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大切な人達  作者: 曹叡
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第百七十話

前回の続きです、自分は女性へのプレゼントにはあまりお金をかけませんでした、だからモテないのか・・・。

商店街を歩く俺といずみ、そしてたまたま遭遇して一緒に行く事になった里奈ちゃんと夕奈ちゃん、俺達を見る周囲の羨望の視線が心地よい、美少女3人を引き連れて歩いてるのだから当然なんだけどな


『 いずみさんのお母さんにプレゼントですか? 優しいんですね友さんって、それでどんなプレゼントにするんですか? 』


『 まだ決めてないんだなこれが・・・いずみは何でもいいって言ってるけどどうせなら喜んでもらえる様なのにしたいんだよな、美鈴さんには世話になってるから尚更ね。』


『 だーかーらー、真兄からのプレゼントならママは何でもいいんだってば! そこまで深く考えなくてもいいんだからっ! 』


さっきからこんな堂々巡りでまだ決められずにいる、ただ商店街をブラブラしてても時間の無駄遣いだ、すると物静かな夕奈ちゃんが


『 だったら・・・アクセサリーなんてどうですか・・・女性なら・・・大抵は喜びますよ・・・。』


的を得た意見を出す、確かに女性へのプレゼントとしては一般的だな、そして里奈ちゃんも続いて話す


『 あとお花なんかもいいんじゃないですか? 綺麗な花をもらったら私なら嬉しいですよー。』


フム、一理ある、花も女性へのプレゼントとしては定番だ、いずみにも聞いてみるか、2人でお金を出す事になってるから、金なら俺1人でいいと言ったのだがいずみが引く訳もなく


『 私からもプレゼントするんだから私もお金を出すのは当たり前じゃない! この為にお小遣い貯めてたんだから、私もママに日頃の感謝を伝えたいの、私達2人からのプレゼントでしょ、真兄! 』


こう言われては俺としては何も言えない、旦那さんを早くに亡くした美鈴さんが女手一つで懸命に育てた愛娘いずみ、俺でさえ美鈴さんには感謝してるんだからそんな美鈴さんの苦労を間近で見てた娘のいずみならそう思って当然なんだろう


『 じゃあアクセサリーショップにでも行くか、それから花屋だな・・・。』


『 アクセサリーと花ね、それじゃ行きましょ真兄、里奈ちゃんも夕奈ちゃんもナイスアドバイス♪ 』


そんな訳でまずはアクセサリー屋、夕奈ちゃんの意見を参考にしてシルバーのこじゃれたイヤリングを購入、そして花屋では里奈ちゃんが勧めたプリザーブドフラワーとかいう枯れない花を購入した、この2点でしめて13700円なり、まあ金額の問題ではなく気持ちの問題だけどな。



約束通りにプレゼント購入後はファミレスに、いずみはチョコレートパフェ、里奈ちゃんはイチゴパフェを、そして夕奈ちゃんはカルボナーラをそれぞれ食べてる、俺はサイコロステーキ洋食セットを軽く完食、ここらで時間も5時前だったので帰る事にした


『 友さん、ご馳走様でしたっ、私も友さんに何かお礼をしたいな・・・。』


なら里奈ちゃんの処女を・・・と言おうものならいずみと青山によって俺の人生は確実にジ・エンドになる、まだ死にたくはない


『 そんなのいーよ、里奈ちゃんや夕奈ちゃんのお陰でいいプレゼントが買えたんだから、ありがとう。』


それから電車に乗って帰路につく、電車内ではいずみ達がガールズトークに夢中になってた


『 それでですね、夕奈ちゃんったら・・・。』


『 なになに、夕奈ちゃんがどうしたの? 』


『 里奈・・・余計な事は・・・言わなくていいから・・・。』


どんな内容だろうか? 何やら夕奈ちゃん絡みの様だけど、つい聞き耳を立てるといずみから


『 なーに盗み聞きしてんの真兄! 女の子同士の話を聞くものじゃないよ。』


怒られた、そして彼女達の話は列車のゲームの話になったので俺はついつい


『 列車はただ人を乗せて運ぶだけのものじゃない、列車が走る姿を見て勇気づけられる人がいたり列車が人の生きがいになったりしたりもするんだ。』


あまりゲームと関係のない話をしてしまった、目をキョトンとさせる里奈ちゃん、いずみも呆れながら


『 また香取刑事の受け売り? ホント、真兄は好きなんだから・・・。』


夕奈ちゃんもしおらしい笑顔で俺に同意してくれた


『 そうですね・・・人によっては・・・列車が何よりも大切なものになったりもしますから・・・。』


ええ娘や、それでは夕奈ちゃんの初めてを俺がいただく・・・以下略。



里奈ちゃん達と別れいずみの家に帰ると今までの感謝の言葉と共にプレゼントを美鈴さんに渡す、美鈴さんは俺の予想以上に喜んでくれた、そして


『 ありがとう真司くん、いずみ、私もあなた達2人には感謝してるわ、このプレゼント、ずっと大切にするからね、それじゃ真司くん、今から私と一緒にお風呂に入ってその後は・・・オ・ト・ナ・の時間を2人っきりで・・・。』


『 ママ・・・四十になっても相変わらずね、そのふしだらな性根に娘の私から正義の鉄槌もプレゼントしてあげるわ!! 』


もはやお約束のいずみの鉄槌が美鈴さんと何故か俺にも下された、これもお約束なのだろうか? しかしそんな美鈴さんに気になるお相手ができようとはこの時の俺は想像にもしてなかったのだった・・・。

次回は蒼太のお話です。

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