表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大切な人達  作者: 曹叡
136/210

第百三十四話

今春から入った新入社員と仕事をしてますがなかなか言う事を聞いてくれません、まあ気長に頑張ります。

今日は彩花の作った弁当を食べる事になってる、昼休みに彩花から弁当を渡られるとクラス中の男子が一斉に驚きと好奇の目で見てた


『 はい貴志、食べ終わったらそのまま返してくれたらいいから、残しちゃダメなんだからね。』


中身はエビフライにいかと里芋の煮物、ナスの味噌漬け、里奈に対抗してか厚焼き卵も入ってた


『 あら、そういえば彩花さん、ご自身の弁当はお持ちではないのですか? 』


奈津美さんも気づいてた、俺への弁当は持ってきてるのだが彩花の分の弁当がないのだ、確か彩花は毎日弁当を持ってきてたはずだ


『 貴志への弁当に夢中になっててつい自分の弁当を持ってくるの忘れちゃったのよ、そろそろ蒼太が持ってきてくれる頃だと思うんだけどな・・・。』


そんな彩花のそそっかしさが微笑ましく思える、そんな時、弁当を片手にした蒼太が俺達の教室横の廊下から声をかけてきた


『 姉さん、弁当持ってきたよ、まったく、高校三年にもなって弁当を忘れるとかないだろうに・・・。』


廊下にやって来た180近い長身の大人びた美男子を見てクラスの女子達から一斉に歓声が飛び交う


『 ちょっ!? 誰なのよあのイケメン!! 』


『 四森さんの弟なの!? すっごい男前じゃない! ねえねえキミ、今付き合ってる人とか居るのかな? もし居ないんだったら私と付き合ってみない♪ 』


『 えーーっ! それだったら私の方がいいよ! お姉さんが手取り足取りいろいろ教えてあげるわ。』


女子達の黄色い声に蒼太は苦笑してる、そんな弟に姉が助け舟を出した


『 残念でした、蒼太にはもう可愛らしい彼女が居るのよ、わざわざ持ってきてくれてありがとね蒼太。』


彩花の一言に女子達は意気消沈となる、そんな女子達に蒼太は軽く会釈をして俺達にも話しかけてきた


『 どういたしまして、それじゃ青山先輩、友成先輩、高野先輩、失礼します、あっ、青山先輩、姉さんの弁当どうでしたか? 』


蒼太が含みのある笑みを俺に向ける、何のつもりだよ


『 まだ今から食べるトコだよ、いいから早く教室に戻れって! お前に見られてるとどうにも恥ずかしいんだよ。』


『 ハハっ、分かりました、姉さんかなり頑張ってたからきっと美味しいと思いますよ、それじゃ。』


そう言うと蒼太は教室に戻っていった、蒼太も割とシスコンなのかもな、家ではどんな弟なんだか・・・。


    ――――


弁当を食べ終えて空になった弁当箱を彩花に渡そうとする、すると彩花が期待と不安の混じった様な目をして俺に今日の弁当についての感想を聞いてきた


『 ねえ貴志、弁当どうだったかな・・・味付けとかちょっと薄いかなと思ったんだけど・・・おかずも地味なのばかりだったし。』


『 そんな事ないって、凄く旨かったよ、里芋の煮物とかちょうどいい味加減だったしエビフライのソースなんて絶品だったぞ、あの味とか俺は好きだな、うん。』


正直に感想を言うと彩花は顔を真っ赤にして俯く、いつもの彩花らしくないよな


『 ありがと貴志・・・そう言ってくれるだけで私・・・嬉しい・・・。』


恥じらいながらそんな台詞を言う彩花は思わず気絶しそうになるくらい可愛かった、それを見てた友成は


『 こーーのリアルギャルゲ男があ!! どうしてお前ばっかりがそんなにリア充人生まっしぐらなんだよ!? 所詮俺なんて永遠に主人公の親友ポジションでしかないのか・・・。』


友成は何の事かよく分からない事を言ってるが友成にもいずみちゃんがいるだろうに、あんな美人で性格もいい娘と付き合えるとかそれだけでも友成は一生分の運を使い果たしててもおかしくないと思うがな


『 これで後は夕奈さんと私の2人だけですわね、里奈さんも彩花さんも本当に美味しそうなお弁当で私も気合いが入ってきましたわ、必ず貴志くんのお口を満足させてあげられる様なお弁当を作りますからね。』


奈津美さんがそう言って俺の隣にそっと寄り添う、案の定それを見た彩花は


『 あっ! 何してんの奈津美!! どさくさに紛れて抜け駆けしないでよ!! 』


『 まあ、抜け駆けだなんて人聞きが悪いですわ、ただ貴志くんの隣にいたい気分なだけです。』


彩花も俺に寄り添ってきて奈津美さんとの小競り合いが始まる、そんな中、友成は俺達3人を見て


『 いーないーな、このハッピー金髪野郎、お前のモテモテ主人公属性はもう天性だな、出来るなら代わりたいもんだぜ。』


じゃあ代わってくれ、お前の想像以上に大変なんだから、さて、明日は夕奈ちゃんか、どんな弁当がくるのやら・・・。

次話はできれば明後日には更新したいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ