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大切な人達  作者: 曹叡
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第百三十六話

連休前でかなり忙しいです、新人達と懸命に頑張ってます、だから休みが欲しい・・・。

今日は4人の手作り弁当対決の最終日、奈津美さんが作った弁当を食べる事になってる、メニューはから揚げにかぼちゃの煮物、ほうれん草のおひたしにポテトサラダ、後はやっぱり厚焼き卵があったりと見た目からもう美味しそうだった


『 このかぼちゃの煮物、すごく丁寧に作り込んでるよ・・・やっぱり奈津美の料理の腕前は凄いわね、愛は強しってトコかしら。』


『 このから揚げもいい揚げ具合だよなー、スーパーやコンビニ弁当のから揚げとはレベルが違うよ。』


彩花と友成がそれぞれ感想を語る、それを聞いてる奈津美さんはしきりに照れていた、そんな奈津美さんの姿に激しく萌えたのはここだけの話にしとこう


『 そんな・・・ただ貴志くんに喜んでもらいたくて作っただけですわ、私の料理なんて彩花さんや夕奈さん、里奈さんに比べたらまだまだなんですから。』


奈津美さんがそう言った瞬間、クラス中の男子から凄まじい殺気を感じた、そのモデル級の美貌に清楚でおっとりな慎ましい性格、彩花ほど大きくはないが形の良さそうな推定Eカップの美乳を持つクラスのマドンナが俺を喜ばせたい為に弁当を作ってきてくれたというのが原因だろう


『 おいおい、何やらよからぬ空気だなアオ、まあ当然だろうけど、超リア充なお前はクラス中の男子の敵だろうし、助けてほしかったら俺に諭吉を5人渡して土下座して頼むのじゃ。』


そんな友成に北有情猛翔破を叩き込んだ、せめて苦痛を知らず安らかに死ぬがいい、俺って優しいな


『 お・・・お師さん・・・昔のように・・・もう一度、ぬくもりを・・・。』


フラフラな友成はそんな事を言いながら彩花に抱きつこうとしてやがる、しかし彩花は力強く拳を握りしめ


『 いっぺん・・・死んでこーーーいっ!! 』


彩花の会心の一撃が友成に炸裂した、友成をやっつけた、彩花は2ポイントの経験値を獲得した


『 さあ貴志くん、早く食べて下さい、昼休みが終わってしまいますわ。』


奈津美さんは何事もなかったかの様に俺に弁当を差し出す、4人もの美少女の手作り弁当を食べれるなんて俺は幸せ者だ、生きててよかった、人生万歳!!


見た目以上に味が良かった弁当を食べ終え奈津美さんに弁当箱を渡す、すると奈津美さんも彩花みたいに感想を聞いてきた


『 どうでしたか・・・貴志くんのお口に合いましたでしょうか・・・。』


頬を赤くさせ上目遣いで聞いてくる奈津美さんに骨抜きになりそうなのを貧弱な理性で必死でこらえる


『 凄く美味しかった、俺の口には勿体無いくらいだよ、将来奈津美さんを嫁にする人が羨ましいな、毎日こんな美味しい料理が食べられるんだから。』


あまり深く考えずに漏らした感想だが奈津美さんの反応は想像以上だった


『 そんな・・・貴志くんさえその気なら・・・本当に毎日食べさせてあげますわ、それに・・・私の手料理はこれからも永遠に・・・貴志くんだけのモノですから・・・。』


・・・その言い方はそういう意味にしか聞こえないのだが? 奈津美さんがそんな事言ったら当然彩花も黙ってない


『 私だって貴志しかいないんだから! 奈津美にも夕奈にも・・・里奈にだって負けない! 料理は奈津美のが上手いけど貴志への気持ちは絶対に負けてないんだからねっ! 』


2人の気持ちは嬉しいがこのままじゃ俺達はさらし者になっちまう、俺は2人に落ち着く様に説得する


『 2人共さ、とにかく落ち着こうよ、2人の気持ちは嬉しいし弁当も凄く美味しかった、将来とかまだどうなるか何とも言えないけど卒業までにはちゃんと答えを出すから、それまで待っててくれるかな? 』


クラス中の視線が俺達に集中してる、いつも以上に真剣な俺に奈津美さんも彩花もにっこり微笑む


『 ふふふっ♪ もちろん待ちますわ、貴志くんが出した答えなら私は何も言いません、だから真剣に考えて答えを出して下さいね、後悔のない様に・・・。』


『 そうよ、貴志は優しいから私や奈津美達を悲しませない様にしたいんだろうけど私達は貴志の幸せが一番なのよ、もちろん私を選んでほしいけど決めるのは貴志自身だもんね♪ 』


ほんと優しいなこの2人は・・・その気になれば俺なんぞよりいい男がよりどりみどりだろうに、この2人や夕奈ちゃん、里奈の為にも真剣に決めなきゃな


『 で、うまくまとめたみたいだけど手作り弁当の結果はどうなんだよ、まずはそれをちゃんと選ぶべきなんじゃないのか? 』


いつの間にか復活してた友成が余計な事を言いやがった! そんなのいきなり決められないだろーが!!


『 真司くんの言う通りですわ、それは今決めていただきたいですわね。』


『 そうよね、さあ貴志、誰の作った弁当が一番美味しかったのかしら! 』


どうしたものかな? 全員美味しかったしな・・・少しの時間迷ってるとタイミングよく昼の授業が始まるチャイムが鳴った


『 あのさ、明日の朝の登校の時でいいかな? ちゃんと里奈や夕奈ちゃんのいる前で決めたいしさ。』


それで2人は納得してくれた、これで今日の夜にきっちり考えられるな、この4人は俺の為に弁当を作ってくれたんだ、俺もキチンと応えないとな・・・。

次回は手作り弁当対決の決着の予定です。

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