助っ人4
ココン
軽く叩くと、ゆるりと振り返った玉地は私とその後ろの園田さんに目を向けて頷いた。
ドアから離れると、荷物をまとめた玉地がのそりと出てきた。
「お疲れ様です〜。」
「お疲れ様です。
本日からお世話になります、園田と申します」
30度ほどのきっちりとした会釈に玉地は目をパチパチとさせながら、ゆるく笑った。
「いやぁ、わが社の人間とは思えない雰囲気だなぁ。
どうも、玉地魁斗です。進捗管理と部分的に工程受け持ってます。
まぁ年も近そうだしあまり硬すぎずいきましょ。
進捗管理メインに入ってくれるんですよね、助かりますわぁ」
軽く握手している玉地と相変わらず無表情で頷いている園田さんの対比をぼけっと見つめていると、玉地が振り返った。
「ふゆたろ、35階いくんでしょ?
ついでにボールペンと付箋もらってきてくれない?」
「あぁ、もう無かったっけ。
了解」
「たのんま〜
んじゃ、園田さん。よろしくお願いしますね〜行ってらっしゃい〜」
ひらひらと手を振る玉地にまたペコリと会釈してから歩き出した園田さんを連れて、私はエレベーターへと歩き出す。
「すみません、私も今日園田さんがいらっしゃることを知ったのでどこまでご存知か分からないんですが、何か気になることとかあったら何でも聞いて下さいね!
現場のルールでもファイルの格納先でも何でも大丈夫ですので!
あ、ちなみに服装は割とゆるくても大丈夫です!」
道中少しだけ気まずさを感じながら話すと、園田さんは真っ直ぐ私の目を見て、「ありがとうございます」と頭を下げた。
「実は以前ごく短期ですが今回のように一時的にこちらのオフィスには入ったことがあるので、現場のルールなどはあらかた大丈夫だと思います」
「あ、そうなんですね。
じゃ食堂とかトイレとかコンビニの位置もわかります?」
「以前は20階で業務していたのですが、先ほどフロアマップを見たので大丈夫です。」
「良かった〜でもわからなくなったら遠慮なく聞いて下さいね!
あ、以前はどこの部署に入場してたんですか?差し支えなければ…」
「以前は…」
聞かれたことに簡潔に答えて、
相手の目をまっすぐ見て答える。
あまり動かな表情から感情を汲み取ろうと必死になっているうち、ふと気づいた。
…この人、なんだか…




