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大切な人達  作者: 曹叡
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第百五十二話

長らく更新を停止していて申し訳ありません。


とある資格を取得する為に勉強していてやっと今日終わりました。


これからはまた以前みたいな更新ペースにしたいと思ってますのでよろしくお願いします。

風間先輩の告白を断ってから数日が過ぎた、特に変化のない日々の中、その事も忘れかけてたけどその変化は突然起こった


『 ・・・なによこれ。』


『 ちょっと静香! 誰がこんな事したのよっ!! 』


靴箱を開けたら私の靴がズタズタに切り裂かれていたのだ、これじゃあ履いて帰れない、誰がこんなくだらない陰険な事を・・・


『 静香、先生に言いにいこう! こんな事する奴、絶対許せないよ! 』


鈴は本気で怒ってる、そんな鈴が友達でいるから私は平気だ、正直犯人が誰だろうがどうでもいい、大方風間先輩に告白された私に嫉妬した頭の悪い女の仕業なんだろうな


『 あれっ、橘、矢沢、どうしたんだよ、靴がどーかしたのか? 』


私達が騒いでる靴箱の所に青山くんと市原くんが来た、鈴が彼らに私の靴の事を教えると2人も


『 酷い事しやがって!! なあ橘、絶対犯人見つけて謝らせてやろうぜっ! 』


『 こういう事はそのままにしとくともっと酷い事をされるかもしれない、早く犯人を見つけなきゃ。』


私に協力してくれる事になった、私としてはあまり事を大げさにしたくないけれど鈴も市原くんも青山くんも私の為に一生懸命になってくれてる、その気持ちを無駄には出来ない


『 みんな・・・ありがとう、私、こんな事に負けたりしないから! 』


心強かった、これからどんな事が起きたとしてもこの人達となら乗り越えられる、そう確信した私は体育館シューズを履いて帰り叔母さんには上手くごまかした、寝る前にも鈴と電話で話をして穏やかな気持ちで寝る事が出来た。


朝は鈴と一緒に登校、いつも通りなんだけど学校近くで風間先輩とばったり会った、風間先輩は馴れ馴れしく私に挨拶してくる


『 おはよう、橘さん、橘さんもこの時間に登校してるんだ、僕もなんだよ。』


『 はあ・・・そうなんですか、それが何か? 』


『 いや・・・せっかくだから明日から一緒に登校出来たらなあってさ。』


何をいきなり言ってるのかな、そんな事する理由もないし、だいたいこの人の告白はきっぱり断ったんだからいい加減諦めてほしい


『 結構です、私は鈴と一緒の方がいいですから、鈴、行こうよ。』


鈴の手を握り締め私は学校に向かった、別に風間先輩の事は嫌いじゃないけど付き合うにはめんどくさそうな人だと思えた、もう少し話とかしてお互いの事が分かり合えたら気持ちも変わるかもしれないがそこまでして風間先輩と付き合おうとは思わない。


教室に入ると市原くんと青山くんが1人の女生徒と言い争いをしていた、青山くんが私達に気づくと


『 おう、橘、丁度いいとこに来たな、こいつだよ、昨日お前の靴を切り裂いたのは! 』


いきなりまくし立てる、彼が指差したのはクラスメートの森川留美子(もりかわるみこ)さん、でもどうして彼女がそんな事を? そして青山くん達はどうして彼女が犯人だと分かったんだろうか? 私はまず彼女に話を聞いてみる事にした


『 ねえ森川さん、どうしてあんな事したの? 納得できる理由を教えてよ。』


多分に風間先輩がらみの嫉妬だと思ったが彼女からの返答は意外だった


『 ・・・私だってしたくてした訳じゃないわ、風間先輩から頼まれたのよ。』


『 はあ、何だよそれ! なんであの人がお前にそんな事頼むんだ!? 』


真っ先に反応したのは青山くんだった、私も鈴も意味が分からなく呆然としてたが市原くんは冷静に


『 森川さん、詳しく話してくれないかな? 君だって本当はあんな事したくなかったと思うんだ、僕のカンだけどもしかしたら君は風間先輩に・・・。』


森川さんに話すと彼女は動揺したかに見えた、私の靴を切り裂いたのは彼女だけどそれは彼女の本意じゃない、だとしたら私は本当の理由を知りたかった。


    ――――


放課後、私と鈴、市原くんと青山くんは校門で風間先輩を待っていた、森川さんから聞いた話の通りなら彼を許せなかったから


『 だけど風間先輩ってヒドい奴だったんだねー、一気に幻滅したわ、静香も告白断って大正解よ! 』


鈴がそう言うのも無理はない、森川さんが私の靴を切り裂いたのは風間先輩に命令されたから、彼女はもちろん断ったのだが森川さんのお父さんが勤めてる会社は風間先輩の父親が経営してる会社の子会社、もし断るなら父親に言って森川さんのお父さんをクビにすると言われたからやむなくあんな行為をしたらしい、風間先輩がそんな事を頼んだ理由までは森川さんも知らないとの事


『 やっぱりこんな事になったか・・・噂通りだな、橘さんも災難だね。』


私の隣に居た市原くんは小声で私に話しかけてくる、そういえば・・・


『 ねえ市原くん、この前言ってたけどなんで私が風間先輩の告白を断ったって聞いてよかったなんて言ったの? 私、気になってたんだけど。』


『 その事かい、風間先輩には変な噂があってね・・・あまり女の子に言いたくない内容なんだけど。』


そう言われると余計に気になる、私は市原くんを問い詰めて話を聞き出そうと思った・・・。

静香の過去話が思ったよりも長くなりそうです、あと2、3話ぐらい・・・。

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