番外編 青い鳥
コルリはすずのベランダにやって来た。
洗濯物が干してあり、じっと見つめる。
ーうーん、人間の着るものはよく分からないな。
吊るしてある洗濯物を摘むと、窓がガラリと開いた。
「ーすず、来たぞ」
コルリが嬉しそうに言うと、すずは怖い顔で言ってくる。
「来たわね、青い鳥人間」
「青い鳥人間…? よく分からないな、例えが」
「分からなくて結構。それよりも」
手にはフライパンを持っており、コルリは笑う。
「焼き鳥にしたいみたいだな」
「その通り!! 何でうちに来るのよ?」
「すずを気に入ったから」
「あ、そう。この…!!」
フライパンを持ち上げるが、洗濯物が邪魔をする。
コルリはくくと笑うと、
「すず、もっと派手なほうがいい」
そう言い、洗濯物の短いものを手にする。
「あ!! あたしのショーツ!!」
「ショーツ? 何だ、それ? あと…これは?」
「それはブラジャー!! 嫌もう!! 下着泥棒!!」
「泥棒? 私は盗んでないぞ。それよりも、これはどうやって着るんだ?」
「何で教えないといけないのよ!! もう!!」
すずの頬は赤く、コルリは不思議だった。
「ーはい。すず、あげる」
「元々、あたしのものなの!! 返して!!」
「分かった。代わりに」
近づいたすずを引き寄せると、キスをもらう。
すずは油断していたらしく、フライパンが落ちる。
コルリは笑うと、ブラジャーをすずの頭にかぶせる。
「このほうが可愛い」
「…あのね…!!」
すずが地を這うような声を出したが、コルリは気にせず、ショーツを摘んでくる。
「これはどこにつければいい?」
「もういい!! 帰れ、この変態!!」
「変態? それはすずのほうだろう? 私のキスを喜んでいる」
「…は? は? は?」
すずは驚いたように言うと、ブラジャーを回収する。
コルリはそれを見、
「もったいない。似合っているのに」
「あのね…!!」
「ふふ。また来る」
コルリはすずの頬にキスすると、人間の姿から鳥になる。
飛び立つと、すずが悔しそうに叫んでくる。
「もう来るなー!! 鳥人間!!」
すずの叫び声はまるで求愛する鳥の鳴き声のようで、コルリは可笑しそうに笑い、青空に向かって飛んでいくのだった。




