない命でも我が子の為に生きようとするなんて。』


紗恵と矢島先輩が話してるのは昨日テレビで放映された二時間ドラマの様だ、内容は男手一つで息子を育ててた父親がガンで余命一年を宣告されながらもその残された一年を息子の未来の為に捧げるという感動ものだ、紗恵はこの手のドラマに弱い、というか感動できる話全般に弱い、幼いというか純粋というか・・・


『 なあ蒼太、一つ聞きたい事があるんだけどさ。』


紗恵と矢島先輩が2人で盛り上がってる中、友成先輩が女子2人に気づかれないように俺に話しかける


『 お前と紗恵ちゃんってさあ・・・もう男と女になったのか? 』


『 なっ!!!・・・何言ってんですかっ!! まだに決まってるじゃないですか!! 俺達まだ高校生なんですよ! そんな事・・・。』


いきなりなんて事聞くんだこの人は! しかし友成先輩を話を止める事なく


『 なんだ、まだなのか、てっきりもう済ましてると思ったけどな、性格通りに奥手なんだな。』


『 そういう友成先輩はどうなんですか? 』


俺達がこんな話をしてるなどつゆ知らず、女子2人はまだ話に夢中になってる、俺からの問いに友成先輩は余裕の表情で


『 俺か、俺を誰だと思ってるんだ、三度の飯よりさらい刑事が・・・いやいや、いずみが好きな友成様だぞ、とっくに済ましてるに決まってるだろ、付き合ってる高校生男女なら至極当然、あっ、避妊はしっかりしてるからな、できちゃった婚は嫌だからな。』


なんてこった・・・友成先輩と矢島先輩はもう・・・いや、確かに付き合ってる男女なら当然なのかもしれないけど


『 何してるのぉー、蒼太、友成先輩、早く行きましょうよー。』


紗恵の声で我に返る、俺が紗恵の方に行こうとすると友成先輩が


『 まあ慌ててする事じゃないからな、お前らのペースでいいんだよ、あっ、避妊具は常に用意しとけよ、いつどうなるか分からんからな、ほら、行こうぜ。』


アドバイス(?)をくれた、そりゃ俺だって男、紗恵ともいつかはそんな行為をするだろうけど・・・


『 どしたの蒼太くん? ぼーっとしちゃって、せっかくのイケメンが形無しよ、でもたまにはそんな蒼太くんもいいかもね♪ 』


矢島先輩に見つめられ無性に照れてしまう、この人は友成先輩ともうあんな事やこんな事を・・・待て待て、何を考えてるんだ俺はっ!! こんなのは俺のキャラじゃない、少し頭を冷やさなきゃ・・・


『 どうしたの蒼太、顔が赤いよ? 熱があるんじゃない? 大丈夫、無理したらダメだよ。』


紗恵は何やら勘違いしてるみたいだが本当の事など言えない、なんとかごまかし俺達は学校に向かう、友成先輩達と別れ教室に入るとクラスメートの一人が俺におかしな事を聞いてきた


『 なあ四森、お前昨日の夜、鈴木とおばあちゃんを助けなかったか? 』


昨日のおばあさん? なんでクラスメートがそんな事を聞くんだ? そこには意外な事実があったのだ。

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