死にかかった小鳥
小鳥は鳴いている。
昼も、夜も。
残酷で空虚な世界に。
その嘴は歌うことを忘れたか。
小鳥は静止する。
過去も、今も。
鍵のない檻の中で。
その翼は飛ぶことを忘れたか。
小鳥は知っている。
嘴も、翼も。
歌い飛べることを。
その心は挑むことを忘れたか。
鍵の開いた檻の中。
小鳥は空を知ってるが、
空は飛んだ小鳥を知らない。
小鳥は羽ばたくことを忘れたか。
小鳥はないている。
昼も、夜も。
残酷で空虚な世界に。
その嘴で歌うことを忘れたか。
この小鳥とは何だろうか。