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大切な人達  作者: 曹叡
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第百六十三話

短いですが少し真面目な話です、友成らしからぬというか・・・。

奈津美さんと帰る放課後、いつもながら緊張する、奈津美さんから漂う気品、ロングヘアーから見える色っぽいうなじ、制服を着てても分かるスタイルの良さ、同世代のアイドルを相手にしても奈津美さんは決して引けを取らないはずだ


『 今日の真司くんの話、すごく考えるところがありましたよね、さすが刑事を目指してるだけありますわ、子供好きの真司くんなら尚更ですわね。』


今日の昼休みもまた、友成や奈津美さん、彩花と雑談してたのだが友成がよく親父さんと議論してるという話題になり最近はどんな議論をしてるんだと聞いたら


《 我が子を車の中に放置してパチンコ等をするような親をどうしたら無くせるか? 》


といういつものくだらなさ100%の議論とは違いえらく真面目な内容だった


『 パチンコをするなとは言わないけど店の方ももっと駐車場の車を見回るとかしたらいいと思うんだ、こんな事で犠牲になる幼児を1人も出さない為にな。』


友成が神妙な面もちで話すと隣で聞いてた彩花も


『 凄いね真司、高校生でそんな議論する親子なかなかいないわよ、でもホントそうだよねー、店の対応もそうだけど第一に親だったら子供置き去りにしてパチンコするなって話よね。』


友成に同調してる、確かにそんなニュースはたまに耳にする、信じられないが現実での出来事、子供好きの友成には辛い事実だけどな


『 子供を大事に想う気持ちがある親ならそんな事はしないと思います、子供よりもギャンブルの方が大事っていう親がそんな悲劇を起こすんですよね、悲しいですわ・・・。』


奈津美さんも沈痛だ、でもそんな悲劇を少しでも無くそうと考えてる友成は立派だと思う、普段の言動にはバカな所があるけど。




そんな昼休みを思い出す帰り道、自然と奈津美さんとの会話も弾む


『 フフフっ、貴志くんと2人きりで帰れるなんて嬉しいですわ♪ 』


『 ああ、俺も奈津美さんと帰れて嬉しいよ。』


『 ねえ貴志くん、周りから見たら私達は恋人同士にしか見えませんわよね、私・・・貴志くんが前田さんと付き合ってた頃から、いや、貴志くんと初めて出会ったあの時からずっと貴志くんだけでしたわ、この気持ちに嘘はありません。』


あの時から奈津美さんは俺を想ってたんだよな・・・俺と理子が付き合ってるのを奈津美さんはどんな気持ちで見てたんだろ? よく考えたら俺って奈津美さんに酷い事したよな、それでも奈津美さんは俺を・・・奈津美さんと理子は友人同士だったけど理子が俺を裏切り工藤と付き合って以来2人は疎遠になった、そして奈津美さんと俺の距離も一気に縮まった


『 奈津美さん・・・奈津美さんの気持ちは嬉しいよ、そんな前から俺を好きでいてくれてる奈津美さんの想いにできたら俺も応えたい、でも・・・。』


『 分かってますわ、彩花さんや夕奈さん、そして里奈さんもいますものね、彼女達の想いも私同様真剣ですもの、そんな簡単に決めれませんわ、でも私は待ちます、貴志くんが誰かをちゃんと選んでくれるその日を、願わくば私を選んでほしいですけどね。』


その後奈津美さんと別れ家に帰り着く、里奈は夕奈ちゃんと遊んで帰るとメールがあった、家には母さんと敦士、そしてもう1人いた、その人は俺を見ると


『 初めまして、君が貴志くんかい、なるほど、哲也によく似てる・・・さすが親子といった所か。』


気さくに挨拶してくる、この人、敦士の父親か? 何しに来たんだろ・・・。

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