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大切な人達  作者: 曹叡
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第百二十七話

あと2話で工藤編も終わります。

 工藤は拳銃を持ちながら偉そうな演説を続けてる、理子や綾子さんの想いを踏みにじりクスリを買う金の為に多数の女性をその醜い欲望の毒牙にかけた、こんな奴に同情の余地なしだ、俺が天誅を加えてやる!


『 工藤、最後の忠告だ、今から警察に行って自首しろ、最後くらい男らしいトコを見せてみろよ! 』


一応最後と銘打って工藤に自首を勧める、言うだけ無駄だろうけどなるたけ手荒な事をしたくなかった


『 言われなくても自首はするよ・・・残った銃弾全てを君に撃ち込んでからね・・・クククッ。』


俺を殺したいのか? でもこんな奴のエゴで殺されたくはないな、そんな工藤の物騒なセリフに理子は悲痛な叫び声をあげた


『 もうやめて恭介!! そんな事したら恭介はもう人間じゃ無くなっちゃうんだよ! お願いだから青ちゃんの言う事聞いてよ!! 』


理子は涙を浮かべていた、俺を裏切って工藤と付き合った理子、当初はこの2人に関わりたくもないくらいに傷ついたが幸い俺は周りの仲間に恵まれた、そして理子は悩み傷つき幸せな俺とは反対に不幸な道を辿ってしまった、理子の俺に対する想いは今となっては知るすべはないが工藤に対する想いは本物だったんだろうな、だからこそ工藤が理子にした仕打ちは余計に許せないのだ


『 何言ってんだか・・・そんなに青山君がいいなら青山君とヨリを戻したらいいじゃないか、まあ無理だろうけどね、僕のテクニックにあれだけ溺れたんだからもう普通のセックスじゃお前は満足出来ないはずさ、いっそ将来は風俗で働けばいいんじゃないか? 』


『 うるせえよゲス野郎!! 前田も・・・綾子さんも・・・お前の事なんざすぐに忘れて幸せな未来を掴むんだ! お前は鑑別所で反省しやがれ!! 』


工藤の最低な言葉に友成は激怒する、その時俺は友成に目で合図を送った、友成の目は分かったと言ってる


『 ・・・どうやら友成君も銃弾を撃ち込んで欲しい様だね、2人仲良く天国に逝ってきなよ。』


工藤は拳銃を俺に向けた、そんな工藤に俺はおどけた感じで言い放つ


『 まだ死にたくないんだなこれが・・・ウチで里奈が・・・美味しい晩ご飯作って待ってんだよぉ!! 』


俺はポケットから携帯電話を取り出し工藤の顔面目掛けて投げつけた、携帯電話が顔面に当たり一瞬とはいえ工藤が怯む、そのスキをついて友成も自分の携帯を投げつけた


『 なっ!? 』


連続で飛んできた携帯で工藤に更にスキが出来る、その瞬間俺と友成は猛ダッシュで駆け出した、そして!!


『『 ラダーァダブルキッーークッ!! 』』


『 ぐおっ! 』


俺と友成の台詞が綺麗にハモった、勢いをつけた俺達の飛び蹴りに工藤は吹っ飛び後ろの壁に直撃した、しかもいい具合に拳銃を落としてくれて友成が間髪入れずにそれを拾った


『 やったなアオ! こんなに上手くいくとは正直思わなかったぜ。』


『 そうか? 俺は上手くいくって確信してたぞ、俺の作戦をアイコンタクトで分かったお前とならな。』


俺と友成はハイタッチする、そしてすぐに携帯を拾い


『 綾子さん、すぐに救急車を呼んで、後警察にも、工藤を突き出すからさ。』


少し綾子さんの表情が曇ったが仕方ない、幼馴染みを警察に突き出すのは気分のいいものじゃないからな


『 青山先輩・・・友成先輩・・・さすがっすね・・・ううっ、やっぱり2人は最高のコンビですよ・・・姉さんの言ってた通りです・・・。』


撃たれた蒼太もどことなく嬉しそうだった、綾子さんが携帯で救急車と警察を呼んでくれてこれで一安心かと思いきや工藤が起き上がってきた、だが壁にぶつかったダメージが大きいらしくフラフラだった


『 ハア・・・ハア・・・あ、青山君・・・やってくれたね・・・拳銃も無いし僕にはもう・・・何もなくなった・・・でも・・・何が起ころうが・・・僕は絶対に・・・君に屈したりなんてしないんだ!! 』


工藤はフラフラながらもまだ俺に挑戦的な事を言ってくる、まあちょうどいい、まだこいつへの天誅は終わってないのだから


『 フン・・・つくづく哀れな奴だな、生き方を間違えなかったら・・・分かり合える仲間が居たら・・・男ってのはもっといーもんなのになぁっ!! 』


俺は工藤にそう言うと奴の腹に渾身のパンチを入れる


『 おごっ!! 』


今のは撃たれた蒼太の分だ、腹を殴られ前屈みになって苦しむ工藤に今度は両手を組み合わせ


『 これは理子と綾子さんの分だっ!! 』


工藤の後頭部に振り下ろす、その勢いで倒れた工藤は完全にグロッキーだった、そして工藤を立ちあがらせ


『 最後は・・・お前達が暴行した女の子達の分だあっ! 思い知れっ!! 』


横っ面を思い切りぶん殴った、倒れた工藤はもう起き上がる事はなかった、数分後に救急車と警察が来て蒼太を運んでいってくれ俺と友成が警察に工藤が拳銃を持ってた事、何度も女性を暴行していた事を話した、工藤は素直に全ての犯行を認めそのまま連行されていく、俺と友成、理子と綾子さんは警察で少し話を聞かれた後に蒼太が運ばれた病院に行く事にした・・・。

次話は多分木曜日更新になります、工藤編完結です。

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