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大切な人達  作者: 曹叡
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第百三十八話

今回は真司視点で進む矢島母娘とのお話です。

今日から2日間、俺はいずみの家に泊まる事になってる、親父は現在仕事の関係で他県に行ってるし俺に全く関心のない継母はお気に入りのホストのマンションに入り浸ってて家にはほとんど帰ってこない、だから夜ウチに居るのは俺1人、それを知ったいずみが俺を誘ったのだ


『 そうだ真兄、今日と明日ウチに泊まりなよ、そんなんじゃどーせロクなモノ食べてないんでしょ、ウチで美味しい料理お腹いっぱい食べさせてあげる♪ 』


そんないずみの好意にまたしても甘える事にした、いずみの言う通りここ一週間の夕飯はコンビニ弁当とカップラーメンのセットと寂しいものだった、それに引き換え青山は奈津美さんや彩花達からお昼弁当を作ってもらってるってのに・・・やはり青山には俺が正義の裁きを下さねばならないな、あの好色一代男めっ!!


『 どう真司くん、真沙美(まさみ)ちゃん、私の自慢の冷麺のお味は、美味しいでしょっ。』


『 うんっ、美鈴叔母さんの冷麺とってもおいしーよ、ボク美鈴叔母さんのお料理だーーい好き♪ 』


『 はい、こんな美味しい冷麺初めてです、いずみの作ったオムライスも最高ですし大満足ですよ、やっぱり家庭の手料理っていいですよねえ・・・。』


俺達が食べてるのは美鈴さんが作った特製スープのかかった冷麺といずみの作ったオムライスだ、多少組み合わせがおかしい気がしないでもないがどっちの料理も最高レベルに美味しいので文句なんてある訳がない


『 ありがと真兄♪ ねえ真沙美ちゃん、お姉ちゃんの作ったオムライスも美味しいでしょ。』


『 うん、いずみお姉ちゃんのお料理もボク好きだよー、でもボクだっていつか真司兄ちゃんにお料理作ったげるんだからー、楽しみにしててね、真司兄ちゃん♪ ボクがんばるから。』


『 ははっ、ありがとね真沙美ちゃん、楽しみに待ってっからさ。』


真沙美ちゃんの頭を撫でながら言うと子供らしい満面の笑顔を見せてくれる、この真沙美ちゃんは美鈴さんの妹の娘さんで現在小学2年生、つまりいずみの従姉妹な訳だ、なんでも真沙美ちゃんの両親が仕事関係で1ヶ月くらいフランスに行くのでその間美鈴さんが預かる事になったらしい


『 ご馳走様でしたー、美鈴さん、今日こそは俺も片付けくらい・・・。』


『 毎回同じ事を言わせるんじゃありません、真司くんのする事じゃないから! そんな事よりお風呂に入ってきなさい、ちょうど沸いた頃でしょうからね。』


これで片付けを断られる事147回目、本当は言っても無駄だという事に気づいちゃいるが一応言わなきゃ何だか申し訳ないしな


『 あっ、真司兄ちゃんお風呂に入るの? ボクも一緒に入るーーっ! 』


真沙美ちゃんがピョンピョン跳ねながら俺に抱きつく、8歳の女の子に抱きつかれてもあんまりなあ・・・


『 なーに鼻の下伸ばしてるのよ! 真兄のロリコン! まだシスコンの青山さんのがマシだわね。』


『 誰がロリコンだ!! そりゃあアオは頭のてっぺんから足の先まで妹スキーのシスコンだが俺はいたってノーマルだっつの! 』


いずみと不毛な言い争いをしてる最中、片付けを終えた美鈴さんも参戦してきた


『 あらっ、だったら私と一緒にお風呂入りましょうよ、真司くんの体を隅々までまんべんなく洗ってあげるわ、その後はベッドで一緒に汗を・・・。』


四十路手前の未亡人美熟女とベッドで一緒に汗を・・・そんなの想像したら俺の逞しい(?)息子が元気になってまうじゃないか!


『 ママーーっ!! 真沙美ちゃんの前でバカな事言わないでっ!! まったく! 何考えてんだか・・・。』


『 ダメだよ美鈴叔母さん、ボクが先に真司兄ちゃんとお風呂に入るって約束したんだからっ! ねー真司兄ちゃん♪ 』


『 じゃあ真司くんに決めてもらいましょ、さあ真司くん、私かいずみか真沙美ちゃん、誰と一緒にお風呂に入りたいのかしら? 』


なんだこの超展開は? 四十路手前の美熟女と16歳の瑞々しい女子高生とまだ8歳のボクっ娘小学生、こりゃ迷うな・・・しかし青山はいつもこんな選択をしてたのか? あいつも結構大変だったんだなあ、これからはあんまりからかうのは止めとこう


『 よぉしっ! じゃあここは平等に4人全員で裸の付き合いをしよ・・・。』


『 真兄の・・・ドスケベーーっ!! 』


いずみのダイヤモンドダストが俺に炸裂した、やはり俺には青山みたいなハーレムは難しいな、薄れゆく意識の中、俺は青山とのハーレム属性の絶大な差を思い知らされた・・・。

真沙美をボクっ娘にしたのは特に意味はありません、あしからず、真司視点は次話も続きます。

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