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セフレもち男を好きになるということ  作者: 一華花
第一部 23歳のもやもやする初恋
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悪い夢


熱を出した夜、ひどい夢を見た。


というか、その夢を酷く残酷に感じている自分にびっくりした。


だってその夢は、私の前から玉地がいなくなるというだけの夢だったから。


確かに私は自分でもはっきりわかるくらい玉地のこと好きになっちゃってるけど、あいつがいなくなる夢ごときに、こんなにダメージ食らうなんて思ってなかった。


それは、なんだか…私にとって、私の価値観的にとても良くないと思った。


碌でもない男に苦労しながら私と妹を女一人で育ててくれた母をみて育った私は、男に入れ込むような女にはならないと、なってはいけないと心の何処かで決意していたから。


でも、外からみて、今の私の状況ってもしかしてとんでもなく間抜けなんじゃなかろうか。


恋人以外ととやってまんまと好きになってそいつの家に入り浸る20代女。

そんで相手の男はセフレキープ中…なんなら自分もセフレみたいなもん。


な、なさけない…どんな顔して母にあえばいいんだ…。


そう思うと居てもたってもいられず、隣の温もりから逃れるようにベッドから起き上がった。



結局その男のためにおじや作ってるわけだけど、まあ、これは人命救助というか…なんていうか…と誰にいうでもなく言い訳を頭で考えていたら、


とんでもなく熱いおじやを食べてレアな真顔の玉地にベッドに押し込まれた。


そして私の作ったおじやに、ぱぁっと顔を輝かせる玉地が愛しくて仕方なくて、少し自分が嫌いになりそうだった。




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