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大切な人達  作者: 曹叡
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第百二十四話

風邪が治ったらその分溜まってた仕事のせいで忙しくなりました、まあ当然なんですけど。

 友成はジリジリと一歩ずつ確実に理子の所に近づいていく、そして理子達との距離が5メートルを切った所で一気に駆け出した


『 なっ! てめえっ!! 』


道中の不良2人の顎と腹に素早く重い一撃を入れ床に沈める、理子にナイフを突きつけてた不良はいきなりの展開に動揺していた、友成は更に走る速度を速めその不良にも渾身の右ストレートを繰り出す


『 くらええっ! これがドラゴン最大の奥義、廬山昇破だあっ!! 』


友成の廬山昇破(?)を喰らった不良は5メートルほど吹っ飛んだ、こんな時でもパロディを忘れない友成もどうかと思うが不良を一撃で沈めるその威力は本物だ、駆け出してからわずか7.6秒で友成は理子の所に辿り着いた


『 7.6秒か、こんなモンかな、さあ! どうだよ工藤! これでお前の言う主導権は無くなったぜ。』


『 やるねえ、凄いじゃないか友成君、その瞬発力はそこらの高校生には真似出来ないな、そういや学校でも評判の運動神経だったね、いや、感心したよ。』


理子の前に庇うように立ち勝ち誇る友成を前にしても工藤は相変わらず余裕の態度を崩さない、そりゃ仲間の不良連中がまだ10人近くはいるからな、しかし理子の安全が確保されたならもう遠慮はいらない、俺も本気を出すとするか!!


『 蒼太、綾子さんは任せたからな!! 頼むぞ! 』


『 はいっ!! 青山先輩! 任せといて下さい! 』


『 前田は俺に任せとけ! こいつらには指一本触れさせねえからな!! 』


『 おう、頼むぞトモ! 』


綾子さんは蒼太が、理子は友成が必ず守ってくれる、なら俺が成すべき事は1つだ、理子を奪い返され怒りを露わにする不良連中に向かって俺は宣言した


『 怪我したくない奴はこの部屋から出ていけ、そして警察に自首するんだ! 自分達のやった罪の深さを思い知り真剣に償って一からやり直せ!! お前らがその気になればまだやり直せるんだぞ!! 』


『 何言ってんだガキが! テメエだってそんな頭してるじゃねえかよっ!! 偉そうな能書き垂れるなよコラ!! 生かして帰さねえから覚悟しとけや!! 』


せっかく穏便に済ませようとしてるのに、人の好意は素直に受け取っとけよな


『 仕方ないな、やっぱり痛い目をみないと分からないか? だったら来いよ! 本物の強さってのをお前らに教えてやる!! 』


『 るせえっ!! もう本気で殺してやるからな!! 』


俺の挑発を受け不良連中から2人が襲いかかってきた、そいつらの攻撃をかわし1人に足払いをかける


『 うわっ!? 』


バランスを崩したそいつの顔面に思いっきしヒザ蹴りを決める、少しやり過ぎたか、もう1人も俺の背後から来たがとっさに裏拳をそいつの顔面に撃ち込む


『 ぶっ!! 』


綺麗に裏拳が顔面に入ったそいつは床に沈んだ、友成ほどじゃないが俺だってパンチ力にはそこそこの自信があるつもりだ、しかし思ったより弱っちい奴らだな、いや、俺達が強いのか、友成は3歳ぐらいの時からいろんなスポーツや運動をしてきたし蒼太も近頃ジム通いをしてると聞いた、そして俺は小さい時に受けていた父親の暴力に対抗する為、ひいては里奈を守る為に小学生の時から体を鍛えてきた、そんな俺達が集団で女性を襲うような奴らに負けてたまるか!


『 アオ、気合い入ってるなあ、俺にも見せ場を残しといてくれよな。』


『 あっ! 友成先輩! 危ないですよ!? 』


蒼太が叫んだ、不良連中3人が友成に襲いかかったのだ、もう一度理子を人質に取るつもりか、しかし友成は余裕の笑みを浮かべる


『 見せてやる・・・双子座の友成真司究極の技を・・・ギャラクシアンエスプロージョンっ!! 』


叫びたい年頃なのか? 大層な名前を言ってるが何のこっちゃないパンチやキックを繰り出してるだけだ、しかしそこはやはり友成、瞬く間に3人を打ち倒した


『 な・・・なんだコイツらは、なあ恭介、何者なんだよコイツらは、強すぎるじゃねーかよ! 』


『 何を今更・・・君達じゃあこの3人に勝てないなんて初めから分かってたよ、しょせん君達はカッコだけの偽物なんだから。』


残った4人の不良は工藤から残酷な宣告をされた、まあその通りなんだがそれにしても工藤のあの余裕はなんなんだろうか? まだ何か企んでるのか・・・。

次回は木曜日の午前零時に更新します。

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