第百二十二話
そろそろ工藤&綾子編も終わらせたいな・・・早く里奈や夕奈を登場させたいです。
ファミレスを出た俺達は理子が居るという場所に向けて歩いていた、不良共が何人居るか知らないが俺達3人が揃ってるなら何ら問題はない、ただ理子が人質になってるのが少し不安だ
『 もし今警察とかに電話したらすぐに奴らに理子を襲わせるからな、俺はそれでも構わないけどね。』
工藤は店を出た直後にそう俺達に釘を差した、相変わらず悪魔みたいな奴だな、彼女のはずの理子に対して罪悪感のカケラもない、こんなゲスと付き合ってた理子が可哀相に思えてくる
『 大丈夫です綾子さん、貴女は俺達が必ず守ります、あんな人達に指一本触れさせたりしませんよ。』
蒼太は綾子さんを安心させる様に話してる、その後に俺と友成に謝罪してきた
『 すいませんでした、青山先輩、友成先輩、俺が勝手に突っ走って余計な事をしたせいでこんな事になってしまいました、綾子さんまで無駄に傷つけてしまって・・・ホント駄目な奴ですよね、俺って。』
別に蒼太のせいじゃないと思うが蒼太本人はそう思い込んでしまってる、不良達の話では元々9月3日の今日に予定していた計画なんだろうから蒼太云々とか最初から関係ないはずだ
『 そんな事ないですよ四森くん、あなたが恭介先輩に言ってくれた事、私嬉しかったです、私だけでなく恭介先輩の事まで気遣ってくれて・・・本当にありがとうございます。』
『 そうだぞ蒼太、綾子さんだけじゃなく工藤みたいな奴も救おうとしたお前のやろうとした事は絶対に間違ってなかったんだ、もっと胸を張れって。』
『 友成先輩、綾子さん・・・。』
友成と綾子さんに慰められた蒼太は少さな笑みを浮かべた、微笑む美男子か、俺や友成よりもイケメンの蒼太だとやはり絵になるな
『 ここだ、ククっ、さあ、スリリングなショーを始めようか・・・。』
工藤が止まった場所は古いビルの前だった、こんなトコで理子や綾子さんを襲う気だったのか、よく見れば近くに不良達の物らしきバイクや車がある
『 綾子さんはここで待っててくれますか? すぐに前田先輩を連れて戻ってきますから。』
蒼太が綾子さんにそう言うと工藤はすぐに言い返す
『 何を四森君が勝手に決めてるんだ、勘違いしないでもらおうか、主導権は僕にあるんだぞ、綾子も当然一緒に来てもらう、そうじゃないとショーにならないからな、拒否すると・・・分かってるだろう。』
それだけ言うと工藤はビルの中に入っていった、そんな工藤をじっと見ていた綾子さんは強い意志を宿した目で俺達に言った
『 私は行きます、青山さんや友成さん、それに四森くんもいるんです、何も怖い事はありません! 前田さんを助けましょう。』
女の子にここまで言われて奮い立たないのは男じゃない!! 俺も気合いのこもった声を出して自分や友成と蒼太に活を入れる
『 よっしゃ行くぞぉ!! トモ! 蒼太! 悪者退治だ、根性見せろよ!! 』
『 オウっ! 足引っ張んない様にしろよ!! アオ! 蒼太! 』
『 はいっ!! 青山先輩! 友成先輩! 俺達3人の本気を工藤先輩や不良達に見せてやりましょう!! 』
俺達は互いに激励を交わし工藤を追ってビルへと入った、四階まで上がるとドアの開いた大きな部屋がある、工藤はそこに居た、理子も居る、しかしその体は椅子に座らされロープでくくりつけられてた
『 青ちゃん! 友くん! 蒼太くんも・・・。』
理子は俺達を見るやいきなり叫んだ、まだ襲われた様子はない、しかし理子の周りには10人以上の不良がズラリといる、これじゃ下手に手がだせない
『 これでメインギャラリーが揃ったな、どうだい、青山君、友成君、四森君、今からめったに見られないリアルなショーが始まるんだ、よおく目に焼き付けとくんだな、理子や綾子のリアルに泣き叫ぶ姿を、クックックッ・・・。』
この男・・・本当にもう救いようがないのか? こんな状況を心底楽しそうにしてる工藤の姿に俺達3人は数秒の間、何も喋る事が出来なかった・・・。
出来たら明日もいつもの時間に更新するつもりです。