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大切な人達  作者: 曹叡
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第百四話

この後の進展がなかなか決まらない・・・、ダメダメな作者ですみません。

 泣き尽くした理子を連れ学校に戻るともう二時限目が終わろうとしる時間だった、教室に入るとオッサン教師からネチネチと小言を言われたが授業が終わると奈津美さんと彩花が揃って俺達を慰めてくれた


『 あんなのお気になさらないで下さいね、貴志くんも真司くんも人の為に頑張っただけなのですから。』


『 そうよ、貴志も真司も全然悪くないんだからっ! 私達はちゃんと分かってるからね、それより工藤には会えたの? 』


彩花にそう聞かれるも話すと長くなるから昼休みに話すと言って次の授業時間になった、こんな物騒な展開になっても恐らく彼女達は引き下がらないだろう、かわいい顔して割と頑固な2人だからな。


    ――――


『 そんな・・・、酷すぎます!! 人間のする行為じゃありませんわ! 』


『 何考えてんのよアイツは! ねえっ、警察に話そうよ!! そんな奴は一度少年院に送って頭を冷やさせた方がいいわ! 』


工藤達の計画を2人に教えると彼女達は今まで見た事がないくらいに激昂した、ちなみに今日の昼休みは外の人がいない場所で弁当を食べてる、この一件をあまり他のクラスメート達には知られたくなかったからだ


『 確かにそうするのが一番だけど工藤達は今の時点ではまだ何もしてないからな、ハッキリとした犯罪行為をしなきゃ俺達が言っただけじゃ警察は簡単には動かないよ、何か決定的な証拠を掴まないとな。』


さすが警察官志望の友成が言うとそれっぽく聞こえるな、しかし証拠なんてどうやって掴むんだ?


『 それでこれからどうなさるおつもりですか、私としてはまずその綾子さんという方の安全を確保するべきだと思いますわ。』


いきなり奈津美さんが的確な意見を述べた、確かにそれは最優先だ、学校が終わったら真っ先にお好み焼き屋に行って綾子さんに工藤達の企みを教えないとな


『 ねえ、工藤だけじゃなく不良達も絡んでるんだよね、だったら蒼太にも協力してもらおっか? 蒼太もかなり強いからきっと頼りになるわよ。』


今度は彩花が意見を出す、確かに不良達も絡んでるなら戦える蒼太が居ると頼りになるだろう、しかし俺はその申し出をやんわり断る


『 彩花、せっかくだけど蒼太には教えなくていいよ、あいつ紗恵ちゃんと付き合い始めたばかりなんだろう、多分今が一番楽しい頃だ、そんな時にこんな野蛮な騒動に巻き込ませるのは蒼太にも紗恵ちゃんにも悪いよ、大丈夫、俺と友だけでなんとかするからさ。』


横で友成もうんうんと頷いてる、そして


『 優しいね青ちゃんは・・・、蒼太くんも優しい先輩達を持って幸せだね。』


実は理子も俺達と昼食を共にしていた、なんだか1人にはしておけなくて俺が一緒に食べようと誘ったのだ、断られると思ったが理子はあっさり了承した、最初はやはりぎこちなかったが少しずつ理子も友成や奈津美さんと会話するようになった、しかし彩花とはまったく会話してないけど


『 貴志がそう言うならそうするわ、ふふふっ、なんか本当に蒼太のお兄さんみたいだよ、実際近い将来にそうなるんだけどね。』


彩花の方も理子の存在がそこにないかの様にいつものアプローチをしてくる、そしたらやはり奈津美さんも応戦する、お決まりのパターンだな、もう慣れたよ


『 それはどうなるか分かりませんわ、誰と結婚するかは貴志くんが自分の意思で決める事です、貴志くんが後悔しないようにするのが一番なんですから。』


こんな感じに奈津美さんは俺の意思を尊重してくれる、どこまで天使なんだこの子は、学校のアイドルと言われてたのが分かるよ


『 相変わらずだな青、お前なら一夫多妻を実現できそうだぜ、どうだ、いっその事4人と結婚したらいいんじゃないか? 』


『 4人って誰だ!? 奈津美さんと彩花と夕奈ちゃんと・・・まさか・・・里奈じゃねーだろうな!! 』


『 分かってるじゃねーか、超ブラコン兄3のお前なら全国五千人の妹スキーのお兄ちゃん達の悲願である妹を妻にするという奇跡を起こせるぞ、里奈ちゃんもきっとお前からのプロポーズを待ってるさ、結婚式には絶対呼んでくれよな。』


・・・やはりこの男には制裁を加えなければならない様だな、里奈にプロポーズとかしたら俺は社会的に抹殺されるに違いない、人を追い込んで面白がる様な奴にはこうだ、俺は携帯を取り出して


『 あっ、もしもしいずみちゃん、今さあ、友がクラスの女の子達と仲良くお喋りしてたよ、なんだかすごく楽しそうにね。』


『 青ぉーーっ!! ふざけたデタラメ言ってんじゃねー! 嘘だからないずみ! 信じちゃ駄目だぞー。』


俺の携帯を強引に奪おうとする友成とそれをヒョイとかわす俺、そんな高校三年生とは思えない争いを繰り広げる俺達を奈津美さんと彩花が止めに入る


『 2人共やめてください、食事中にお行儀が良くありませんよ! 』


『 はいはい、貴志も真司もそれまでになさい! いい加減にしとかないと里奈に2人が大喧嘩してるって言っちゃうよ、里奈をまた心配させてもいいの!! 』


俺達は下らない争いをピタッと止めた、俺も友成も里奈の涙には弱いからな、そしてこんな俺達4人を理子はどこか寂しそうな目で見ていた・・・。

次回は蒼太視点になると思います。更新は明後日になるかと。

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