第五話 思い出話
ジャー。
シャワーの音がお風呂に響く。
修行が終わった後。僕らは家に帰り僕はお風呂に入っていた。
爆発で怪我したところがしみる。
「流ちゃーん。着替え置いとくねー!」
先生の声がドアの外から聞こえた。
先生は今日のことを気にしていないらしい。
だけど僕は違かった。
先生を怪我させようとした。先生とあって二日で怪我をさせてしまった。罪悪感で潰れそうだった。
「僕が先生の側に居ていいのかな。」
湯船に入って考える。
先生はなんで僕なんかをかまうんだろう。
なんで僕みたいな能力暴走した人を助けるのだろう。
「先生は何が目的なんだろう。」
お風呂から出て僕はリビングへ行く。
「あ、流ちゃん出たんだね。」
「はい。」
「じゃあ私も入ろうかなぁ。」
「あの先生。」
「どうしたの?」
僕は、先生に疑問と思った事を質問した。
「先生って、なんで僕を救ってくれたんですか?なんで先生の家居させてくれるんですか?なんで僕を強くしてくれるんですか?」
「質問が多いな〜。」
「すみません。けど思ったのでつい。」
「う〜ん…強いて言えば、妹のせいかなぁ。」
「妹?」
「私の妹がさ、いつっも私と修行しててさ、私と同じくらい強くなってさぁ!やられそうになっちゃたのよ!」
「先生がやられることなんてあるんですか?」
「まぁ一回もやられたことないけどないけどねぇ!」
「ですよね。」
さすが先生だ。
「けど、助けた意味とはつながりません!」
「じゃあなんで助けたんですか?」
「…私さ妹より下の弟が居たの。けど目の前で事故に遭ってさ。そのまま。」
先生が悲しそうな顔をした。
「助けられればって思ってさ。そっから白夜団に私と妹は入った。もう目の前で人を失いたくない。助けたい。」
その顔から決意を感じた。
「だから助けたの。もう目の前では人を失いたくないもん。」
「…っ」
嫌なことを思い出させてしまった。
「すみません。いやな思い出を思い出させてしまって…」
「大丈夫よ〜。」
先生は、悲惨な目にあったんだ。その妹さんも。僕は聞いてはいけないことを聞いたとは思わない。先生の過去は僕も知っておかないといけない気がした。何故かはわからないけど。
「これだけじゃないけどねぇ。流ちゃんは妹と同じオーラがする。絶対に守らなきゃいけない。「あの10人」は絶対に。」
「先生どうしたんですか?」
「ううん、なんでもない。」
「それよりお風呂入んなきゃ!
水もしたたるいい女ってね♪」
「そんなこといってないではやく入ってください!!」