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大切な人達  作者: 曹叡
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第百四十一話

話がほとんど進んでません、この作品ではいつもの事ですので何卒ご容赦を・・・。

家の前で10数年ぶりの再会を果たした俺と里奈の母親である静香(しずか)

しかし再会しても嬉しいといった感動的な感情はない、むしろ"今更ノコノコ何しに現れた?"という感情のが強かった、恐らく里奈も同じ気持ちに違いない


『 貴志・・・アンタ、何なのよその頭は・・・いくら母親がいなくなったからって不良になってしまうなんて・・・。』


母さんは何やら勘違いしてるみたいだが別にどうでもいい、家の前で話をするのもなんだったので不本意ながらもウチに上がってもらったのだがその際に里奈は


『 何の用事で来たか知りませんけど用事が終わったら早く帰って下さいね、私達は今更あなたと話す事なんてないんですけどここまで来た以上仕方ないから話だけは聞きます。』


母親全面否定なセリフをにこやかな笑顔で言うからなんか怖い、気持ちは分からないでもないけど・・・


『 里奈・・・私も・・・あんた達からどれだけ憎まれてるか・・・あんた達から許してもらえない事ぐらい分かってるわ、でもね、どんなに時が過ぎてもあんた達の事を忘れた事はひと時だって・・・。』


『 私達の事を忘れた事はないって言いたいんですか、あははっ、笑わせないで下さいよ、私達を捨てて男と出ていったあなたが何を言っても嘘くさいんですけど、懺悔ならもういいですから早く帰ってくれませんか? 明日はお兄ちゃんと2人で家の掃除をする予定ですからあなたが居たら邪魔になるんです。』


里奈って意外と毒舌なんだな・・・俺も一言添える


『 母さん、何しに来たのか知らないけど今更来られても俺達には迷惑なだけなんだよ、頼むから帰ってくれないか、それが俺達の為、そして母さんの為でもあると思うから・・・。』


俺からそう言われると母さんは酷く悲しそうな顔をする、その姿に俺の良心がチクリと痛むがこれも因果応報だろう、母さんが出ていった後、俺と里奈が親父から受けた仕打ちを思えばこのくらい・・・


『 迷惑・・・か・・・そうね・・・今更私が出てきてもあんた達には迷惑なだけよね・・・私が家を出てからのあんた達3人の苦労を思えばそう思われて当然ですもの・・・。』


『 3人? 何を言ってるんですか、あなたが出ていってから父はお兄ちゃんや私に無意味に暴力を振るったり、若い女友達とどこか遊びに行って二週間くらい家に帰ってこなかったり・・・それでお兄ちゃんが・・・グスン・・・どんなに私を励ましながら晩御飯の準備をしてくれたか・・・ヒック・・・分かりますかあなたにっ!! 』


言いながら里奈は泣いていた、そういやそんな事もあったな、俺が小学4年の頃だったか? まだ幼かった里奈に明るい声で


『 待ってろ里奈、俺がビックリするほど美味しいご飯作ってやるからな。』


と大口を叩き不慣れな手つきでお米といだりなけなしの小遣いでお味噌とか卵を買ったり・・・まあ、そんな経験のお陰で簡単な料理なら出来る様になったし結果オーライだな


『 暴力・・・あんた達、あの人から暴力受けてたの! なんて事を・・・。』


母さんは驚いてた、俺達が親父から暴力を受けてた事がそんなにショックだったのか・・・ていうかなんで母さんがこの家の場所を知ってたんだ? 祖父母が教えたのかな、でも祖父母も息子を裏切った母さんを憎んでたはずだけど・・・


『 そうです! 父はあなたが自分を裏切って浮気相手と出ていったのがショックだったかどうか知りませんけど・・・まるで憂さ晴らしみたいに私達を殴ったり酷い事言ったり・・・でも何も怖くなかった、お兄ちゃんがいつも私を守ってくれたから! 私にはお兄ちゃんさえ居てくれたら・・・存在が邪魔なだけの両親なんていりません! 』


そう断言する興奮気味の里奈を落ち着かせ俺はさっき感じた疑問を母さんに話す


『 なあ母さん、この家の場所とか誰から聞いたんだよ、そして・・・ここに来た目的は一体何なの? 』


俺にそう言われると母さんはバツの悪そうな表情になった、目的とか何でもいいから里奈や俺の生活を壊す様な事だけはしてもらいたくないのだ・・・。

次話で静香が貴志たちの所に来た理由に触れます、更新は三日後になると思います、仕事以外にも何かと忙しいので。

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