敵と敵と敵
【78階層】敵と敵と敵
目の前に、冒険者がいた。
──この感じ、何度か経験している。
怪しく呻きながら、その体から植物が伸びていく。
「……またかよ」
何度か見た、モンスター化した冒険者。
戦うしかないと身構えようとした──その瞬間。
「アイテムを二倍にしてあげましょうか?」
別のモンスターが現れた。
──今度は何だ?
そいつは球体だった。
無表情のまま、こちらに問いかけてくる。
「ただし、失敗するとアイテムは消えます」
──いや、待て待て待て。
そんな話をしてる場合じゃない。
なぜなら、さらにもう一体の存在が現れたからだ。
「頭がバグるんだよぉぉ!」
──絶叫しながら、半透明の冒険者がこっちへ走ってくる。
「……いろいろありすぎだろ!!」
何だこのカオスな状況は。
植物に侵された冒険者。
詐欺じみた取引を持ちかける謎の存在。
そして、叫びながら向かってくる霊。
同時に出てきていいやつらじゃない!!
「クソッ、退避だ!」
俺は地面に溶け込んで回避する。
──が、霊は貫通してくる。
「……っ!?」
さらに、植物の根が俺の位置を正確に追いかけてくる。
「……ちゃんと強い!!」
これはまずい。
一番厄介なのはどれだ?
「アイテムを二倍にしてあげましょうか?」
……こいつをまず片付ける。
俺は咄嗟に誰かの目玉を取り出し、そいつに向かって投げつけた。
──が。
「残念、失敗しました」
次の瞬間、目玉とモンスターが消滅する。
「は?」
──あいつ、何をした?
……いや、考えている暇はない。
残りの二体を何とかしなければ。
そう思い振り返ると、植物の冒険者と霊が、いつの間にかお互いに寄生し合い、何かを言い合っている。
「……勝手にやっててくれ」
俺はその隙に、現れた下りの階段へ一直線に向かった。
・リソース更新
スキル: 蜘蛛の感覚 / 激しく踊りながら素早く移動して回避 / タコ殴り / 丸呑み / 地面に溶け込んで移動 / 道草 / くしゃみ / 買い物上手 / 終焉 / 満たされない心 / 水洗トイレ
アイテム: まさひこのネームプレート / 針×2 / 鍵束 / 茶色い液(残り半分) / 巻き戻しの巻物 / 小さな杖 / 銀の音楽アルバム / 冒険者アレクセイの記憶 / 金貨の袋 / 炎竜の鱗
装備: バッグ / 耐熱の手袋 / ヴァイオリン / おしゃれな髪飾り / 魔法反射の外套 / 大魔導士の腕輪 / 強者のグラサン / 強欲な盗賊の指輪 / 満たされた盗賊王のブーツ / ヴェルガル族のペンダント




