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大切な人達  作者: 曹叡
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第百六十六話

ようやく更新できました、先日まで小説を書ける環境ではなかったので・・・今話も里奈視点です。

直樹さんという人の話は正直、嫌な内容だった、私達の母さん・静香が亡き父と結婚したのは騙されたからだったらしい、しかも母さんは父との間に子供まで出来てたっていうからできちゃった結婚、そしてその子供ってお兄ちゃんなんだよね・・・


『 君達の父、哲也は僕が留学したアメリカで他の女性と結婚したという嘘を静香に話したんだ、僕と静香を引き離して自分が静香と結ばれる為にね。』


『 そうよ、それだけじゃなく哲也は直樹のある事ない事を私に吹き込んで私を騙してたのよ! しかも妊娠までさせて・・・。』


もしそれが本当なら確かに父のした事は酷いと思う、でもどうしても嫌だったなら結婚なんてしないはずよね? いくら騙されたとはいっても結婚に同意した時点で母さんに父の事をとやかく言う権利はないと思うけどな・・・


『 3年の予定だったはずのアメリカ留学が思ったより長びいてね、僕も早くに静香に連絡すればよかったんだけどかなり忙しくて・・・ようやく連絡がとれた時にはもう静香は哲也と結婚の約束をしてたんだ。』


『 あの時の私は直樹の事が信じられなかった・・・近くにいなくて・・・そんな時に哲也に優しくされて・・・しまいには妊娠して結婚して、でもいつかは直樹の事も忘れられると思ったわ、でも・・・あの日・・・。』


あんまりよく分からないけど要するに直樹さんと遠距離恋愛してたけどそのスキに近づいてきた父の事を好きになっちゃったのかな? 確かに遠くの恋人よりも近くにいてくれる優しい男性に惹かれるのも仕方ないかもしれないよね、私はお兄ちゃん一択だからそんな事はありえないけどね


『 日本に帰国した直樹さんと再会したんだね、そして親父の嘘を知ったのか・・・それで直樹さんと2人だけで・・・幼い俺達を置いて家を出た訳だ。』


直樹さんと母さんの話を聞いてたお兄ちゃんが口を開く、でもどんな事情があったにしても母さんが私達を捨てた事実は間違いないんだもの、しかもこの家から私達を追い出すとか寝言は寝て言えって感じだよ!!


『 そうよ、確かに私はアンタと里奈を置いて家を出たわ、哲也が私を騙したと知って・・・その哲也の子のアンタ達に愛情が持てなくなったの、アンタ達に罪はないのにね・・・。』


母さんは目を伏せて下を向く、わずかに私達を捨てた事に罪の意識はあるみたいだった、そして直樹さんも


『 僕はどうしても静香とやり直したかった、出来たら哲也に会って一言言ってやりたかったけど静香に止められたんだ、本当は貴志くん、君や里奈さんも連れて行きたかったんだけど・・・当時の僕に幼い子供を2人も養う力は無かった・・・僕と静香だけで生きるのに精一杯だったんだ。』


そう言ってお兄ちゃんに頭を下げる、 もし・・・この2人がお兄ちゃんや私を連れていったとしたら・・・どんな人生になってたのかな? 父から暴力を受ける事はなかったんだろうけどそれで友さんや奈津美さん、夕奈ちゃんや蒼太くん達に出会う事もなかったとしたら私は父のトコに残って良かったと思ってる、友さん達に出会えたからお兄ちゃんは・・・そして私も、友達の大切さを知る事ができたから・・・。

次話は早めに更新します、後2話で静香の話は完結します。

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